ブレイキング・ニュース。
・タコシェにて『唐沢俊一検証本VOL.1』、『唐沢俊一検証本VOL.2』、『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、通販受付中です。タコシェの店頭でも販売しています。
・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」、「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
額田久徳さんによる唐沢俊一の新聞コメントの解説。結局、ラクに仕事をしようとする人たちにとって唐沢俊一は都合のいい存在なのだと思う。ラクに仕事しようとしているだけあって、唐沢俊一がどういう人物なのかも調べていないのだろうしね。唐沢俊一を通じて世の中が多少見えたような気がする。
唐沢俊一・村崎百郎『社会派くんがゆく! 疾風編』(アスペクト)の書き下ろしコラムで、ニュースを「トンデモ」っぽく解読しようとしているものがある。まず、P.158の「カーネル・サンダースは政権交代を予言していた?」
カーネル・サンダース人形が道頓堀から奇怪な様相となって引き上げられた。当時の私たちもこれが何を意味していたのか、気がついていなかったが、これはまさに世界を支配する組織が、日本のその後を予言していたことが今となっては明らかである。
カーネル・サンダースは陰謀論好きな皆様ご存知の通り、ちゃきちゃきのフリーメイソン会員であった。KFCのチェーン店前に立っているサンダース人形は、あの有名な定規とコンパスのバッジをつけている。この人形が二十四年前に姿を消した。メイソンの陰謀に数字が絡む時、それは必ず意味を持っている。二十四という数字は、フリーメイソンの位階では“ユダヤ神殿の王子”という意味を持っている。そして、引き上げられた時、胸のバッジは誰によってか抜き取られたかの如く失われていた。……つまり、この一連の事項の意味を分析すれば、それは、失われていたユダヤの王子が地上に復活する、そして、その者の胸に、フリーメイソンのバッジ(権力)は授与される、ということだ。その結果、引き上げられてから六ヶ月後(六はユダヤのシンボル・ダビデの星〜六茫星を表す)の八月三十日に行われた総選挙で、民主党政権が誕生した。党首の鳩山由紀夫は、フリーメイソンだったことが明らかな鳩山一郎の孫。まさに“ユダヤの王子”の称号がふさわしい。予言は成就したのである!
「日本トンデモ本大賞」で出来上がったお客さん相手に発表すればそれなりにウケそうだな。まあ、メガネもなくなっているんだからバッジがなくなっていても不思議ではないけど。
野暮を承知でツッコミを入れておくと、ケンタッキーフライドチキン道頓堀店に1992年に別のカーネル・サンダース人形が置かれたことは考えなくていいのか(その後同店舗は閉店)、そしてカーネル・サンダース人形が道頓堀から見つかったのは2009年3月10日なので、衆議院議員総選挙の5ヶ月前である。あと、「ちゃきちゃき」というのもどうなんだろう。サンダース家は代々フリーメイソンだったのか? それ以前に「カーネル・サンダース人形からバッジがなくなっていた」→「鳩山総理誕生」となる流れがよくわからない。と学会の人なら面白く感じるのかなあ。
次にP.188の「草磲くんは北朝鮮から日本を守った?」というコラム。
草磲くんの全裸騒動が起きた赤坂檜町公園は、近くに乃木神社があり、日枝神社があり、神を祀る社に縁が深い場所である。いまだにあの全裸事件はなぜ、あのようなことが起きたのか、不可解さが残る事件であった。私はこれを、日本国に国難が降りかかる(この月、北朝鮮が人工衛星と称して日本の方向にミサイルを発射した)ことを、八百万の神、ことに戦神である乃木大将に祈願して祓おうとした、実は国家プロジェクト的神事だったのではないかと考える。
まず、この事件を起こした者の名を考えてみよう。そう、草磲〜クサナギの剣である。この剣はヤマタノオロチの体内にあったものだ。草磲くんは全裸になって自らのオロチを露出し、その体内の剣で敵を討つことを誓ったのだ。全裸になったもうひとつの意味は、スサノオに脅されて姿を隠したアマテラスの復活を祈り、ストリップを披露した女神・アメノウズメの神事にならったものでもある。アメノウズメは芸能人の守り神。現代日本人の代表たるSMAPのメンバーがその神事の実行者に選ばれたのも故無しとしないだろう。彼が逮捕されてからすぐ釈放されたのは、スサノオが高天ケ原を追放された後、許されたことのアナロジーである。彼の身を挺した祈りの甲斐もあって、オバマは北朝鮮のミサイル打ち上げを強く非難、さしもの北もおとなしくなった。草磲剛こそ、日本を核の驚異(原文ママ)から救った男なのである。
こっちは一応話の流れはわかるが、気になるところもある。まず、アマテラスが天岩戸に閉じこもったのは、スサノオが乱暴したのを恐れて(『古事記』には「見畏て」とある)のことなので、「スサノオに脅されて」というのは不適切。それと、「スサノオが高天ケ原を追放された後、許された」というのもどうかなあ。アマテラスに草薙の剣(天叢雲剣)を献上してはいるけど。…っていうか、2009年4月の草磲くんの事件の直後である5月に北朝鮮はミサイルを発射しているし(同年7月にも発射した)、さらに同じく5月には核実験も実施していて、「核の驚異」、いや、「核の脅威」は去ったわけではない。…草磲くんの「祈り」にはさほど意味がなかったのではないか。
うーん、「トンデモ」をネタとしてやろうとすると意外と難しいのかもしれないけど、一見してすぐに突っ込めてしまうようなのは困る。自分もいずれ「唐沢俊一のガセビアに隠された謎の暗号」とか「裏モノ日記に秘められた戦慄の予言」をやってみたいものだが、気合を入れてやらなきゃダメかも。
みんな大好き(?)ジョニー・トー。
ロシアでリメイクされてたり。
- 出版社/メーカー: タキコーポレーション
- 発売日: 2006/05/05
- メディア: DVD
- クリック: 26回
- この商品を含むブログ (60件) を見る
古事記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
- 作者: 角川書店
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/08/24
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 53回
- この商品を含むブログ (46件) を見る
- 作者: 唐沢俊一,村崎百郎
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2009/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 89回
- この商品を含むブログ (15件) を見る