唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

4月は残酷な月。

タコシェで既刊『唐沢俊一検証本VOL.1』『唐沢俊一検証本VOL.2』『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』『唐沢俊一検証本VOL.3』『唐沢俊一検証本VOL.0』「唐沢俊一検証本VOL.4」の通販を受け付けています。タコシェの店頭でも販売しています。
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 ※『ウルトラマンがいた時代』P.20、P.22の誤記について追記しました(4月15日)。




あいまいみー「FXで有り金全部溶かす人」の回(アニメ版第9話)で日垣隆を連想してしまったので更新してみる。魚ターン! アーンド…ロールケーキ!!



小谷野敦ウルトラマンがいた時代』(ベスト新書)の誤記の多さが話題になっているので(togetter)、便乗してTogetterで指摘されているもの以外で自分が気になった部分を挙げてみる。実は当ブログとしても見過ごせないポイントもあったりするのであった。


P.20。

 メトロン星人の出る「狙われた街」の演出は実相寺昭雄(一九三七-二〇〇六)である。ほかに『セブン』では、名作とされる「円盤を見た!」という、ほとんど戦闘シーンのないのも実相寺である。


 正しくは「円盤が来た」




P.21〜22。

(前略)同じころゴジラも、あれはジョンストン島という米領で、水爆実験のために小さな爬虫類が巨大化したことになっており、原爆の比喩だとか、大東亜=太平洋戦争で犠牲になった沖縄の呪いだとか、いろいろ「論」じられた。


 ゴジラってジョンストン島と関係あったっけ。ゴモラがいたのは「ジョンスン島」。



 P.22。

 あるいは、『ウルトラセブン』に、怪獣や怪人が出てこない回がある。「第三惑星の悪夢」や「盗まれたウルトラアイ」である。

 正しくは「第四惑星の悪夢」。




 P.66〜67。

(前略)マンガを原作にドラマ化された『サインはV』は、スポ根であるとともに、范文雀の脇役が難病で死んでしまうという「難病もの」でもあった。これは六九年の岡田可愛主演で、七二年に再度ドラマ化され、この時は坂口良子が主演だったが、話は別で、ただ主題歌は同じだった。『ウルトラマンA』は、同じTBSの番組だったため、坂口がゲスト出演して、怪獣相手にバレーボールの打ち合いもしていた。


 坂口良子がゲスト出演したのは、ウルトラマンタロウ』第50話「怪獣サインはV」。このあいだ坂口さんの訃報に接した際に真っ先にガラキングのことを思い出してしまった。ご冥福をお祈りします。



 P.100。

 「700キロを突っ走れ!」では、事件解決後、ソガ隊員の友人の女性研究者(北林早苗)が研究所の廊下を歩いていて、音がしたのでドアを開けようとすると、「おっと、また宇宙人かもしれませんよ」とナレーターが言い、女性がまるでナレーターの声が聞こえたかのように、にっこりして立ち去ったあと、カメラが室の中に入って、窓が開いてカーテンがひらひらしているのを写し、「どうやらさっきの物音は、春風のいたずらだったようです」とやるなど、実にしゃれていた。


 これは『ウルトラセブン』第29話「ひとりぼっちの地球人」のラスト(ちなみに実際のナレーションは小谷野の文章とは一部異なる)。



 P.154。

 ウルトラマン』の「故郷は地球」に登場するジャミラは、アメリカ人の宇宙飛行士だが、巨大化して怪獣となって地球に戻ってくる。


 ジャミラ「ある国」の宇宙飛行士、としか劇中では説明されていない。


 P.162。

(前略)地獄大使潮健児(一九二五-九三)で、『悪魔くん』のメフィストシバの女王に逆らって軟禁された時、代理を務めたオネストメフィストである。唐沢俊一が潮の伝記『星を喰った男』を書いている。


 『星を喰った男』は潮健児自伝である(2008年12月26日の記事を参照)。


 P.197。

(前略)『セブン』のアマギ隊員だった阿知波信介(一九四〇-二〇〇七)や、『ウルトラマンA』の南隊員の池田駿介も死んだ。


 阿知波信介はウルトラ警備隊(『ウルトラセブン』)のソガ隊員、池田駿介はMAT(『帰ってきたウルトラマン』)の南猛隊員をそれぞれ演じたので、両方とも間違い。



 なお、この本の本文は以下のような文章で締め括られている。P.197より。

 小学生で七〇年代のウルトラマンに出会い、それから二十年ないし四十年を隔てて再び出会うということは、実に私の世代の特権的な体験だったのだ。


 小谷野敦は1962年生まれだからいわゆる「オタク第一世代」にあたるのだろうけど、最後の最後で唐沢俊一みたいなことを言っているなあ、と少し笑ってしまった。



 ざっと見て気づいたのはこれくらい。個人的には小谷野さんの語る特撮関連の話をいずれ読んでみたい、と以前から思っていたのでこうなってしまったのは残念でならない。この本の編集を担当したらしい「ベスト新書の小笠原さん」(「あとがき」に名前が出てくる)にもしっかりチェックしてほしかった。




唐沢俊一が演出している舞台の出演者が上演中に負傷してしまい、それに伴い一部キャストが変更されたとのこと(公式サイト)。
 公式サイトの文章を読んで気になったのは、唐沢俊一がアクシデント発生後に自分から判断しようとしているようにはあまり見えない点で、たとえば役者がケガをした後に続演するか打ち切るかを観客に判断させている。まあ、小さな劇団の公演はそういうものなのかもしれないが。

アクシデントを排除する、というのが現場での責任者の仕事です。
アドリブだったとはいえ、役者に怪我をさせてしまったことは
この公演の責任者である私がその責めを負わねばなりません。

しかし、そのアクシデントからも、人は大きなことを学べ、また
大きな感動を得ることができる。今回、それを知ったことだけでも
私は満足しています。


 「役者がアドリブでドロップキックをしたからケガをした」のだとしても、そもそもそのようなアドリブをさせるのは演出家および責任者としていかがなものか、とも思える。「楽園」はかなり狭い劇場のようだし。唐沢さんはP&Gがらみの騒動でも「大きなこと」を学んだり「大きな感動」を得たのだろうか。自分は唐沢の演劇には興味は持てないのだが、このような事態が再発しないように祈るばかりだ。
  ちなみに、辻真先先生もこの舞台を御覧になっていて(役者が怪我をした回ではない)、ツイッターで感想を書かれているのだが、「コント」「アチャラカ」「ボードビル」がみんな出てくるというのは凄そうではある。


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