ゴーストライタン。
・タコシェで既刊『唐沢俊一検証本VOL.1』、『唐沢俊一検証本VOL.2』、『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、『唐沢俊一検証本VOL.3』、『唐沢俊一検証本VOL.0』、「唐沢俊一検証本VOL.4」の通販を受け付けています。タコシェの店頭でも販売しています。
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・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方、唐沢俊一に関する情報をご存知の方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。
karasawagasepakuri@yahoo.co.jp
●現在発売中の『コミックビーム』3月号掲載の唐沢なをき『まんが家総進撃』第4話は、とにかくサブタイトルが秀逸。本編を読んだ後でもう一度タイトルを見直して笑い転げてしまった。唐沢俊一問題とはあまり関係ない話ではあるが(少しはあるような気もする)、興味のある方は『ビーム』本誌をチェックしてみるといいかも。
ちなみに、『ビーム』先月号掲載の第3話は、スケジュールをわざとキツキツにして充実感を得る漫画家の話で、唐沢俊一にもあてはまる話だが、むしろ日垣隆チックと言った方が妥当だろう。唐沢・日垣の2人は最近主にフェイスブックで活動している点が共通している。
●「一読者」さんに教えていただいたのだが(どうもありがとうございます)、『週刊新潮』2月6日号の巻頭特集(P.22〜25)「舌禍は時間の問題! 「籾井勝人」NHK新会長の履歴書」に、唐沢俊一がコメントを寄せていた。同誌P.25より。
(前略)会長の不用意さを危惧するのが、評論家の唐沢俊一氏である。
「籾井さんの過去の経歴は輝かしいものですが、日の当たる場所までは到達できていない。それが今回いきなりスポットライトを当てられ、浮かれ気分でTPOを弁えない言動を続けた。商社マンとしての国際感覚を買われて就任したはずですが、まるでそれが発揮されていない。飾り窓の話をすればオランダ政府が抗議するかもしれないと、なぜ想像できないのでしょう」
…よりによって、唐沢俊一に問題発言についてのコメントを求めなくても、という気がするが、発言自体は特に目新しさを感じさせるものではない。三井物産の副社長が「日の当たる場所」でないとしたら、ほとんどの人間が日陰暮らしなのではないか、とは思ったが。
●佐村河内守の一件はあまりにも面白すぎるが、唐沢検証をしてきた人間から見ると、「あーゆー人たちってどうして“若き日の武勇伝”を盛るのかなあ?」とか思ったり。
さて、現在発売中の『週刊新潮』2月20日号の特集記事「ゴーストは芸術の影法師! 袋叩きの「佐村河内守」はそんなに悪いか!」(P.29〜31)に唐沢俊一がコメントを寄せているのだが、唐沢のコメントを紹介する前にこの特集記事について説明しておく。
佐村河内の一件を最初に報じたのはみなさんご存じの通り『週刊文春』で、他のメディアはその後追いをしているわけだが、記事のタイトルを見てわかるように、『新潮』はあえてその逆を行っている。今回の『新潮』の記事では佐村河内を持ち上げたメディアが軒並み謝罪しているのを批判した後、ゴーストライターというのは実はよくある話でそんなに叩くほどではなくて、芸術の世界では「分業」は広く行われている、としたうえで、
(前略)確かに、自分がその曲を良いと思えば、作者が誰であろうと関係ないのだ。
とまとめている(P.31)。…なんだか『まんが極道』で盗作を擁護していた人っぽい(2009年4月27日の記事を参照)。
しかし、『新潮』の記事はゴーストライターの例として、メンデルスゾーンやモーツァルトを持ち出しているのだが、佐村河内は最初からゴーストライターを使っていたのだから、それを過去の作曲家たちと同様のものとは考えるのはいささか無理筋なのではないか。また、この記事には作曲家の青島広志もコメントを寄せているのだが、彼のコメントを見てもやはり無理筋だと思わざるを得なかった。まずはP.30より。
「自分でメロディは書けるけれど、オーケストラの楽譜までは書けない作曲家の方が、“音楽マネージャー”と呼ばれるような会社に報酬を支払って楽譜を作ってもらうケースもあります。自分でメロディを書けるという点は今回の佐村河内さんと違いますが、お金を払って楽譜を書いてもらい、それを自分の作品として世に出すわけですから、構造は一緒です」
もうひとつ、P.31より。
「この召使いの主人の思惑は、それを自分が作曲したとして売り出したいというもので、今回の佐村河内さんに似ていなくもない。結局、モーツァルトは『レクイエム』を完成させることなく35歳の若さで死んでしまったので、その主人の作品にはなりませんでしたが」
「今回の佐村河内さんとは違いますが」「今回の佐村河内さんと似ていなくもない」
…いや、それだったら、やっぱ同様には考えられないじゃん。ライバル誌の後追いをするのは嫌だったんだろうけれど、逆を行くならもう少し考えた方がいいのではないか。唐沢俊一の芸風とマッチした雑誌であることは確かなようなので、唐沢は今後も識者として登場していくのだろうね。
で、唐沢俊一である。唐沢のコメントは前半のメディア批判の部分で出てくる。同誌P.30より。
(前略)『AERA』に掲載された「消えぬ違和感 嘘に騙されず」(2月17日号)という記事も同様に違和感を禁じえない。同誌は昨年6月に佐村河内氏にインタビューしたものの、氏が全聾ではないのではないか、という疑いが浮上したため、記事掲載を見送ったのだ、と自慢気に書いている。
「なぜ当時、取材方針を変えて疑惑に迫らなかったのか。AERAは不審点に気付いていながら、彼に対する世間の評価が上がっていくのをただ漫然と見ていたことになる。それを鼻高々に報じているのだから呆れるしかありません」(評論家の唐沢俊一氏)
この唐沢のコメントには、『実話BUNKAタブー』編集部もTwitterでツッコミを入れていたが、確かにこのコメントは非常に興味深い。なぜなら、唐沢俊一をめぐる諸問題においても今回の佐村河内のケースと同様に「不審点に気付いていながら」「ただ漫然と見ていた」人たちがいたわけだからね。…例によってブーメラン現象だろうか。まあ、過去に唐沢に忠告した人も何人かいたのだが、当の唐沢がそれを嫌がって聞き入れなかった、という話も聞いたことがある。
結局、唐沢俊一のケースにしても佐村河内守のケースにしても、「不審点に気付いて」いた人は結構いたみたいなのだが、たとえ気付いていてもそれを指摘するのは案外難しい、ということなのだろう。今になってみれば、「何故あれにつっこまない?」とつい思ってしまうのだけれど。
子供の頃に超合金で遊んだ記憶がかすかにある。
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