唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

予告された発売日の記録。

タコシェで既刊『唐沢俊一検証本VOL.1』『唐沢俊一検証本VOL.2』『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』『唐沢俊一検証本VOL.3』『唐沢俊一検証本VOL.0』「唐沢俊一検証本VOL.4」の通販を受け付けています。タコシェの店頭でも販売しています。
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karasawagasepakuri@yahoo.co.jp


「シコウヒンTV」第157回後編で唐沢俊一人体解剖模型のコレクションについて語っている。唐沢はかつてコメンテーターとして出演していた『スーパーモーニング』の中で自殺したバスの運転手の部屋にバスの模型が置かれていたことについてあれこれ想像を膨らませていたのだから(唐沢俊一まとめwiki)、唐沢が人体解剖模型をコレクションしていることにも何かしら意味があるのかもしれない。…しかし、あらためて読むとこの唐沢のコメント、いろいろ問題あるなあ。オタクと無理に関連付けなくてもいいのに。
 さて、「シコウヒンTV」第157回後編の最後には、『立川流騒動記』(ぶんがく社)と唐沢が主宰する演劇ユニット「世外今是」の第1回公演『楽園の殺人』の告知があるのだが、『立川流騒動記』の発売日が「4月15日」のままである。…いや、残念ながら出てませんよ。いったん決めた発売日までに出せなかった唐沢プロデューサーがいけないのか、確認していない「シコウヒンTV」がいけないのか。『立川流騒動記』、5月末にはちゃんと出ているものと信じたいところ。



●これだけではなんなので、唐沢の過去の著書からネタを紹介しておこう。唐沢俊一ソルボンヌK子『すごいけど変な人×13』(サンマーク出版は、13人の「すごいけど変な人」を取り上げた本で、かつて藤岡真さんに突っ込まれたこともあったが、同様のコンセプトで書かれた『昭和ニッポン怪人伝』(大和書房)に比べればまだ良い出来のように思える。というか、『昭和ニッポン怪人伝』があまりにもヒドすぎた、と言った方がいいのかもしれない。突っ込んでいるうちに同人誌が一冊書けてしまったほどだもの。盗用が発覚したり家庭でいろいろあったりしたとはいえ、8年でだいぶ劣化してしまったものだ。
 さて、検証終結に向かって読み直しをしているうちに、『すごいけど変な人×13』にも気になる箇所を見つけてしまったので紹介しておく。P.159〜150より、エド・ウッドについて書かれた文章を引用する。

 マンガ(引用者註 ソルボンヌK子の描いたマンガ)のラストにもあったように、エド・ウッドの残した駄作映画群は現在、若者にカルト的人気を博しており、伝記は出版されるわ、どこのSF・ホラー関係のイベントでも作品上映は大人気だわ、そしてその人生が映画化までされてしまうわと、一種のブームを巻き起こした。
 その、人生と自分に対するポジティブさが、あまりに社会とのつながりを求められている、また、自分の評価を外部によってなされることを日常としている現代の若者たちに、あこがれとして映るからではないだろうか。
 エド・ウッドの生涯は自己閉塞の生涯だった。だが、と、彼の作品はわれわれに向かって問いかけてくる。社会に無理矢理合わせて自分をあれこれ評価されるより、完全に自分一人の価値観のなかに閉じこもって、「自分ってすばらしい」と信じ込めれば、こんな素敵なことはないんじゃないのかい? と。
 だが、普通の人は、それを仕事、商売としていかなければならないことがわかっているから、その誘惑にかろうじて抵抗できるのだ。その誘惑が甘美なものであることを十二分に理解しつつ。
 たぶん、これからの日本にも、小型のエド・ウッドたちがあふれてくるだろう。目をキラキラさせて、自分にしかそのすばらしさを理解できない作品をたくさん抱えて。


 難しく考えすぎなんじゃないかなあ。エド・ウッドの作品がウケているのは「ヒドすぎて逆に面白い」のであって、別に「自分探し」の一環として観ているわけじゃないと思う。まあ、「誰も観ないようなヒドい映画をあえて観てしまう俺」という感じでプライドを満たしている人も中にはいるのかもしれない。トンデモ本をあえて読む俺」「あえて毒を吐く俺」「大人になっても子供向け番組をあえて観る俺」などなど、唐沢検証をやっているうちに実に多様なプライドの持ち方(コンプレックスの裏返しなのかもしれないが)があることを学んだので、オタク趣味を通じて「自分探し」をすることは有り得るのだろう。あるいは「オタク」を「エリート」とみなす考え方も一種の「自分探し」なのかもしれない。
 それにしても、唐沢俊一は最近「“生”に飢えている人間が多くなっているから舞台がブームになる」というような持論を唱えて演劇に軸足を移したようだが、「現代の若者たち」が「あまりに社会とのつながりを求められて」ウンザリしているのであれば、ライブ感覚を求めたりはしないのではないか。はたして、「現代の若者たち」は自分の中に閉じこもりたいのか、ライブ感覚を欲しているのか、どっちなのか。


 唐沢俊一「小型のエド・ウッドなのかどうか確かめるために、舞台を観に行きたい気持ちはあるが、さてどうしようか。



予告された殺人の記録 (新潮文庫)

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昭和ニッポン怪人伝

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