唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

偶然のナイフ・エッジ・ケアレスミス。

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karasawagasepakuri@yahoo.co.jp



●当ブログの管理人が『楽園』を愛読しているのは前にも書いたはずだが、現在発売中のVol.17から始まったkashmir『ぱらのま』のヒロインが可愛いなあとニヤニヤしていたら、同じく新連載の久米田康治『スタジオパルプ』岡田斗司夫騒動ネタがぶっこまれていたので、避けられずに声をあげて笑ってしまった。さすがは久米田、と言うべきか。古泉智浩も岡田騒動をネタにしていたし(ガジェット通信)、次はいよいよ『まんが家総進撃』だな。…っていうか、あの騒動をチェックしていると『まんが極道』のアレやコレを思い出してしまうわけで。



3月3日11時からTBS系列で放映されたひるおび!内のコーナー「常識クイズ どっちがホント!?」に唐沢俊一が出演していた。唐沢の出演は月1ペースなので、「次は4月だな」と思っていたら、24日放送分にも出演していたので少し驚いた。この日のクイズは「ものつくりスペシャル」という特別版だったので、以前にも特別版に出演していた唐沢の登場、ということになったのだろうが、こうして見ると『ひるおび!』にとって唐沢はまことに便利な存在だと言えるわけで、4月以降もコーナーの続投は堅いと考えていいような気がする。



●今回はあちこちで見かけたちょっとしたミスを指摘していく。まずは唐沢俊一Facebookで見かけたケアミス(唐沢風表記)。

ノーマ・バーデンのことは以前(2月21日)にも書いた。ヒチコックの『情婦』(1957)におけるフレンチ夫人の役で有名な女優さんだが(後略)


 一瞬ギョッとしてしまった。飲み会だったら「ワイルダーですね」と横から一言つぶやきたかったところ。Facebookで「いいね」している人も教えてあげればいいのに。

 

●続いて「ニコ生マクガイヤーゼミ」第1回延長戦で、例の「愛人リスト」について聞かれた岡田斗司夫の答えから(1分30秒あたり)。

あれはもともと、当時幻冬舎だった額田(引用者註 久徳)さんと一緒に作っていた小説のリストで、伊達邦彦というペンネームまで決まっていたんだよ。『汚れた英雄』の主役と同じ名前じゃん。『汚れた英雄』形式だから女に対してはとことんえげつなくあくどくて、そのあと純文的(発言ママ)な落ち込みをするというのが交互にあって、それをずっと準備して書いていて、ミクシィの限定会議室(発言ママ)で俺と額田さんの2人しかやってないところから出てっちゃったメモだから、本当は俺も犯人を探したいんだけどさ。


 伊達邦彦は大藪春彦の小説野獣死すべし等の主人公で、『汚れた英雄』の主人公は北野晶夫。この2人に加えて『蘇える金狼』の朝倉哲也の名前は覚えておきたいところ。オタキングに伊達邦彦を気取られたら大藪先生も激怒するような、というよりむしろ伊達邦彦にボコられる側じゃん、岡田さんは。「偽オタク評論家の丘田」とか出てきそう(モデルになった人物・団体がわかりやすいのは大藪作品の特徴)。「自称雑学王の空沢」をボコったら丘田の名前が出てきて…、という展開だな、きっと。
 …それにしても、上に引用した発言を見てもリストが流出した経緯はよくわからない、というか、あくまでリストを小説のモトネタだと主張するのだなあ、と。上の番組では他にも面白発言がたくさんあったので、いずれ紹介したい。「子供が好きすぎたからパイプカットした」(10分45秒あたり)なんて意味不明だったなあ。



●次は週刊新潮』3月26日号掲載の『東京情報』第110回より。同誌P.131。

(前略)豊臣秀吉は農民から三英傑と呼ばれる武将にまで上り詰めたが、彼が築き上げた栄華の極みである聚楽第の門に、「おごれる者は久しからず」という落首が貼られていた。それを見つけた秀吉は、「おごらずとても久しからず」と書き足したそうだ。秀吉らしいユーモアだが、晩年はその余裕もなくなった。秀吉の四国攻めが進まないのを批判した「太閤は四石の米を買いかねて、今日も五斗買い、明日も五斗買い(御渡海)」という落首を見つけたときは、必死に犯人を探したそうだ。

 聚楽第の完成が1587年で、四国攻めは1585年である。…時間の流れがおかしくないか? まあ、デンマンさんは外国人からしょうがないのかな。あと、「四石」と「四国」もひっかけているから。


※追記 shimojohさんからご指摘を受けたが、秀吉が太閤と呼ばれるようになったのは1591年である。



●唐沢検証からは外れるが、デンマンさんを励ます意味も含めて、高名な作家でもミスをすることを紹介しておこう。綱淵謙錠『聞いて極楽-史談百話-』(文春文庫)P.29より宇喜多秀家のエピソードを紹介したくだりから。

 秀家の勇名を知らぬ戦国武士はいない。関ヶ原の戦いで西軍に加担し、敗れて薩摩に渡って島津義弘に庇護されていたが、のち義弘と前田利家の助命嘆願で死を許され、慶長十六年(一六一一)、八丈島に流されていた。


 これも「ヒチコックの『情婦』」と同じで一読ギョッとしたパターン。前田利家関ヶ原の戦いの前年に死んでいるから、宇喜多秀家の助命を嘆願できるはずがない。実際に秀家の助命を嘆願したのは利家の長男である利長(秀家夫人の豪姫は利家の娘)。



 ミスは誰もがするものなのだから、見つけたら気軽に指摘したいものである。もちろん、自分だってミスをするので、見つけた方には指摘してもらいたい。「俺だけはミスをしない」などと思いあがって得意げなうすらわらいを浮かべていたら、いつの間にかウォッチされる側にまわってしまうかもしれないのだから。



だんだん変な笑いが出てくる。



こないだ気づいてビックリした。



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