『唐沢俊一検証本VOL.2』が『映画秘宝』4月号で紹介されました!
・タコシェにて『唐沢俊一検証本VOL.1』、『唐沢俊一検証本VOL.2』、『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、通販受付中です。タコシェの店頭でも販売しています。
・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」、「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
というわけで、今日発売の『映画秘宝』4月号P.105の書評欄で『唐沢俊一検証本VOL.2』と『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』が「「と学会」運営委員会の幹部が実はトンデモ本の張本人だった!?」と紹介されています。『検証本VOL.1』に続いての紹介で、本当に嬉しいです。文末に(田)とあるので田野辺尚人さんが書いてくださったのだろうなあ。どうもありがとうございます!
唐沢俊一は相変わらず「追討」しまくっている。「裏モノ日記」2月12日で玉置宏の訃報にかこつけて自己弁護をしている件については藤岡真さんのブログを参照してほしい。玉置宏は唐沢と違って責任を取っているんだけどなあ。それに立松和平の訃報を取り上げているのに盗作について触れていないのも不自然。立松和平も庇ってあげればいいのに。
で、「裏モノ日記」2月15日では、ディック・フランシスと井上梅次の訃報を取り上げているが、どうも両者の作品をともにあまり知らないっぽい。『黒蜥蜴』以外の井上作品を見たことがあるのかどうか。「明智小五郎シリーズ」は今見ても楽しいけどなあ。
その計算力は自分の人生に関しても発揮され、映画が斜陽化すると
すぐテレビに足場を移して明智小五郎シリーズや必殺シリーズを撮り、
また香港のショウ・ブラザーズには映画の先生格で招かれ、
アイドルブームが起きればジャニーズと提携して近藤真彦主演で
自らの『嵐を呼ぶ男』をリメイクし、自作を常にドル箱にしていた。
湯浅監督も
「その資産がどれだけあるか、見当もつかない」
と冗談めかしながらも言っていた。現在、映画は儲からない商売に
なってしまっている。儲からないのではなく、儲ける才能を映画の場で
発揮する、井上梅次のような計算力のある人がいない、ということ
なのではないか、と、ふと思ったりもする。
そこらへんをもっと、日本の映画人は監督から聞いておくべきでは
なかったか。
ご冥福をお祈りする。
「現在、映画は儲からない商売になってしまっている」って本当にそうなのか?とか、映画監督とプロデューサーの区別がついているのか?とか、他人任せにせずに唐沢俊一本人が井上監督に聞いておけばよかったのに(湯浅憲明監督にインタビューしたこともあるんだから)とか、いろいろ気になるところがある。
続く「裏モノ日記」2月16日では浅倉久志の訃報が取り上げられているが、これもどうもハッキリしない文章である。
SFファンとしてはフィリップ・K・ディック、ジェイムズ・
ティプトリーjr.J・A・エフィンジャー等の翻訳者としてまず、
語らねばならないのだろうが、私はなんといっても浅倉氏の訳業で最も
評価されるべきなのは『ユーモア・スケッチ傑作展』1〜3だと思っている。
「ジョージ・アレック・エフィンジャー」なので「G・A・エフィンジャー」ですね。
惜しむらくは“ユーモア・スケッチ”という語(浅倉氏の考案)が、
その内容を正確に日本の読者に伝えるものではなかった、ということで
ある。日本ではユーモアという語意に、そういう狂気にさえ近い論理の
笑いという意味あいが薄いのだ。それかあらぬか、早川文庫版の再編集本
からはタイトルにユーモア・スケッチという語は外されてしまっている。
晩年まで訳業のスピードをゆるめなかったお忙しい浅倉氏であったが、
これでやっと、ゆっくりする時間が出来た。願わくは、あちらの方で
じっくりと、ユーモア・スケッチを表すいい訳語を考えていただきたいと
切に願う。
このくだりは「ユーモア・スケッチ」という言葉にイチャモンをつけているように読めてしまう。現に「トンデモない一行知識の世界」さんはお怒りである。“How to Stuff a Wild Bikini”を『マジイケのビキニ姉ちゃんとイタす方法』と訳した(詳しくは「トンデモない一行知識の世界」を参照)ほどの卓越した語学能力を持つ唐沢俊一に「ユーモア・スケッチ」に代わる言葉を考案してほしいものだが。
あと、『ユーモア・スケッチ』という言葉はタイトルから外れたわけではなくサブタイトルにちゃんと残されている。
…それにしても唐沢俊一はつくづく「追悼」に向いていない。本人に悪気はないのだろうが、無神経な言葉を書いてファンを怒らせてばかりいる。それでいて故人のことをよく知っているわけでもないのだから、どうしていちいち「追悼」しようとするのかわからない。…これも「検証イベント」に本人を呼んで直接聞くべき話だなあ。
そして、「追討」の話は次回へつづく。
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