「唐沢俊一の処分および処分撤回問題」・その1。
『唐沢俊一検証本Vol.1-盗用編-』
・コミックマーケット76 3日目(8月16日/日曜日)
東2ホール M−05a「西理研」で販売予定。
・タコシェで8月下旬より委託予定。
※内容についてはプロフィール欄に詳しい説明があります。
水面下で動きが激しくなっています。去年の冬コミ前がゆるく思えてくる。安楽椅子探偵になったつもりでこのブログを始めたのに、ふと気づいたら社会派推理小説みたいになってしまっている。いずれジェイムズ・エルロイみたいになるかも。
ひとつだけバラしておくと、山本弘会長と眠田直氏にメールで質問を送っておきました(ちゃんと届いているでしょうか?)。返答が無い場合には、再度メールを送り、それでも返答が無ければコミケで直接話を聞くつもりです。
では予告通り、「唐沢俊一の処分および処分撤回問題」について説明していきます。その前にお断りしておきますが、今回の検証は「と学会」のメーリングリストをベースとしているため、本文からの引用を出来る限り少なくします。また、検証の中で発言が紹介されたメンバーから申し入れがあれば、話し合いに応じるので、メンバーの方はコメント欄かメールで連絡してください。出来る限りの対応をさせていただきます。
karasawagasepakuri@yahoo.co.jp
最初に事態の流れを簡単に説明しておく。
(1)山本弘会長、『ラジオライフ』2008年11月号での盗用発覚を受けて、唐沢俊一の「と学会」会員としての活動を停止する処分を発表。
(2)処分を知った会員から反対意見が相次ぐ。
(3)山本会長、処分を撤回し「唐沢俊一からの活動自粛の提案を受諾する」と表現を変更。
(4)植木不等式氏が退会。
(5)唐沢俊一、活動自粛を撤回。
だいたい以上のような流れである。今回は(1)を取り上げることにする。
山本会長は処分を下す文章を次のように書き出している。
会員のみなさま。
多くの方には寝耳に水の話で申し訳ありません。
事情については、唐沢氏の日記、および次のような記事を参照願います。http://www.j-cast.com/2008/10/08028211.html
http://d.hatena.ne.jp/kensyouhan/20081006/1223263244
わーお。
上のアドレスは唐沢俊一の2度目の盗用発覚を報じるJ-CASTニュースの記事だけど、下のアドレスはうちのブログの2008年10月6日の記事だ。…ということは、山本会長をはじめとした「と学会」のみなさんもうちのブログの存在を知っていたということか。しかし、そうなると、うちのブログでは度々「と学会」や山本会長について厳しいことを書いているんだけど、それについて一切反論が無いのが不思議。
もうひとつ不思議なのは、「唐沢氏の日記」とあるのだが、唐沢俊一は「裏モノ日記」では『ラジオライフ』2008年11月号での盗用について一切触れていないのだ。mixiの日記では触れていたのだろうか。
山本会長は、唐沢俊一とメールで相談したうえで、唐沢俊一に対して「と学会」会員としての活動を当面休止することをを提案し、唐沢もそれを了承したという。具体的な処分の内容は以下の通り。
1.著者プロフィールから「と学会」の名をはずす。
2.と学会関連の書籍に寄稿しない。
3.と学会主催のイベントに出演しない。
4.と学会の例会・2次会に顔を出さない。
5.と学会メーリングリストから外れる。
6.出版する著書および連載に「トンデモ」というタイトルをつけない。
この文章に付け加えて「今後1年間、何の問題も起こさなければ、処分を解く」とあるから、実質的には1年間の活動休止処分というわけである。…「トンデモ」というネーミングを使うのに許可が要ったのか。しかし、「今後1年間」に唐沢俊一は問題を起こしまくりなのだが、その点を会長はどのようにお考えになっているのかメールで質問しておいたけど。
個人的には、山本会長が唐沢俊一の盗用についてアクションを起こそうとしたのは正しいと思う。見て見ぬフリをせずになんとかしようと努力したことは認めるべきだ。
おそらく、山本会長は唐沢に処分を下したうえで、ブログで「長文」を書くつもりだったのだと思う。
>UHIさん
その問題については「一言」ではコメントできませんので、いずれ別のエントリーで長文でお答えさせていただきます。
その後処分がなし崩しになってしまって、コメントしたくてもできなくなってしまったということなのだろう。その点では会長に同情すべきなのかもしれない。
山本会長が「処分」が発表してから、会員の中で批判が相次ぐことになったのだが、最も問題視されたのは「処分」という形にしたことで、処分の発表後、他の会員から「「処分」というのは「と学会」になじまない」という批判が多く寄せられ、他の会員との協議抜きで処分が決定されたことも問題視されているのだ。
また、「唐沢俊一に問題があるのなら会員同士で突っ込みを入れていくべきだ」という意見もあって、個人的にもそうすることが一番よかったと思う。まあ、どういうわけだか実行できていないのだけど。
山本会長に問題があったとすれば、「個人」でやるべきことを「と学会会長」の立場でやってしまったことだと思う。山本会長は唐沢に処分を下した理由を2つ挙げている。
かねてより「と学会は他の著者に対しては容赦なくツッコむのに、なぜ唐沢に対しては甘いのか」といった批判の声が強く、このまま無視し続けては、対外的に示しがつかないこと。
僕自身が唐沢氏と親しいがゆえに、世間の声と友情の板ばさみになって大変つらい思いをしており、何らかの形で気持ちの決着をつけなければならなかったこと。
うーん、やっぱり山本会長にまで批判が届いていたのか。そりゃ普通に考えたら唐沢俊一をスルーしているのはおかしいからなあ。
しかし、この理由というのは少しおかしい。なぜなら、1つ目は「と学会会長」としての意見なのに、2つ目は「山本弘」としての意見になってしまっている。自分の「気持ちの決着」のために「処分」をするというのは明らかに公私混同だろう。しかも、会長は次のようなことも書いている。
唐沢氏は「盗用ではない」と主張しており、僕も唐沢氏には盗用との認識はなかったと理解しております。
ただ、昨年の『新・UFO入門』事件の教訓が生かされず、不注意な書き方によって再度の騒ぎを起こしてしまったことは、やはり大きなあやまちと考えます。
「盗用ではない」けど「不注意な書き方」ではあったと。…「盗用ではない」なら処分をする必要はないんじゃないか?と思うし、他の会員からもこの点は突っ込まれている。
個人的な考えを言わせてもらえば、山本会長は唐沢俊一が盗用を繰り返していることに気づいているのだと思う(違うのであればそう言ってください)。プロの作家なら、引用するときに『新・UFO入門』事件のようなことがそうそう起こらないことに当然気づくだろうし、プロでなくても2年連続で盗用が発覚すればおかしいと思うのが自然である。そして、盗用していると考えているからこそ「処分」をするまでに悩んでいるのだろう。この「唐沢俊一の処分および処分撤回問題」における山本会長の一連の発言を見ていると、会長の心の揺れが伝わってきて同情してしまうのだが、山本会長ははっきりと態度を決めたほうが楽になれると思う。「と学会会長」としてではなく、山本弘個人としての意見が聞きたい。…もちろん、唐沢俊一との「友情」をとるのもアリなんだろうけどね。
…もしかすると、山本会長に同情してしまうのは、他の「と学会」会員の発言を見ていると「うーん…」となってしまうことが多いからなのかもしれない。というわけで、次回は「と学会」会員による唐沢俊一への「処分」の批判、唐沢俊一の擁護、そして「唐沢俊一検証blog」批判を取り上げたいと思う。
(つづく)
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