唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

「と学会2015・エクストラ+トンデモ本大賞スペシャル!」レポート。

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唐沢俊一検証blog」、7周年を迎えました。


●最近の唐沢俊一といえば、中国の脅威を理由に安保法制に賛成するなどある種反動的なツイートを頻繁にしているので、興味のある方は氏のTwitterをのぞいてみてほしいのだが、自分が気になったのは7月21日分のこのツイート

今のISIS、そして中国のやってることを見れば国際法がいかに無力かということは子供でもわかります。こういう連中に向かい合うとき法律が法律が、とこだわることを、“中国の諺”で「宋襄の仁」と言います。


 宋襄の仁は無用の情けをかけることである。当ブログの管理人は以前から「唐沢俊一は保守派の文化人になればいい」と提案していたのだが、もしかするとそれが実現するかもしれない、と感じるくらい最近は吹っ切れてきた印象。


7月31日24時20分からTBS系列で放映される『有吉ジャポン』唐沢俊一が「夜の雑学」を披露するとのこと。5月9日放送分に続く出演となる。



●本題。今回は7月25日に新宿・ロフトプラスワンで開催された「と学会2015・エクストラ+トンデモ本大賞スペシャル!」の模様を報告する。なお、当ブログの管理人は会場まで行かずにYoutubeでの生配信を視聴したので、実際に会場で観覧された方と印象が異なるかもしれないことを予めお断りしておく。会場まで行けなくなった事情については2011年6月17日の記事を参照。


 最初に恒例の稗田おんまゆらによる面白いのかそうでないのかよくわからない前説。毎度のことながらこの前説を聞かされるとマキシマムで真顔になってしまうから困る。
 続いて司会の唐沢俊一ゼニクレージーのコスプレをした声の登場。「去年は諸事情でお休み」と語っていたが、それ以上詳しい話はせず。んー、どうしてお休みしちゃったんだろうねえ。
 その後、当日仕事で参加できないという皆神龍太郎が乾杯の音頭をとっているVTRを流そうとしたのだが、うまく流れずに結構時間をとってしまった。
 

 まずは「と学会エクストラ」。と学会員による研究発表である。
 最初は会員番号132番のOL上司(ジョージ?)氏による「中国のトンデモ観光スポット」。雲南省にある小人国というテーマパークを訪れた様子を実際の映像と一緒に紹介していた。後でググってみたらわりと有名なテーマパークらしく紹介記事がいくつか見つかった。ただ、デリケートなテーマなせいもあって、いつもならよく笑うお客さんもあまり反応してなかったようで、発表者も「心無い人権団体から抗議を受けている」「現地に行った時に“フリー・チベット”Tシャツを着ていたけど何も言われなかった」などとブラック・ジョークともつかない発言をしていた。
 2番目は本郷ゆき緒女史による、ちこ『運を呼び込む神様ごはん』(サンクチュアリ出版)の紹介。これはオーソドックスなトンデモ本の紹介で、観客のみなさんも安心して笑っていた様子。
 3番目は飯田マサカズ氏による便所サンダルの知られざるディープな世界の紹介。好きすぎて便所サンダルの通販までやっちゃっているのだから凄い。
 4番目は飯田昌司氏による「宗教飯」の紹介。ユダヤ教ジャイナ教の食事を飯田氏自ら食べに行った話をしていた。「珍しいものを食べる会」というサークルでコミケにも参加しているそう。
 5番目は諸般の事情で配信を自粛したので観られなかった。
 最後の発表は皆神龍太郎(VTR出演)による「『ムー』の編集方針を暴く」と題したトーク。『ムー』は「嘘は書かないが本当のことはもっと書かない」そうである。


 「エクストラ」を通して、単なるトンデモ本の紹介よりも自ら体を張った話の方が強い、と感じた。特にW飯田氏の発表にはそれがよく表れていた。


 ここで30分の休憩。時間が有り余ってしまったので「“ROAD FC”は後でタイムシフト視聴しよう」「22時からFOXスポーツでUFCやるなあ」「明日も朝からWOWOWUFCやるなあ」などと格闘技の事ばかり考えて、「わ… 私の身体はひとつしかないんですよ!!! もう!!!」と『咲日和』のフナQみたいになってしまった。4巻も面白かったなあ。


 休憩明けは坂本頼光氏による活弁だったが、『サザザさん』は配信自粛で観られず。…いや、あれは流しちゃいけないものだからしょうがない(『サザザさん』に関しては2009年6月7日の記事を参照)。ドリヤス工場とそんなに差はないはずなのに! 微差は大差! ともあれ頼光さんには頑張ってほしい。



 さて、いよいよトンデモ本大賞の選考である。壇上には、唐沢俊一、川口友万、眠田直小堤正人立川談之助のみなさん、そして仕事が早く終わって会場にかけつけた皆神龍太郎が。「…皆神さんが会場に来られるんだったら乾杯の音頭であれほどグダグダしたのは一体なんだったのか」と思ってしまった。選考に入る前に唐沢が「と学会が活躍したおかげでトンデモ本が小粒になってきた」「幸福の科学山口敏太郎とUFOの対談をしてくれと言ってきた」などと喋っていた。
 さて、今年の候補作である。

(1)角南攻『スナミちゃんの超能力研究室』(学研パブリッシング
 『週刊少年ジャンプ』の名編集者として知られる角南氏が自らの不思議な体験談を漫画家との交遊をまじえつつ書いた一冊、らしい。


(2)三浦悦子『実録あなたの知らないオカルト業界』(彩図社
 だまされやすい性格をした筆者がオカルト業界で活動しているうちにいくつものトラブルに巻き込まれそうになり…、という本らしい。



 この2つの本は唐沢俊一がチョイスしたもののようだ。唐沢は上の本を紹介するときに文中に出て来る名古屋弁やカタコトの日本語を何故かわざわざそれらしく読み上げるのだが、そういえば自分も中学生の時に先輩に官能小説を無理矢理朗読させられた時に、女性の関西弁のセリフをそれっぽく読み上げたら、先輩に「お前やるじゃないか」とホメられたっけ、などとどうでもいいことを思い出してしまった。…男子中学生ってどうしてこんなにバカなのか。


 さて、2つの本が紹介された後で、原田実氏が壇上に現れ、自らチョイスした候補作を発表した。それは、


(3)文部科学省作成『私たちの道徳 小学校五・六年』


である。原田氏がチョイスしたということでもうおわかりかと思うが、P.58〜59で例の江戸しぐさを取り上げちゃっているのだ(こちらを参照)。一瞬で「もうこれで大賞は決まりだな」と納得してしまった。国の作った教材にトンデモが載っているという破壊力には対抗できない。
 原田氏によると、江戸しぐさがトンデモだというのは徐々に知られてきているようで、出版社の中には来年度の教科書から取り下げようとする動きもあるらしい。その話を受けて皆神氏が「と学会が文科省を動かした」「と学会の本来の主旨からすればトンデモの息の根を止めてはいけないんだけどね」などと言っていたが、一連の江戸しぐさ批判は「と学会」の功績になるのだろうか。個人的には原田氏が偉かったと思うのだけど。


 この後、唐沢俊一が候補作ではないが気になったトンデモ本をピックアップしていた。


・マーティ・クレイン・宋美玄監修『セックス・センス』(ブックマン社)
・『古典BL小説集』(平凡社
辛酸なめ子『天使に幸せになる方法を聞いてみました』(角川文庫)


 驚いたことに、唐沢は辛酸なめ子の本以外の2冊はタイトルだけでトンデモだと判定している。「『セックス・センス』って『シックス・センス』のダジャレじゃないか」「平凡社がBLという言葉を使うなんて」と、それ以上のことは言っていない。シックス・センスをモジってセックス・センスだなんてありふれたネタじゃないか。2000年にAVも出ている(閲覧注意)。パロディAVの面白タイトルはググったら面白いのがいくらでも出てくるから、唐沢さんは得意のネット検索で調べたらいいと思う。余談だが、『セックス・センス』を紹介するときに唐沢俊一は「“美人女医”というのは“女医の中では美人”なだけ」などと余計なことを言っていた。『有吉ジャポン』で宋美玄と共演したときに何か思うことがあったのだろうか(それとも西川先生か?)。


 いよいよ今年のトンデモ本大賞の発表である。


3位『スナミちゃんの超能力研究室』:11票
2位『実録あなたの知らないオカルト業界』:18票
1位『私たちの道徳』:47票


 というわけで予想通り『私たちの道徳』が今年の大賞に輝いた。…それにしても、票数が少ない。唐沢俊一公式サイト「満席の盛況」と書いているけど、合計で100票行ってないからなあ。自分はYoutubeで生配信を観ていて、画面の隅で「○○人が視聴しています」とカウントされるのを気にしていたのだが、最高で38人までしか行かなかったのでだいぶ複雑な気分になった。俺以外の37人に幸あれ! 次回があるならニコ生に戻した方がいいと思うけどなあ。
 それに票数もさることながら、他の候補作はいまいちパンチ不足だったから、原田氏が『私たちの道徳』をチョイスしていて助かったと思う。これまで大賞の候補作をひとりでチョイスしていた山本弘氏はエラかったんだなあ、と実感。


 というか、配信を観ていて一番感じたのが元気のなさだったりする。トンデモ本大賞でおなじみのできあがったお客さんたちも今回はおとなしめのように感じてしまった。まあ、それはあくまで配信を観た感想でしかないのであって、実際の会場は盛り上がっていたのだと信じたい。『サザザさん』が面白すぎてみんな疲れちゃったのかも。


私たちの道徳 小学校5・6年

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