唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

「日本トンデモ本大賞2013」レポート。

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 昨日開催された日本トンデモ本大賞2013」USTREAMで観たので、簡単にまとめておく。USTREAMチャンネルにイベントの模様のアーカイブが残っているので(その1その2)、そちらを観ることをおすすめしておく。


 今回のプログラムは以下の通り。
●と学会エクストラ
明木茂夫教授:中国の地名のカタカナ表記に関する問題点の指摘
近衛秀一氏:加藤玄智『本邦生祠の研究』(国書刊行会)の紹介
皆神龍太郎氏:うつろ舟の正体に迫る



山本弘会長によるトンデモ本大賞候補作の紹介(パネリスト:唐沢俊一皆神龍太郎眠田直
アセンション連合編『エナジーバンパイア撃退ハンドブック』(ヒカルランド)
・飯島秀行『ぜんぶ実験で確かめた 宇宙にたった1つの神様の仕組み』(ヒカルランド)
苫米地英人本橋信宏『ドクター苫米地が真犯人を追う! 11大未解決事件』(宝島SUGOI文庫)
・ポストメディア編集部『お城でBL』(一迅社


・原田実氏の熱血授業:「江戸しぐさ」を斬る


・結果発表



 エクストラの発表は、明木先生がいつものように地図帳の妙な表記について追及する一方で、現役の神主である近衛氏が生きている人間を祀った「生祠」について説明し、皆神氏はうつろ舟の絵に書かれた奇妙な文字(やじきた.com)からその謎に迫る、というどれもマジメな内容だった。また、候補作の紹介後に行われた原田氏の発表も、最近取り上げられることの多い「江戸しぐさ」が江戸時代に本当に行われていたのかを検証したもので、やはりいたってマジメな内容だった。興味のある方はUSTREAMで観てみよう。



 今年の「トンデモ本大賞」の候補作はこんな感じ。
 『エナジーバンパイア撃退ハンドブック』は、日常で嫌な思いをするのはみんなエナジーバンパイアにエナジーを吸われているから、という内容の本。
 『宇宙にたった1つの神様の仕組み』は、小学生レベルの理科の知識があるかどうかも疑わしい著者がなんでもかんでも「発酵」で説明しようとする本。
 『ドクター苫米地が真犯人を追う!』は、おなじみドクター苫米地が犯罪の現場に行ったり関係者の写真を見たりして事件の真相に迫ろうとする本。
 『お城でBL』は、日本の名城を男の子に見立てて、城攻めの模様をボーイズラブテイストで描いた本(コミックナタリーを参照)。



 候補作の中で一番ウケたのは『お城でBL』であった。「どうした? お前の城門から、大事な天守閣が丸見えだぞ」というオビの文章が秀逸だが、山本会長がBL小説を朗読し、唐沢俊一が大盛り上がりするという嫌な光景が繰り広げられたので、「…俺、せっかくの週末になにをやってるんだろ」とモニターの前でうなだれたのは内緒。一昨年も似たようなことがあった。
 他の候補作に関して言えば、以前にも書いたが、著者の名前を見ただけで「トンデモ本」だとわかる本を候補に挙げてもしょうがない、ということ。山本会長も「大川隆法の本を毎年選ぶわけにもいかない」と仰っていたけど、それなら苫米地英人の本だって同じなのでは、と思う。
 あと、唐沢俊一の配慮のなさも目について、『宇宙でたった1つの神様の仕組み』の著者について「典型的な病気の人」と言ったり、『ドクター苫米地が真犯人を追う!』のカバーの苫米地氏の写真を見て「このカバーの顔は異常者」と言っていたので、首を捻ってしまった。あくまで個人的な考えだが、「トンデモ本」の著者が「病気の人」「異常者」だと気づいたら、その本を面白おかしく論じる気にはなれない。それによって、その人の病気や異常さを間接的に揶揄してしまいかねないのではないか、と思うのだ。
 ついでに書いておくと、眠田直の声がガラガラすぎ。皆神龍太郎の方が唐沢俊一より話が上手い、というのは前にも書いたはず。



 今回の大賞を観ていて一番に感じたのは、マジメな発表とウケる部分の温度差である。今回一番ウケたのが、『お城でBL』と明木先生の知り合いの娘さんが宿題に書いた落書き(詳細はあえて省略)だったのはいかがなものかと思う。明木先生、あれを晒していいのか?とも思うが。「トンデモ本大賞」を会場まで観に来る人はマジメな発表と下世話な話のどちらを求めているのだろうか。相変わらずよく笑う人たちであったけれども。


 で、今回のトンデモ本大賞の集計結果は以下の通り。


4位:『エナジーバンパイア撃退ハンドブック』=11票(会場9票+ネット2票)
3位:『ドクター苫米地が真犯人を追う!』=14票(会場12票+ネット2票)
2位:『宇宙でたった1つの神様の仕組み』=40票(会場29票+ネット11票)
1位:『お城でBL』=74票(会場55票+ネット19票)


 というわけで、「日本トンデモ本大賞2013」は『お城でBL』に決定した。…でも、面白いといえば面白いけれど、書いている方も「わかってやっている」感もあるので「トンデモ本」と言えるかどうかは微妙な気もする。



 来年の会場はカルカルからロフトプラスワンに戻るのだろうか。定員100〜150名の会場で開催するのが今の「トンデモ本大賞」には合っているような気もするし、会場アンケートによるとお台場にアウェイ感を持った人もいるらしいし。お台場にはシネマメディアージュというマニアックな映画も上映してくれるいい映画館もあるのだが。とはいうものの、以前『シャーク・ナイト』をメディアージュまで観に行った時に観客が俺一人だったこともあるので、やはりお台場はオタク向きではないのかもしれない。ブラブラ歩くにはいいスポットだと思うけれど。


 今回は簡潔にまとめたので、できればUSTREAMで大賞の模様をチェックしてほしい、と最後にもう一度書いておく。



トンデモ本の新世界 世界滅亡編

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本邦生祠の研究―生〓其心理分析

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エナジーバンパイア撃退ハンドブック 自分の身は自分で守ろう

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ぜんぶ実験で確かめた 宇宙にたった1つの神様の仕組み(超☆わくわく)

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