『立川流騒動記』は4月15日刊行予定。
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「TV&Smile」内のコンテンツ「1分で分かる大学」で、唐沢俊一の総括の回がアップされています。「芝居をやっているとお金が無くなる」という話は切実だなあ。それと芝居の魅力として「観客の反響を生で感じることができること」を挙げていたけど、「前説事件」が唐沢俊一のトラウマになっちゃったのはまさに観客の反響を生で感じてしまったせいなのだから、結構怖い話かもしれない(前にも書いているが、唐沢俊一は「前説事件」を詳しいドキュメントか私小説にして発表したらいい)。また、「作家の仕事は分業になっているが小劇場演劇では全部自分でやる」のも魅力らしいのだが、それを言うならコミケのサークル参加だって「全部自分でやる」わけで、唐沢俊一がコミケに参加し続けているのもそういったライブ感を求めているためなのだろう。ただ、そこに軸足を移していくのはハタから見ていても少し怖い気はする。採算は取れるのだろうか。
さて、総括の回のラストに告知があって、唐沢俊一がプロデュースする立川談之助『立川流騒動記』(ぶんがく社)が4月15日刊行予定、とあった(『楽園の殺人』の上演告知もあった)。もう来月じゃないか。快楽亭ブラック『立川談志の正体』(彩流社)も好評なようだし、こちらにも期待したいところなのだが、『週刊読書人』3月23日号掲載の唐沢俊一とブラック師匠の対談の中で唐沢は次のような発言をしている。
談之助も立川談志について書いていて、僕が今プロデュースしているんですよ(『立川流騒動記』ぶんがく社)。家元が目を通すであろうという前提で書いていたから、いま、あわてて全部書き直してますよ。
ええーっ…。今の時期にそれで間に合うの? 『立川流騒動記』は談志師匠が亡くなる前からの企画だから手直しは必要なんだろうけど、「全部」って…。
もうひとつ気になった唐沢俊一の発言を紹介。
(前略)談之助は調べないと書けない性格なんですよ。兄弟弟子とか寄席関係者に徹底して電話して、国会図書館までいって、昔の新聞や雑誌をコピーしてきて、書いている。
つまり、『立川流騒動記』の原稿は談之助師匠が全部自分で書いているわけだ。そこまで下調べを徹底しているなら『立川談志の正体』とは別の切り口として内容にも期待できそうだが、唐沢俊一の「出版プロデュース」って一体どんな仕事なんだろう?と疑問になってくる。発売予定日を守らせるのは出版プロデューサーとして大事な仕事のはずなので、4月15日には発売されているよう願いたいところだ。
さて、『週刊読書人』の唐沢俊一とブラック師匠の対談だが、『芝浜』批判が紙面で小見出しになっているところを見ると、『立川談志の正体』の中でもあの批判はやはり大きなポイントだった、と思えてくる。余談だが、『電脳なをさん』で談志師匠を追悼した回では『芝浜』がモトネタになっていた。この対談を面白く感じた人は、『立川談志の正体』を読んだらいいと思う。個人的にも面白く読んだ本なのでおすすめしたい。
唐沢俊一は「こんなに悪口を言いたいほど好きなんだっていう感覚なのかなあ」と言いつつ(それが「追討」の精神?)、談志師匠についてあれこれ言っている。ただ、ブラック師匠の意見に乗っかっているようにも見えるので、いちいち突っ込むつもりはなく、また唐沢の発言の中で談志師匠の本名が「松尾」と誤記されているのもどうかと思ったが(談志師匠の本名は松岡克由)、それに関してはむしろ対談を文字にした人の責任だろう。…しかし、下の発言だけは思わず「お前が言うな!」とツッコミを入れてしまった。
頭を下げるとか、謝ることが、本当にできない人だった。やったら、自分が作り上げてきた談志像が、全部崩壊するという強迫観念にとらわれて。
詳しくは『唐沢俊一検証本VOL.2』を参照してほしいが、唐沢俊一が頭を下げられる人だったら俺は検証なんかしてなかったよ。
- 作者: 快楽亭ブラック
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