唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

「岡田斗司夫検証blog」に数多くの反響。

 昨日の記事について、たくさんのコメントをいただいたので記事にしてみることにした。

 その前におことわりしておく。昨日の記事は伊藤剛さんのブログのみを根拠として書いたものであり、その点に問題があると思われるかもしれない。当ブログが伊藤さんのブログを根拠として採用したのは、単純に言えば伊藤さんが信用できる方だからである。当ブログにおいても、唐沢俊一について「好意的に解釈してあげましょうよ」とコメントしたり(8月26日の記事のコメント欄を参照)、伊藤さんのコメントを基にして、呉智英氏が唐沢俊一の盗作事件について「幻滅した」と当ブログが書いたところ、「ニュアンスが間違って伝わる懸念があります」と指摘されたこともある(9月15日のコメント欄を参照)。つまり、伊藤さんは自分の得になるために事実を曲げるような行動はしてないので、その点で信頼するに足りると判断したのだ。それに、伊藤さんの記事については、伊藤さんの文章の表現が批判されることがあっても、伊藤さんがウソをついていると批判する意見は見られないことでも、伊藤さんが信用されていることは明らかと言っていい(逆に言えば岡田氏はどれだけ信用されてないのか?という話でもあるが)。ただし、一方の側の意見だけを取り上げただけでは検証としては不十分であることは当ブログとしても認めざるを得ない。というわけで、岡田氏がこの件について何らかのリアクションを起こした際には、必ず当ブログで取り上げたいと思う。
 では、コメントに返事をしていくことにする。まず、DOSSさんのコメント。

ちょっぴり水をさすようで恐縮なんですが、
唐沢・岡田(それからみんだ)氏が伊藤さんをバカ呼ばわりしたのは問題ありだとして、
当時の(当時の、ですよ)伊藤さんの発言がかなりお間抜けだった点については
スルーしていいんでしょうか。
当時の彼は『エヴァ』を絶対視して、得意のロック音楽論と絡ませて
信仰告白まがいの理屈を述べ立てて会議室の面々を退かせていた、と
耳にしております。

同様のことをみたかさんもコメントしています。

やはり当時のエヴァファンというのは、相当にうっとうしかったですよ。
 まるで新興宗教の信者だった。宗教的な文献を読んだことがない、宗教的教養がない人間が、初めてそれらにふれて、自分が世界の真理を知ったと誤解した、酔っぱらった文章や、言説でした。ちゃんとした宗教研究や、心理学研究をしている方たちから見ると、実に馬鹿馬鹿しかったろうと思います。
 誰が何か言ってやれと思っていたので、唐沢のエヴァファン批判については、「ほう、唐沢にも使い道はあるものよのお」と思いましたね。

 まず、最初にことわっておきますが、自分は『エヴァ』ブームのとき、伊藤さんがどんな発言をしていたかまるで知りませんし、それに対して唐沢がネット上でどのような批判をしていたかも知りません(『国際おたく大学』を読めばおおよそ見当はつくけれど)。だから、伊藤さんの発言が「お間抜け」かどうか判断がしようがないです。そのうえで言わせていただきますが、もし伊藤さんの発言が「お間抜け」で「うっとうしかった」としてもスルーしてかまわないと思います。逆に言うなら、「お間抜け」な発言に対しては誹謗中傷してもいいのか?という話です。もちろんそんなことは許されないに決まっています。たとえ『エヴァ』ファンが空気を読めなかったとしても、やってはいけないことに変わりはありません。仮にそれが許されるなら、当ブログも唐沢の「お間抜け」な間違いの数々に誹謗中傷してもいいことになるんですが…(やらないけど)。

伊藤さん本人は当時のご自身の『エヴァ』評を今も撤回するおつもりはないんでしょうか。
昨年の劇場版公開の際には「みろ、『エヴァ』は消えるどころか堂々と現役ではないか」という
意味の発言をご自身のブログにのせていて、
苦笑してしまいました。
(仮に新作が傑作だったとしても旧TV版の価値を高めることにはならないのに・・・)
もし「当時『エヴァ』を称えたのは間違いだった」宣言をしたら
唐沢・岡田を叩く論拠が消えてしまうので、それで
肝心の『エヴァ』についてはあえて今論じないでいる。
そんな風に見えました。

 伊藤さんが今現在『エヴァ』についてどのように考えてるかは伊藤さんご本人に聞いてください。自分に聞かれてもわかりません。客観的に言わせて貰うと、TV版の『エヴァ』が傑作だったからこそ10年以上経ってからあらためて劇場版が作られ、しかもそれが高い評価を得たことは、伊藤さんの「『エヴァ』は現役」という意味の発言は正しかったということになると思います。一応、伊藤さんの発言を伊藤さんのブログから引用しておきます。

でもまあ、嬉しいですよ。

こういう形でエヴァ再帰してくれたことが。

10年前には「いまエヴァで騒いでいる連中は、絶対に10年後恥ずかしくなる」と冷笑していた第一世代オタクのひとがずいぶんいたんですが、しかしそうはなりませんでした。むしろエヴァははっきりメジャー化し、当時揶揄的なことばかり言ってた論者はどんどんだめになっています。

 ところで、伊藤さんが劇場版『エヴァ』について取り上げた記事にはこのようなコメントが寄せられていて、伊藤さんからレスされています。

DOSS 2007/09/30 03:29
>むしろエヴァははっきりメジャー化し
痛すぎる…

goito-mineral 2007/09/30 08:52
はじめまして。何がどうい「痛い」のですか?
ご説明願います。説明なく「痛すぎる」とだけ放り込む態度ってのは、きわめて徴候的なコミュニケーション不全の病理ですよ(微笑)。

 この“DOSS”さんは、DOSSさんと同じ方なのでしょうか?ちょっと気になったもので。

次に志村さんのコメント。

つーか伊藤さん自身が編集者に圧力を掛けてm9での鶴岡法斎の連載を潰そうとしたことをカミングアウトしてるし。どっちもどっちとしか感じられない。

http://d.hatena.ne.jp/goito-mineral/searchdiary?word=m9

 …えーと、リンク先を見てみましたが、伊藤さんが鶴岡法斎氏の連載を潰そうとしていると読める記述は見当たらないのですが。もしかすると、当方が見落としているだけかもしれないので、該当箇所を指摘していただければありがたいです。

最後はおがくずさんのコメント。

うーん、単にこの場合、制作会社の人間が空気読めないっつーか、勉強不足なだけでは?

 普通、レギュラー陣と揉めた過去のある人はキャスティングしないでしょ。

 これは政治でも何でもなく気配りのレベル。

 まあ、実際のところはそんな感じなんでしょうね。事情を知らないスタッフが伊藤さんにオファーを出してみたら、後から問題になったという感じで。
 でも、今回の一件は明らかに「政治的」です。なぜなら、岡田氏は伊藤さんに「個人的に話をしたい」と言っているのですから。過去にトラブルがあって、「あいつの顔も見たくないから一緒に番組に出たくない」というならわかります。でも、出演について「違うんじゃないか」と言いながらも「個人的に話をしたい」と言ってるのは、どういうことなのかさっぱりわかりません。それに「個人的に話をしたい」なら、伊藤さんの出演を認めて、番組が始まる前に伊藤さんに会いに行けば確実に話を出来たと思うのですが…。岡田氏の行動は実に不可解で、何らかの「政治的な」事情があるものと考えざるを得ないのです

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