唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

漫湖公園で『お笑いウルトラクイズ』が行われたことがある。

 唐沢俊一がしばしば雑学をシモネタに改悪してしまうことは唐沢ウォッチャーの間ではよく知られている(と思う)。たとえばこんな具合。『唐沢俊一の雑学王』(廣済堂)P.44より。

 私のお気に入りなスケベネタは、「亀の頭は一年に一度、脱皮する」という奴である。いや、もちろん頭だけではなく身体も脱皮するのであるが、ヘビのようにスポッと皮を脱ぐのではなく、頭やら甲羅やら古い皮があちこちからびらびらとムケてきて、見方によっては何かエロい。こういうネタは、スケベで学術的でバカバカしくて、なにより大事なことは、自分のモチモノの自慢ばなし大会から、自然に話題をそらせられるのである。

…うーん、そういうことなら「亀は一年に一度脱皮する」と書くべきなんじゃないかなあ?「頭」をつけてしまうとガセになってしまううえに完全にシモネタになってしまう。亀をネタにする時点ですでにきわどいんだから余計なアレンジをしなくても。ちなみに、亀の脱皮については『トリビアの泉』でもネタにされていて、「亀の皮はむける」と紹介されていた(№420)。…スーパーバイザーよりずっとセンスがある。しかし、「自分のモチモノの自慢ばなし大会」なんかどこでやってるんだ。

 で、同じようにシモネタに走った結果ガセになってしまった話。『唐沢俊一の雑学王』P.178より。

 ところで一口に「青森」といっても、南部と津軽とでは住人の性格も言葉もかなり違う。もともと、南部藩の家臣だった大浦為信が独立して津軽藩を作ったという経緯もあり、両者は長く対立していた。大ざっぱにいうと、上品な南部と、活動的で荒っぽい津軽とに分けられる。
 一例を挙げれば、青森の名産品であるリンゴを、南部では「千成」、津軽では「マンコ」と呼ぶ。違いはこれで明らかだろう。

 まず、津軽(大浦)為信は戦国時代に南部氏から独立したので、「南部藩の家臣だった」というのは誤り。
 さて、リンゴの話だが、「千成」と呼ばれているというのがひっかかる。…それはすべてのリンゴが「千成」と呼ばれているのではなく、「千成」と呼ばれている品種があるということなのではないか?そう思って調べてみたら、やはり「紅玉」という品種が「千成」と呼ばれていたのであった。詳しくはこのサイトから。

このりんごは、日本へは1871(明治4)年に開拓使(明治2〜15年の間、北海道開拓を任務として設置された官庁)によって導入されましたが、各地で六号、三五号、千生、チ印、盾無、満紅、千成などいろいろな名前で呼ばれるようになり、混乱をきたしたので、1900(明治33)年に、紅玉という名に統一されました。しかしその後も、青森県の県南地方では満紅(まんこう)と呼び、津軽地方では千成(せんなり)といって親しんできました。今でもお年よりはそのように当時の呼び名を使って懐かしがります。 

…「マンコ」でなく「満紅」だし、それに津軽と南部のリンゴの呼び方が逆になっている。これじゃあ唐沢俊一が書いていた津軽と南部の違いの例がまるで成り立たなくなるんだが。…っていうか、リンゴを「マンコ」と呼んだからってどうして「活動的で荒っぽい」となるのかわからない。沖縄の那覇にも「漫湖」があるが、那覇市民も「活動的で荒っぽい」のか?そもそも青森では陰部の呼び方が違うことをわかっているのかどうか(沖縄も違う)。関東と関西でも違うくらいなんだからさあ。ちなみに「漫湖」というのは湖じゃなくて那覇市内を流れる国場川下流の干潟のこと。ラムサール条約にも登録されてるんだから結構凄い。
…こういうモロなシモネタをやって喜んでるのはどうかと心から思う。中学生じゃないんだからさあ(『唐沢俊一の雑学王』はこの手の無理やりなシモネタがたくさんあって実にウンザリさせられる)。…しかし、こんなネタをやってるとうちのブログの品位が下がりそうで嫌だなあw

唐沢俊一の雑学王―役に立たない!でも妙に気になるムダ知識

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