怪!? 小錦・中錦・大錦。
小錦と大錦は有名だけど、中錦はどうだろう?と思ってたら、ちゃんといたよ!
『パチスロ必勝ガイドNEO』2010年2月号掲載『エンサイスロペディア』第33回のテーマは『KONISHIKI』である。最近は有名人とタイアップしているパチスロが多いらしい。
“小錦”が大相撲の現役を引退したのが1997年。すでに12年も前の話だ。若い読者の中には彼の現役時代の姿を知らぬものも多いだろう。
パチスロホールには18歳未満の人は入店できないことになっているのだが、唐沢俊一はどの年代を「若い読者」として想定しているのだろう。18歳だったらギリギリ覚えていそうなものだが。
「載る」なんだろうけど、現役時代の小錦がギネスブックの上に乗ろうとしたらなかなか大変だったろうな、と思って可笑しくなってしまった。
事実、“南海の黒豹”というニックネームで女性に大人気だったハンサム力士、若嶋津(『キャプテン翼』の若島津健の名前の元ネタである)が小錦と対戦したとき、若嶋津は小錦の張り手一発で意識がモウロウとなり、もう一発で土俵外へと吹っ飛んだ。その試合を夜のニュースで解説したNHKの女性アナウンサーが、
「相撲というよりボクシングのパンチが決まった試合をみているようでした」
と感想を述べていた。
まず、相撲では「試合」ではなく「取組」と呼ぶ。これは基本的なことなんだけどなあ。「お前も蝋人形にしてやろうか?」と思ってしまった。それから「相撲というよりボクシングのパンチが決まった試合をみているようでした」というのは一体どういうことなのか。「相撲というよりボクシングをみているようでした」ならわかるけど。パンチがきまらないボクシングの試合ってあるのかなあ。
若嶋津は小錦を苦手にしていたようだが、横綱になれなかった最大の理由は糖尿病を発症したことだろう。だいたい一人を苦手にしていたから横綱になれなかったってことがあるのかなあ。極端な話、1日負けても残り14日全勝すればいいのであって。
しかし、それほど強かった小錦も角界では大関止まりで終った。怪我と、増えすぎた体重に悩まされたというのが理由だが、あと、当時はまだ実現していなかった外国人横綱に対する、相撲関係者の差別感情が根源にあるとの見方が大きい。海外で、小錦自身がその鬱屈した思いを吐き出したかのような記事が掲載されたこともあり、物議をかもしたりして、ついに彼は横綱になれなかった。
まあ、外国人への差別感情が関係ないとは断言できないけど、それを主な理由とするのはどうかなあ。一番大きいのは双羽黒の廃業ではないだろうか。あの事件以降、2場所連続優勝せずに昇進している横綱はいないもの。小錦が2場所連続優勝しているのに昇進できなかったとしたらそれは差別なんだろうけど。
KONISHIKIが凄いのは、人生のうち、何度も変身を繰り返し、その変身(転身)自体を話題にし、結果として自分の次の人生のプラスに変えていってることだ。格闘家になった曙、ちゃんこ料理屋のオーナーになった若乃花など、力士から他業種に転身を遂げたものは大勢いるが、なぜかみな、現役時代を知る者にとっては、先のイメージを壊すと眉をひそめられることが多い中、KONISHIKIだけは例外的にその転身を好意的に受け止められ、喝采を浴びている。これは、相撲時代の栄光をひきずろうとせず、自分のキャラクターだけで勝負しようとするKONISHIKIの潔さがその原因だろう。そして、彼の場合、転身の過程すらも、コミカルな話題にしてしまえる。離婚・再婚という微妙な話題も彼であれば、美人の脇に立っているだけでユーモラスに見えて、憎めない。その最大の武器であった、超太めの体重を健康のため減らす際も、ダイエット自体を話題にしてしまうというちゃっかりぶりだ。まさに、自分の“変身”こそが、彼にとって最も大きな商品なのだと言えるだろう。
途中から岡田斗司夫の話になっているような気がするが、それはさておき。KONISHIKIの変身って「角界入り→引退→タレント→ダイエット」くらいしかないような気がするのだが。あと、曙と若乃花ってそんなにイメージが悪いのだろうか。曙だって「相撲時代の栄光をひきずろうとせず」にボノちゃんとして頑張ってたのに。元横綱がおしゃぶりをくわえている姿は衝撃的だったなあ。…むしろ、もう少し栄光をひきずった方がよかったのかも。今は全日で頑張っているようでなにより。
いつものことながら雑学が少ない。お兄さん(アノアロ・アティサノエ)がアントニオ猪木と異種格闘技戦をやっていることとか書けばいいのに。何故か得意技が「木登り」だったことは有名。初期のUFCで忍術使いが出ていたみたいに、そのうちツリークライミングの使い手がMMAに再登場するかも、となんとなく妄想。
あ、惚れたな。
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