唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

もうひとつの「あなたとは違うんです」。

 9月4日の日刊スポーツで、唐沢俊一が「雑学王」という肩書きで福田首相の発言を分析していた。

この会見ではずっと客観的に話してきた福田さんが、ここだけ主観的だった。司会者が「最後の質問です」と言ったのに…首相として最後の言葉ですよ。言葉の重みを分かってない証拠。これが流行語大賞を受賞したら、福田さんはどのツラ下げて授賞式に来るんだろうか?

 「言葉の重みが分かってない」!…いやはや、まさか唐沢俊一がこんなことを言うとは。唐沢ほど言葉に重みがない人もいないというのに。ここ最近だけでも、伊藤和也さんの事件について書いた日記に「アフガン狂時代」というタイトルをつけ(そのくせ伊藤さんの死を「男子の本懐」と無責任にも持ち上げる)、「DAICON7」で藤岡真さんから逃げて「人の顔と名前を覚えるのが病的に苦手」と言い訳したり(それまで「病的に苦手」だなんてことを誰も聞いたことがない)、ずっと「高校3年のときに『宇宙戦艦ヤマト』のファンになった」と言っていたのが「高校2年のときにファンになった」といきなり1年繰り上がったりするという具合に、あまりにも軽い言葉を放ち続けているのだが。そして、なんといっても、盗作事件について、形だけ謝罪しておきながら裏で被害者を貶める言葉を吐いている(詳しくは唐沢俊一まとめwikiを参照)唐沢に「言葉の重み」を語る資格などあるはずがない。「どのツラ下げて」首相を批判しているんだろうか?(しかし、一国の首相に対して「どのツラ下げて」などと良く言えるものだ)。福田首相の発言に問題がなかったとは言わないが、唐沢のような人には文句を言われたくないだろうと思う。首相は唐沢俊一のことなどご存知ないだろうから、当方が代わって言っておこう。「あなたとは違うんです」と。それから、流行語大賞うんぬんだが、授賞式に出るとしたら、福田首相ではなく発言を引き出した中国新聞の記者の方だと思うが(ちなみに発言を引き出した道面雅量記者は今回の事態にいささか困っている様子に見える)。

福田さんの場合、印象に残った言葉は暗いものばかり。田中角栄小泉純一郎といった太陽のような明るさがない。せいぜい、まぶしい太陽の輝きでようやく光っていられる月といったところ。補佐的な官房長官では力は発揮するけど、首相の器ではないということですな。

 確かに田中角栄小泉純一郎も(表面的には)明るい人だった。しかし、小泉元首相の「言葉の重み」の無さは福田首相どころではなかったと思う。「人生いろいろ」発言などは相当ヒドいものだった。でも、小泉元首相はよくて、福田首相はダメというのはよくわからない。明るければ「言葉の重み」など要らないということなんだろうか。あと、唐沢は「首相の器ではない」と言ってるが、他人の「器」を判断できるほどの眼が唐沢にあるとは思えないが。以前にもhideとねこぢるが自殺したのは、自分に見合わない収入を得たからだという暴言を吐いた前科もあるのだから、発言にはもっと気をつけたほうがいいと思う(詳しくは8月11日の記事を参照。この件にしても、伊藤和也さんの件にしても、唐沢は死者に対してあまりにも無礼である)。

首相は国家の顔なんです。発言する言葉は国民と共有できないといけない。角さんは「まだまだ日本は開発できる」と言って列島改造論で人気者になった。純ちゃんも「郵政民営化だ」とほえて総選挙圧勝でしょ。「国民目線で考えます」と言った福田さんは自分のことしか考えてない。「角さん」「純ちゃん」のような愛称がつかなかったのが、あの発言につながってるのかもね。

 唐沢の言い方だと、田中角栄も小泉元首相も「政策」で人気を得たかのようだが、むしろ二人とも「キャラクター」によって国民から人気を得たのではないだろうか。唐沢が言うところの「太陽のような明るさ」のある人が唱える政策だから支持しよう、票を投じようと考えた人は少なくないはずだ(それが良いか悪いかはわからないが)。「郵政民営化」って「国民目線」から出た発想なんだろうか?それに、唐沢がいわゆる小泉改革を支持するようなことを言うのを聞いたおぼえがないのだが(むしろ逆に「社会派くんがゆく!」でボロクソに言っていたような…)。それに田中角栄も小泉元首相もある意味では「自分のことしか考えてない」人でもあったと思うが(田中派金権政治を見ると私利私欲で動いていた面があることは否定できないだろう)。結局のところ、田中角栄小泉純一郎といういまだに国民に人気のある首相経験者の名前を挙げて福田首相を叩くというやりくちに終始しているわけである。床屋政談を仔細に検証するのもバカバカしいことだが、正直なところ、「あいつはあんなに出来がよかったのに、お前はどうしてこうなのか」というイヤミをずっと言われているようで、福田首相ならずとも読んでいて気分の良いものではなかった。目新しい切り口があったわけでもないし。それから、気になったのは、「雑学王」という肩書きでコメントしているのに、雑学をひとつも披露していないのは何故なのか。もしかすると、記者がカットしてしまったのかも知れないけどね。ちなみに、「裏モノ日記」によるインタビューの模様。

終って、ハイヤー出してくれるとのことなので、オノと乗り込み、渋谷の事務所に寄って今日の下北沢での販売物などとって、下北沢まで。車中、日刊スポーツから電話。
福田首相の最後の捨てぜりふ、「私はあなたとは違う」についてコメントを語れ、と。
20分ほどいろいろ語る。
あのセリフを吐いた相手の中国新聞記者は首相のぶら下がり担当で、かなり親しい仲だったので、つい個人対個人のつもりで言った言葉が大きく取り上げられてしまったというのが真相らしいが、それならなおのこと、今の、コトバが記録され増幅され拡大解釈だれる(原文ママ)時代の首相としては言語感覚が失格である。

…あのー、「DAICON7」で藤岡さんから逃げた件について「裏モノ日記」で変な言い訳をしたり(詳しくは8月26日の記事を参照)、さらにmixi見ず知らずの人のところへいきなり降臨してまたしても変なことを言って(詳しくは8月28日の記事を参照)、余計に騒ぎを大きくしていた唐沢が「今の、コトバが記録され増幅され拡大解釈だれる時代」に適応できているとはとても思えないんですけどね、フフン福田首相のモノマネ)。それに朝、起きられないことを「まんじりともせず」という唐沢こそ「言語感覚が失格」なのではないか?…どうやら、もう一度福田首相に代わって唐沢へ言ってやらなくてはならないようだ。「あなたとは違うんです」と。