唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

ランニング・フール。

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 週刊新潮』4月12日号カンボジア国旗を背負う「猫ひろし」それでいいのか!』という記事に唐沢俊一がコメントを寄せている。同誌P.136より。

 一方、評論家の唐沢俊一氏は猫ひろしの存在を、シェークスピアの『リア王』に登場する道化師(フール)になぞらえ、
「行動や発言で“かき回す”ことがフールの役割で、お笑いの原点。リア王に出てくるフールも、王の側近ながら皮肉をいい、腹を立たせることで王の権威を認識させている。もちろんフールもやりすぎれば、王から首を刎ねられる。そのリスクは猫ひろしにもある。彼は身を賭して危ないところに足を突っ込んでいる」
 と、今回の彼の行動に一定の評価を下した上で、こう“注文”する。
「猫さんには“あなたはアスリートなんですか、それとも芸人なんですか”と聞きたい。彼には芸人としてフールの役を貫いて欲しい。批判が降りかかっても、真正面から答えてみたり開き直ったりせずにギャグで答えるのです。中途半端にアスリートぶれば、芸人としても人間としても、全ての評価が下がるでしょう」


 なるほど、猫ひろしの今回の行動が「オリンピック」や「国籍」の虚構を暴いている、と考えようとすればできないこともないわけだ。ただ、猫ひろし本人にかき回したり「王の権威を認識」させようとするつもりもないように見える。『週刊新潮』のこの記事には猫ひろしに対して「カンボジアの選手に失礼」「簡単に国籍を変えていいのか」という識者からの批判が掲載されているが、それらと比べると唐沢のコメントはものすごく頭でっかちな理屈に見える。まあ、『社会派くんがゆく!』が続いていれば村崎百郎と一緒にこんな具合に挑発的な言動をとっていたんだろうな、とも思うが。
 また、猫ひろしはスタート前とゴール後にギャグを披露することを宣言しているが(oricon career)、同じ『週刊新潮』の記事で中山竹通は次のようにコメントしている。

「オリンピックから帰ってきて、それをギャグにされるのはキツイですね。自分たちは何のために頑張り、努力してオリンピックに出場したのか。日本人にとってオリンピックの価値ってこんなものだったのかなと思ってしまいます」


 出るからにはせめて真剣に走ってほしい、ということなのだろう。猫ひろしが「フールの役」を貫けばかえって批判にさらされ、「全ての評価が下がる」のではないか。既に記者会見で披露したギャグがスベっていたことも揶揄されているしなあ。唐沢俊一の話を真に受けたら危ないかも。



 以下余談。この記事が掲載されている『週刊新潮』には立川談四楼師匠による快楽亭ブラック立川談志の正体』(彩流社)の書評も載っているが(P.123)、「ギャグに逃げている」と厳しめの評価がされていて、おまけにブラック師匠にヒドい目に遭った思い出話も書いているので、興味のある方はチェック。


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猫ひろしのマラソン最速メソッド (SB新書)

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