誰か「オタク史」を知らないか。

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　『日本オタク大賞2004』（扶桑社）P.215より、唐沢俊一に向けての岡田斗司夫の発言。

まあ、昔、手塚治虫とケンカしたことだし。いつまで経っても同じことを続けてもらいますよ。

　で、この文章には次のような注釈がついている（この本の注釈文を担当しているのは岡野勇氏）。

’80年頃のこと。情報誌『ぴあ』の読者投稿ページで唐沢氏が書いた『ガンダム』を巡る評が大きな反応を見せ富野監督まで登場。さらには手塚治虫先生も登場し「人が作った物にとやかく言う（評論する）なんてのは許せない」と語り、余計な論争の火種を生んだ。

　はい、この注釈を書いた人（岡野氏？）が「ガンダム論争」を知らずに、調べもせずに注釈を書いたことは明らかですね。唐沢俊一の投稿は「『ガンダム』を巡る評」と言えるようなレベルのものではなかったし、手塚治虫はそんなことを言っていないのだ（手塚の発言については2008年11月23日の記事を参照）。当時の『ぴあ』を調べなくても、唐沢の『あえて「ガンダム嫌い」の汚名を着て』を読めば、唐沢本人が手塚はそのような発言をしていないと書いているのだが。…っていうか、唐沢も『日本オタク大賞2004』の注釈文を一部書いているんだから、ちゃんと「それは事実と違う」と訂正しておいてほしい（しかもこの直前の注釈を唐沢が書いているのだ）。あと、岡田斗司夫も「ガンダム論争」についてよく知らないような気が。