ガセばかりの夜空に。
どうしたんだHeyHeyBaby パクリが頻繁だぜ
猫遊軒猫八さんと「唐沢俊一検証イベント(仮称)」の打ち合わせをしてきました。秋葉原駅の電気街口に着いたら猫八さんに電話することになっていたので、電気街口の柱の陰で電話をしようとしたら、目の前に冬コミでお目にかかったばかりでまだ記憶に新しい猫八さんらしき人物の後姿が見えたので、「もしかして猫八さんかなあ」と思いつつ電話をかけたら、「今手を上げているのが自分です」と電話の向こうで猫八さんが言ったので顔をあげてみると、目の前の人物がまさに手を上げていた。それで「やっぱり猫八さんだったのか」と近づいて挨拶した次第。…我ながら非常にまわりくどいことをやったような気もする。
打ち合わせ自体はとてもスムーズに進行して、2、3の課題をクリアーしてイベントが実現すれば結構面白くなりそうな感じになってきました。…っていうか、この時点で既に面白いことが起きすぎなんだけど。とりあえず、猫八さんが「検証イベント準備委員会」を設立されるということなので、イベントに興味のある人はリンク集から「唐沢俊一検証イベント準備ブログ」をごらんになってみてください。
猫八さんとの打ち合わせでも昨日今日の町山智浩さんによる唐沢俊一の「ひどい追悼文」批判が話題にのぼった。…これにも「P&G」みたいにいい略称がほしいな。今回は町山さんのブログを追いかけていろいろ書いてみる。
まず、昨日の記事で取り上げた唐沢俊一が「朝日新聞」で書いたヘンな書評シリーズに「トンデモない一行知識の世界」で既に検証されていたものを追加。中野美代子『綺想迷画大全』、小谷野敦『日本売春史』。それと、「ミステリー作家・藤岡真のみのほど知らずの、なんでも評論」2008年12月2日で、唐沢による岡村正史『力道山―人生は体当たり、ぶつかるだけだ』の書評の検証が行われているので、そちらも参照していただきたい。
町山さんは唐沢俊一による加藤和彦と忌野清志郎の追悼文がひどいと書かれているが、唐沢は他にも2人に対して問題のあることを書いている。加藤和彦については『社会派くんがゆく!』で彼を侮辱しているとしか思えない言葉を吐いている。
いや、まさにいち早く、時代の最先端のものに触れて取り込んでいく嗅覚はすごかったね。ただ、安井かずみと結婚したあたりから、ちょっとそれに臭みが混じってきたというか。成功者としての臭みがね。安井かずみが死んだとき、この人、かなりおかしくなっていたよな。
うつで悩んでいたとは報道されているけど、少なくとも、うつ病の人間の衝動的自殺ではないよね。最後に世間を騒がせたい、というような邪念すら感じる。
そう、加藤和彦や伊丹十三の自殺が何でこう、ほかの有名人の自殺の報を聞くときとは違った気分になっちゃうのかっていうと、「あなたがたはさんざん、われわれをアジっておいて、勝手に向こうの世界に行っちゃうんですか」っていう気持ちが、どうしても心のどこかに残っちゃうんだよ。“人生は、やり方しだいでものすごく面白くすることができるんだ”ってことを、まさに自分が作ったものを通じて言い続けてきた人が、結局、“世の中から置いていかれたから、死にます”なんて、何だよそれって感じ。特に加藤和彦や伊丹十三って、権力や社会に自分を任せることを忌み嫌って、“自分が好きなものを大事にしろ、自分が好きなことをやれ”っていうライフスタイルを後続の世代に教えてくれた人たちでしょ。その最後がこれかよ、オイオイって言いたくなる。
そもそもこの人、根っからのセレブ体質というか、超高級ホテルで超高級なワインを飲みながら超高級な仕事をしていたという(笑)。その生活態度がたたって、近頃は経済的に困窮していたとは聞く。晩年、木村カエラをボーカルに迎えてミカバンド復活させたりしていたけど、あれにかなり金を注ぎ込んでいたんじゃないかなあ。しかも思ったようにはうまく行ってなかった。少なくとも、小話題くらいどまりだったもんね。
でもまあ、とにかく加藤和彦、生き方は凄かったけど死に方は最低。「今まであなたの生き方を人生の指標にしてきた僕らはどうすればいいんですか。僕らにもあなたのような末路が待っているってことですか」って問い詰めたくなるような最後だったね。
…世代的に加藤和彦に対してそれほど思い入れのない自分でもとても気分の悪くなる言い草である。まーた木村カエラ関連でヘンなことを言ってるし。詳しくは2009年11月16日の記事を参照していただきたい。
次に忌野清志郎だが、『社会派くんがゆく!』で唐沢は次のように発言している。
しかし、清志郎、ガン治療に西洋医学での治療法を拒否して、途中までマクロビオティックと漢方の民間療法で克服しようとしていたんだって。
治るわけねえじゃん(笑)。玄米食うだけでガンが治るんだったら誰も苦労しないよ。ありゃ、玄米だけ食って栄養失調になればガンに回る栄養もなくなって、進行が少し遅くなる、くらいのもんでね。ただ、体制であるところの西洋医療を拒否して、自分のやり方を貫いたという意味では、ロッカーの死に方として天晴れだと思いたい。
清志郎は放射線治療や抗癌剤による治療を受けていたのだから事実誤認である。竹中直人も弔辞で治療について触れているのに。そもそも、西洋医療を拒否することがどうして「ロック」なのかさっぱりわからない。
しかし、唐沢は事実をちゃんと確認することなく清志郎について文章を書き散らしていくのであった。『社会派くんがゆく! 疾風編』(アスペクト)P.218のコラム「思想界のロケンローラーを悼む」で唐沢は、西洋医学を批判していた太田龍と忌野清志郎を比較して次のように書いている(というか、このコラムは「裏モノ日記」2009年5月20日の使い回しだ)。
ここらは奇しくも日を近くして亡くなった忌野清志郎氏のロッカー精神に似ているかもしれない。彼も太田氏と同じく西洋医学を嫌い、マクロビオティックでガンと戦おうとして結局ガン死を遂げた。これに批判的な「週刊新潮」の記事でさえも、その行動そのものはロッカーにふさわしい、と賞賛している。
なるほど、『週刊新潮』2009年5月21日号に載っている『西洋医学は大嫌い「忌野清志郎」が信じてしまった「玄米菜食法」』という記事がネタ元なのか。 まあ、『週刊新潮』は『新・UFO入門』事件の時に「漫棚通信」さんに取材せずに唐沢俊一の言い分だけを載せたような雑誌だからなあ。類友って感じ。ついでに書いておくと、堀江由衣(「あび卯月☆ぶろぐ」を参照)や「眞子様萌え」について唐沢にコメントを求めるくらいオタク事情について疎い雑誌でもある。猫八さんとの打ち合わせでもこの話が出て「次は水樹奈々を取り上げるんじゃないか?」と仰ってたけど。ありそうだなあ。
しかし、「西洋医学を嫌」うことがどうして「ロッカーにふさわしい」のか。それだったら、糖尿病なのに酒をやめず食生活を改めようとしない唐沢俊一も「ロック」なんだろうか。…どうもよくわからないのだが、唐沢俊一はなぜか医療を嫌っているフシがある。去年前半も体調が悪化していたにもかかわらず自己流で治そうとして結局入院する羽目になっているのだ。実家が薬局で薬科大学を中退していることと関係があるのだろうか(実弟の唐沢なをきは医療嫌いではなさそうだが)。
唐沢俊一の「訃報マニア」「追悼好き」な点について自分は2009年5月30日の記事で既に指摘しているが、その記事で述べた自分の意見を再度挙げておく。
よく知らない人の死に対しては、あえて語らないことによって死を悼むということもあるはずなのに、どうしてわざわざ取り上げるのだろう。唐沢俊一はいつか5100度の炎で焼かれると思う。
そろそろ笑う天使が地上にやってくるんじゃないかな。
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・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」、「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
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