唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

「さすがは『世界一受けたい授業』。ただし!日本じゃあ二番目だ」

 8月23日、日本テレビで放送された「世界一受けたい授業」唐沢俊一が「先生」として出演していた。「雑学で世界一周旅行」という「授業」で、世界各国のユニークな行事や動物などを紹介していた。「授業」の内容そのものには問題はないものと思われる。しかし、不思議なのは、唐沢俊一がこの「授業」で扱われたネタを他の場所で紹介した形跡がないことだ。この「授業」のようなおいしいネタを知ったならば、唐沢の性格からするとすぐにでもどこかで紹介しそうなものなので(おいしいネタは何度も使いまわす人なのだ)、違和感を感じていた。
 その理由は「裏モノ日記」2008年7月9日に書いてあった。

そうこうしているうちに3時、新宿に出て、らんぶるで『世界一受けたい授業』打ち合わせ。
今回は日テレの制作会社アックスオンが担当。ネタ出しいろいろ。
今回はこっちの“こういうネタがある”というところからでなく、会議でまず“カラサワ先生を出す”ということありきだったというので、なかなか合わせるのに苦労しましたとのこと。
このあいだの総集編で私の出番が多かったのも、その前フリか。
それでも、お笑い系のあのネタあり、トンデモにつながるこのネタあり。

つまり、今回の「授業」のネタは唐沢が持ち込んだものではなく、制作会社が拾ってきたネタだったわけだ。なるほど、それなら唐沢が以前に紹介していなかったとしても当然のことだ(これから紹介したらパクリになるのかな?)。ふーん、「世界一受けたい授業」ってそんな風にして作られてるのか…。しかし、唐沢の「授業」については、ネット上でも「どこかで見たことがある」という感想が結構あったから、制作会社はもうちょっとネタの収集能力を高くしたほうがいいような気がする。もうひとつ言うなら、「“カラサワ先生を出す”ということありき」というわりには、今回の「授業」で唐沢はあまりしゃべれていなかった。まあ、もともと唐沢はテレビは得意じゃないんだけど。唐沢本人もそれはわかっていたようで、「裏モノ日記」2008年7月19日にこのように書いている。

オノも到着、迎えのハイヤーで汐留の日テレ。『世界一受けたい授業』収録。
毎度思うのだが、用意したネタ全部使うのはやめて、ウケがいいネタはもっと生徒たちとのからみに使った方がいいと思う。どうしてテレビの制作プロダクションの人は空白恐怖症のようにネタを詰め込もうとするのか。
せわしなくなるし、ほとんどこっちの当日用に用意した補足ネタが使えない。
一個々々のネタはいいのに、少しそこらで不満の残った授業であった。

 
 ただ、今回にかぎっては問題は唐沢俊一ではなく番組を制作している方にあると思う。まず、唐沢俊一に世界各国のユニークな行事を紹介するコーナーを任せたのが間違いである。そういうネタを紹介したいのなら、世界中を旅行している人を連れてくるのが一番いいに決まっている。だって、ネタを紹介し終わった後で、自分の旅先での体験談を話せば話を膨らませることができるもの。唐沢は香港やチベットくらいしか海外旅行の経験がないのだから、このようなコーナーには向いていないのである。もうひとつは、「雑学で世界一周旅行」というコーナー自体がちょっとヘンである。「雑学」を紹介するときは、身の回りにあるありふれたものに実は秘密があって…という風にネタを膨らませていくのがベストではないだろうか。以前、唐沢が「世界一受けたい授業」に出演したときは、そのような形式を取っているので、どうせ「“カラサワ先生を出す”ということありき」でやるのなら元に戻したほうがいいと思う。しかし、唐沢の過去の「授業」をチェックしてみると、やはり唐沢の著書でのネタはほとんど使われていない。「トリビアの泉」でも唐沢のネタはあまり使われていなかったが…(ガセビアの沼」ではたくさん使われていた)。テレビ局も唐沢の雑学がガセばかりだと知っているのだろうか?そういえば、「トンデモない一行知識の世界」で、2005年1月22日放送の「世界一受けたい授業」で、「ぐっすり」は“good sleep”からきている、というガセビアを披露していたと書かれているが、「世界一受けたい授業」の公式サイトでは、それは紹介されていないテレビ東京で放送された「給与明細」でも、唐沢にたくさん雑学を披露させた後で、「今回紹介したのはあくまで雑学です。全てが裏付けの取れた事実とは限りません」というものすごいことを書いたテロップを出していたし(「給与明細」については7月29日の記事を参照)。やっぱり、テレビ局は唐沢がガセまみれだって知っているんじゃないのか?
 それから、今回、唐沢俊一が「世界一受けたい授業」に出演したことについてこのような感想を書いているブログがあった。

盗作問題を起こした人物なのに、まだテレビに出られることが驚き。反省している様子もなく、以前と変わらない。番組の方にも問題があると思う。大きな番組だから出すというのかも知れないが、批判されても仕方が無いと思う。

まったく同感である。唐沢はうまくやりすごしたつもりなのかも知れないが、唐沢のやったことをちゃんと覚えている人はいるのだ。それにテレビに出れば出るほど、唐沢が盗作をしたことを新たに知る人も出てくるのだ(当ブログも及ばずながら力を尽くしています)。そんな危険が潜んでいることに、テレビに出た翌日は通行人によく見つかる、と無邪気に喜んでいる唐沢は気づいているのかどうかはわからないけど。

世界一受けたい授業〈vol.1〉

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