消えた『美少女の逆襲』。
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ゆまに書房から出ている『カラサワ・コレクション』のプロフィール欄に『美少女の逆襲』の改訂版がちくま文庫から出る予定と書かれていたので、「そんなの出てなかったよなあ」と思いつつ検索をかけたところ、「裏モノ日記」の2003年あたりに『美少女の逆襲』文庫版を出すための作業をしている記述がちょくちょくあることに気づいた。一例として「裏モノ日記」2003年3月16日より。
ちくま書房から『美少女の逆襲』のテキスト打ち出しが送られてきたので、ざっと目を通す。これ、メールでテキストが送られて、さらに打ち出しとフロッピーが送られてきた。実に丁寧というか周到というか。しかし、今改めて読み返してみると、若書きだなあ、と思う。かなり手を入れたい誘惑にかられるが、しかし期限は4月中旬まで。どれだけ改稿できるか。
ここでは「期限は4月中旬まで」とあるが、「裏モノ日記」2003年12月24日には次のようにある。
2時、時間割にてちくま書房Mくんと打ち合わせ、『トンデモ一行知識の逆襲』の著者分刷りを貰う。なをきの版画表紙がいい感じである。書店用にサイン本を貰いたいとのこと。あと、この刊行のために順序が入れ違った『美少女の逆襲』、いつ出るんだという問い合わせ(ゆまに書房のカラサワコレクションがらみだろう)が何本も来ているとのこと。これもやらねばな。
『トンデモ一行知識の逆襲』文庫版は2004年1月に出ている。Mくんというのはおそらく松本良次氏のことだと思われる。
おそらく、唐沢の改稿が終わらなかったために文庫版の話は立ち消えになってしまったのではないだろうか。なお、唐沢はちくま文庫から3冊本を出しているが、現在ではすべて品切れの状態である。
ついでに書いておくと、岡田斗司夫『ぼくたちの洗脳社会』のあとがきにこのようにある。
そんなわけで、朝日新聞社の木元俊宏氏に話したのも、誰かれかまわずの一環だった。彼はみんなと同じように面白がって聞いてくれたあと「岡田さん、これは本にして出しましょう」と言ってくれ、その上すぐに同社書籍編集の角田暢夫氏を紹介してくれた。僕はここでも絶好調で「ペラペラペラペラ〜」と2時間以上も話した。
なるほど、木元氏の尽力がなければ岡田は最初の本が出せなかったわけだ。本が出せなければその後の岡田の活動がさほど円滑に進まなかったであろうことは想像に難くない。そう考えると、木元氏の功績(?)は実に大きい。
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