唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

ある意味はぐれ悪魔超人コンビ。

アスカマン「カーカカカ! 唐沢俊一、貴様の負けだーっ!」
唐サンシャイン一「盗用にだって事情があるんだーっ!」


 アシュラマンタカアンドトシのモノマネに準拠。ハリウッドザコシショウもいいけど。「からさんしゃいんいち」は我ながら強引すぎてスマン。


「裏モノ日記」7月3日でも志水一夫氏の死について触れられている。

途中で、ひえださんから電話。ひょっとして、と思ったのだが
志水一夫氏逝去の報。何と早き。ついにお見舞いの機会を逸してしまった。
彼とのと学会での17年に及ぶつきあいが頭の中を駆け巡る。
遅筆、遅刻魔、経済観念の無さなどで、だいぶ迷惑をかけられたが、
しかし不思議に“志水さんじゃあ仕方がない”とみんな許していたのは
彼の内部にある、何とも言えない品のいい飄々ぶりというか、
まあ人間性だったのだろう。モノカキとして多大な恩も受けている。
個人的な思い出に関しては今は頭が混乱して、何も書けない。

 「何と早き」ってヘンな言葉遣いだなあ、というのもあるが、追悼でこんなことを言うのか?という感じである。おそらく唐沢本人は悪口を言っているつもりはないのだろうが、ナチュラルにこんなことを言えてしまうあたり、人としてどうなのかと思った。

大泉実成氏の『破』の感想より(未見の方はネタバレ注意)。

このように、エヴァという作品は実はとてもわかりやすいんじゃないかと思う。それは庵野秀明のわかりやすさに起因しているはずである。ここで竹熊さんと以前やった「オタク顕教」「オタク密教」という話を思い出すと、顕教徒としての庵野秀明は自分の弱点を堂々とさらしながら、ここまでの作品を作っているということになる。体をぶつけるようにして物語を作り、そして自分の持ち味である特殊効果の能力を最大限に生かそうとしている。じゃあえらそうにしていた密教徒の人たちは、いったい何をしてるんだということになる。ダイエットしてるだけじゃなあ。

 そうか、大泉さんも岡田斗司夫に対しては思うところがあったのか。岡田・唐沢は「オタク密教」の人というわけなのか。
 しかし、岡田斗司夫唐沢俊一最近では『エヴァ』を持ち上げる方向に移行しつつあるようだ。『BSアニメ夜話』の『エヴァ』の回でも持ち上げている。詳しくは『エヴァ』の回をテキスト化したサイトを見てほしいが(なぜかこの回はムックになっていない)、笑ってしまったのは岡田・唐沢が二人で「『エヴァ』は純文学だ」と言っているところである。…いや、純文学をちゃんと勉強した人がそう言うのならわかるけど、岡田も唐沢も純文学のことなんか普段からノータッチじゃないか。なんというか、「純文学=高尚なもの」という思い込みだけで物を言っている感じ。あと、2人とも「『エヴァ』をアニメとして高く評価している」というようなことを言っているけど、だったら放映当時からそう言っていればいいのにと思った。でも、唐沢俊一は『エヴァ』についてこの程度のことしか書けていないからなあ。


・『博覧強記の仕事術』の最強タッグ、唐沢俊一と大内明日香女史のトークイベントより。大内女史の発言は青字で、唐沢の発言は赤字で表記する。

『おじいさんの時計』じゃないけれども、死んだおじいさんの書庫に入ると、積んでいる本の上には埃が溜まっていると。積もっている埃の厚さがそのまま価値に繋がるんだ、みたいなね。

 大きな古時計ね。ありがちな間違いだけど。

 唐沢さんは、扱うものはB級ですけれども、つくるものは良書傾向が強いですもんね。


 B級をB級として出すっていうのは、やらないですね。サブカルのいやらしさって言われることもあるんだけど、アカデミック的な匂いっていうのを隠し味程度に入れて本をつくる。でもそれは、防腐剤なんですよ。ようするに、入れておくと長持ちするんですよね。料理でいえば、食べて頂けるまで、腐らないように保存を効かせるみたいな。たとえば一過性のハウツー本だと、いくら売れても非常に短い寿命で終わっちゃうんだけど、そこにちょっとしたアカデミズム風味を加えると、文庫に落ちるまで持つんです(笑)。だから、少し偉そうな、小利口そうなことを入れる。でもそこで完全に小利口にしちゃうと、B級というものの味わいがなくなっちゃうけどね。

 「良書」って一体どの本のこと? それに下手に「アカデミズム風味」を加えようとしているからガセが増えているのだと思う。大学でちゃんと勉強した人ならともかく。それ以前に資料の調べ方や文章の書き方を勉強していたのかどうか。

……僕は新刊書っていうのは、空間軸だと思っているんですよ。
そう、本屋のスペースにどれだけ多く本を占められるかっていうモノ。ところが古書っていうのは、どれだけ長い時間、みんなの記憶に残り、「この本ありませんか」と探してくれるかっていう時間軸の勝負。
ただ僕は、新刊書でも、その時間軸の勝負っていうのはできるんじゃないかと思うんですね。できるかぎり売れる本を狙うのは当り前なんだけれども、売れてそのまま消えてしまわないで、文庫に降りて、自分が偉くなったら全集になっていくものを作ろうと考える。つまり1粒で2度、3度おいしいっていう商売。僕が、こんなことばっかりやっていても食べていけてるのは、今まで出した本の8割5分が文庫になっているからなんです。文庫になれば、また印税が入るし、そこで新しい読者が開拓できる。

 はい、一応カウントしてみました。唐沢俊一著書リストに『博覧強記の仕事術』を加えると、唐沢俊一が今までに出した著書は全部で131冊。そのうち文庫化されたものは33冊。つまり文庫化される確率は2割5分。また、唐沢俊一の単著(監修・編集含む)に限定すると、50冊中20冊が文庫化されている。つまり4割ちょうど。8割5分というのは明らかにオーバーだ。…まあ、他のライターに比べればいい成績なのかも、と一応フォロー。なんだかんだ言って100冊以上本を出しているんだから、凄いと思う。

 話は変わりますけど、唐沢さんて、ギャンブルなさらないでしょう。なぜですか?


  フリーのライターなんて、それ自体がギャンブル、博打みたいなもんですよ。人生かけて博打やってんだから、他のギャンブルがもう馬鹿馬鹿しくてね(笑)。
僕のデビュー時期から読んでくれている人たちが、いま副編集長くらいになっているんです。それで「唐沢さんは何で生き延びたんですか」って最近よく聞かれるんですね。そのころは、いわゆる鬼畜ブームで、カルトとかサブカル的な人たちがどっとと出てきたんだけど、ほとんどの連中は消えていった。


それは何年くらいのことですか?


  80年代あたま。佐川一政さんだとか、シリアル・キラーが人を殺したりっていう話がすごいブームになって、『鬼畜大全』みたいな本が何冊も出てたりした。そのころ、佐川さんは、大学教授なんかと対談したりして、わが世の春でしたね。コリン・ウィルソンまで佐川さんと対談したがって、自分のテレビに呼んだりしてね。
 僕は専門じゃなかったけれども、雑学的知識があったし、個人的に佐川さんと友達だったから、いくばくかの原稿料を稼がせてもらっていた。
 でも1年経つか経たないかで鬼畜ブームは火が消えたようになって、そこで2足のわらじを履いていた人は生き延びたけれど、そうじゃない連中は波にさらわれたようにアッという間にいなくなっちゃった。
 で、「何でこれまで生き残っているのか」って質問に答えるなら、それは、そういったムーブメントがワッと広がったときに、パイの大きさだとか、あと何年持つかという見極めをして、次に備えてきたから。ブームに浮かれていたら、絶対ダメですね。

 「他のギャンブルがもう馬鹿馬鹿しくてね(笑)」と思っているなら、『エンサイスロペディア』のプロフィール欄に

大学時代はパチンコ、パチスロの鬼だったが、最近は忙しくてあまりやれないのが悩みの種。

とあるのはウソなのか?
 そして、栗本薫のときもそうだったが(詳しくは6月1日の記事を参照)、最近はデビューの時期を「80年代あたま」にしたいらしい。『博覧強記の仕事術』のプロフィールにもこのようにある。

大学在学中より演芸プロデュース、アニメ評論などの分野で活躍。一時期の中断を経て、1987年、作家・評論家として活動を再開。

…「80年代あたま」にデビューしていた、と言われても、具体的にどんな仕事をしていたのかよくわからないからなあ。『ぴあ』の投稿欄を荒らしていたこと(詳しくは2008年11月18日の記事を参照)が「活躍」と言えるのかどうかわからないけど。ちなみに『唐沢俊一文筆業サバイバル塾Vol.5』で唐沢は次のような発言をしている。

 講演者で一番多いのは元映画関係者とか、元テレビ関係者です。そういうような人たちというのは一応「○○という映画に加わっていた」「××という番組に加わっていた」というふれこみで来ています。……何で加わっていたかは、みんな調べません(笑)。「かの有名な黒澤明の『影武者』にスタッフとして加わっていた」といっても、その「スタッフ」って何をしていたかあんまり分からない。「黒澤明さんの仕事のときに、私はわざわざ呼ばれまして」と言っても黒澤さんがここにいるわけではないし、テレビやラジオで言うことではないからどこかでチェックもされない。そういうふうに、言うことに多少色をつけて、それで食っている人が多数いるわけです。

「言うことに多少色をつけて」ねえ。ただ、世の中には「演芸プロデュース」「アニメ評論」って一体何なのか?って調べようとする暇人もいるかもしれないから気をつけた方がいいよ。…っていうか、講演の振れ込みと著書のプロフィール欄ではわけが違うのでは。
 それから、佐川一政がパリで事件を起こしたのが1981年で、日本に帰ってきたのが84年だから「80年代あたま」に鬼畜ブームがあったとするのは無理がないだろうか。まあ、この対談の別のところで「全日本冷やし中華愛好会」が活動していたのは

70年代末、ちょうど僕が大学生だったころのサブカル文化というか、ぴあ文化みたいなのがあったころ

としているが「全冷中」が活動していたのは1975年から79年なので、唐沢俊一の時代認識は大雑把なのだとも言えるのかもしれない。

 優秀な作家には、優秀な編集者がつきますからね。


たしかに、担当編集者にロクなのがいるか、マシなのがいるかで、自分の位置が分かりますよね。バカな編集者が担当についたら、ああオレはまだまだだなって(笑)。

 優秀な作家には優秀な編集者がつき、そうでない作家にはそうでない編集者がつくということか。
 じゃあ、『博覧強記の仕事術』を大内女史が編集しているということは、唐沢俊一はどのへんの位置にいることになるのだろうか

 話がそれたけど、私はある意味、そうやって常にブームの勃興期にいたから、ライターとして目を養えたんだと思いますね。
 たとえば、オタクに関してだって、「なんでお前はいい年してそんなものを観てるんだ」という目に対して、システマティックに説明していかなければならなかった。それがライター修行、広くいえば出版業界で生き伸びていくための修行になったと思うんですね。
 ただ「アニメ美少女萌え」とか言ってるんじゃなくて、なぜ日本にオタク文化が定着したかを語ることができたのは、むかしは僕と岡田斗司夫しかいなかった。コミュニケーション能力を持つオタク、ようするに、一般人との通訳ですよ。なぜアニメが好きか、メカが好きかってことを、噛み砕いて話す。客観的な視点を持つのは、ライターの基本ですよね。
 それができる人間っていうのがオタクに関しては、皆無に近かった。そのあと山ほど出てきたけれども。映画秘宝作った編集者の町山智洋(原文ママ)が、「オタク市場っていうのは、岡田斗司夫唐沢俊一の2人がペンペン草まで引き抜いていった」と、いつも酒を飲むとブツブツ言うらしい(笑)。でもね、いったんそこで飯食おうと思ったらペンペン草までそれこそ引き抜かないと。
 いまの若いライターっていうのは、好きなものを仲間に向けて発信して満足しているわけ。もっと一般に向けて話しなさいっていうと、すごく心外そうな顔して、「分かってくれる人だけが読んでくれればいいんです」って。
 お笑いの世界で前田隣さんがよく言う言葉に、芸人は3歳の子供から明日死ぬ爺さんまで相手にして笑わせてプロだ、と。今の若いお笑いタレントはライブで自分たちのファンばかりを相手にしているからダメなんだと。
 同じことが若手ライターにも言えますね。知らない人をその世界に引き込める力がない。己の快楽原則があるなら、その信じるところを全方位で発信し、説得し、できれば仲間に引き込む。そのくらいでないと。私もね、そう思ってオタクなんだけど外に向けて話していて、ちょっと内側の方を久しぶりに振り向いたら、オタクというものの価値観が変わっちゃって、萌えのコアな人たちとは、私も全然話ができない。こうなると、いかんともしがたい(笑)。

 『博覧強記の仕事術』の検証を今日は休んでしまったけど、代わりにいい毒電波が入りました。毎度のことながら、この「俺スゴい俺エラい」話には頭がクラクラさせられる。…いや、「萌え」がわからない以前に、唐沢俊一がオタクとしてダメだったというのは「ガンダム論争」を見ればわかるんだけど。岡田斗司夫はまだしも、唐沢俊一がオタクを社会的に認めさせたとかオタクの世界に人を呼び込んだとかそういう事実があるのだろうか。唐沢のオタクネタの文章は、基本的な情報を素っ飛ばしているから初心者向きじゃないし、マニアには見当違いなことか今更なことしか書かれていないから、どうしてそんなに自慢できるのかよくわからない。

 全体的に、巨乳好きとロリコンが増えたのは、表裏一体のような気がしてるんですけど、どうでしょう。


 完全にそうですね。母性の支配に抵抗を感じて、自分がある程度支配する側にまわりたいと感じると、ロリータにいきますよね。でも、つるぺた好きのロリは、完全に無力な相手を支配しようというあたりで、やや病的。おっぱいの大きさは強さのシンボルでもあるから、巨乳好きロリというのは自分に、強いものを支配する力があると潜在的に信じている、強者のロリだね。でも最近はオッパイというのも記号化されていて、あまり心理分析とか出来なくなっちゃった。単にアルファベットが下がっていくことに反応するっていう。しかし、大きければいいかっていうとねえ。そのうち、絶対Zカップなんて出てくる。そうなっ たらもう妖怪ですよ。

 この対談のテーマは「古書と新刊の話」なのだが。しかし、「巨乳好きロリ」とか「強者のロリ」とか一体何が何だか。ジュンク堂書店でこのレベルの話を聞かされていたらキツかったかもなあ(詳しくは6月12日の記事を参照)。…しかし、大内女史は何故白衣を着ているんだ?


 藤岡真さんにも心配されてしまったが、ガリガリ君をかじりながら元気に検証しているのでご安心を。それよりも同人誌の原稿をなんとかせねばなあ。

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