不思議、大好き?
・タコシェで既刊『唐沢俊一検証本VOL.1』、『唐沢俊一検証本VOL.2』、『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、『唐沢俊一検証本VOL.3』、『唐沢俊一検証本VOL.0』、「唐沢俊一検証本VOL.4」の通販を受け付けています。タコシェの店頭でも販売しています。
・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」、「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
・当ブログにコメントされる場合には誹謗中傷および個人を特定しうる情報の掲載はおやめください。守られない場合には厳正に対処する可能性があります。
・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方、唐沢俊一に関する情報をご存知の方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。
karasawagasepakuri@yahoo.co.jp
●ゆきの飛鷹『愛し姫艶戯 春嵐の王子に攫われて』(講談社X文庫ホワイトハート)に著者の既刊からの使い回しがあることが発覚し、ホワイトハートX文庫公式サイトでお詫びが出ている。いや、だから、こーゆーのは必ずバレるんだって。
●唐沢なをき夫人のよしこさんが11月9日に元気な男の子を出産されたとのこと。おめでとうございます。おばあちゃん(唐沢兄弟の御母上)がお孫さんを抱っこしている写真が微笑ましい(からまんブログ)。
おじさんも「つぶやき日記」11月10日付でこの件に触れているが、ついでに細かい指摘もしておく。
9日、アジアシリーズで日本代表の巨人はオーストラリアのバースに快勝。マイミクさんのダジャレ“Gよく豪を制す”。
読売巨人軍と対戦したのはパース・ヒート(Perth Heat)。まあ、野球だからバースになってしまったのはわからないでもない。
●伊藤剛さんと阿部広樹氏のtwitterでのやりとりを唐沢俊一アンチスレッド@2ちゃんねる一般書籍板でまとめていた人がいたので気になった人は参照してみよう。かつて唐沢俊一に近い人が「唐沢俊一検証blog」に対して法的措置を検討している、という情報が自分の耳に入ったこともあったけれど、阿部さんはそーゆー手段をとろうとする人も批判するんだろうな、きっと。
●『トンデモ本の新世界』(文芸社)が昨日発売されたので早速購入してみた。唐沢俊一が担当した部分については後日あらためて紹介することにするが(気になる部分があるので)、P.204〜208の『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』を紹介する文章は、唐沢俊一公式サイト2011年4月20日の「古い映画をみませんか」とほぼ同じ内容だった。この「古い映画をみませんか」に問題があることは当ブログの2011年4月20日の記事でも指摘してあるが、問題の箇所もそのまま載っている。
●前回の記事で12月下旬に唐沢俊一の新刊が徳間書店から出るという情報を紹介したが、セブンネットショッピングでは新刊のタイトルが『ザツガクプロファイル 日中韓 お笑い不一致』となっている。
●本題。11月6日発売の『日刊ゲンダイ』10面のシリーズ企画『私がハマったすごい本』に唐沢俊一が登場していたので今回はそれを紹介する。この情報はibiruさんに教えていただきました。ありがとうございます。
『私がハマったすごい本』で唐沢俊一は平野威馬雄編著『それでも円盤は飛ぶ!』(高文社)を紹介しているのだが、この記事を読んでいるとところどころに首を傾げたくなる箇所があって弱ってしまった。それらの箇所を以下に挙げていく。唐沢は『それでも円盤は飛ぶ!』を手にとった経緯を次のように語っている。
手術のため入院生活を繰り返していた小学校時代に差し入れられた一冊だったんですが(後略)
『それでも円盤は飛ぶ!』が出版されたのは1960年、唐沢俊一が2歳のときである。…それにしても、一体誰が小学生にそんな本を差し入れるんだ?という気もするのだが。普通はマンガか絵本なんじゃないかなあ。自分が小学生の頃に入院したときも父親がマンガを持ってきてくれたっけ。まあ、それが事実ならばある意味トンデモ版英才教育だったのかもしれない。
『私がハマったすごい本』によると、「物心ついた頃から、お化けとか妖怪など不思議が大好きだった」唐沢俊一はUFOに出会えない悲しみが描かれた『それでも円盤は飛ぶ!』を繰り返し読むうちに、
中学生になる頃には、「結局、いねーよな」と確信。
すると今度は著者(引用者註 平野威馬雄)もそうだったように「どうしてすかしっ屁のように実体のないものを人は信じるのか」ということに俄然興味が湧いてきたんです。
という風になったのだという。これらの発言を読む限り、UFOの存在ではなくUFOを見てしまう人間の方を問題とした『新・UFO入門』(幻冬舎新書)の視点は唐沢俊一が中学生の時点で既に芽生えていたことになる。
ところが、『新・UFO入門』で書かれている唐沢のUFO遍歴は『私がハマったすごい本』に出てくる話と違っているのである。『新・UFO入門』P.162〜163より。
私の記憶に残る、最初に自分がハマったUFO関連本は英国の超古代史ライター、アンドルー・トマスの『太古史の謎』であった。角川文庫から、1973年に発行されている本だから、私がこれを読んだのは15歳の中学3年のときである。
補修授業(原文ママ)を終えての帰宅の道すがら、すでに星がまたたきだす時刻の道を歩きながら、空を見上げて、ふと、
「いま、この瞬間にも、宇宙に住む大いなる存在が、自分を見下ろして観察しているのかもしれない」
と思って、急に怖くなり、そして胸がときめいたのを覚えている。
「結局、いねーよな」どころか、モロにハマってるじゃん。そっちの方が中学生らしくていいけどね。それに『太古史の謎』が「最初に自分がハマったUFO関連本」だったとしたら、小学生の頃にもらった『それでも円盤は飛ぶ!』は一体どうなるのか。
おかしなことは他にもある。『新・UFO入門』P.128より。
私自身、CBAについてその名を知ったのは『地球ロマン』の特集を読んだ高校1年のときであるし(後略)
「Kz.UFO現象調査会」にある『それでも円盤は飛ぶ!』の目次を見ると「CBAと『地軸は傾く』」という章があるのが確認できる。唐沢俊一は小学生の頃に『それでも円盤は飛ぶ!』を差し入れてもらって繰り返し読んでいたはずなのに、高校1年までCBAのことを知らなかったって、ドユコト?
モヤモヤしつつ『私がハマったすごい本』に戻る。
で、信じる人がいるなら会ってみよう、そういう場所に行ってみよう! と、今日に至るまで国内の心霊スポットに始まり、イギリスの幽霊屋敷、UFOを見にチベットやアラスカ、アメリカのUFO発見50周年記念イベントなど、20カ国以上行きました。もちろんUFOにも幽霊にも合えません(原文ママ)でしたけど。
唐沢俊一がイギリス・チベット・アラスカに行っているのは確かなのだが、その理由が「幽霊屋敷」「UFO」だった、というのは初めて聞く。まず、イギリス旅行は唐沢なをきと一緒に唐沢商会のマンガ『蒸気王』の取材のために行っている。『唐沢商会のマニア蔵』(スタジオDNA)P.158より。
なをき―あげくの果てに、手銭で二人でロンドンに行って、科学博物館を取材してきたものね。あれは感動したなあ。バベッジの計算機もこの目で見たし、19世紀の巨大蒸気機関なんか、ホント、カッコよかったしね。
次に、チベット旅行は奥さんのソルボンヌK子と一緒に行っているが、その模様を描いた唐沢商会PART2『西蔵探訪記』には、UFO関連の記述はない。
そして、アラスカ旅行はオーロラ見物のために行っていて、『科学朝日』1993年8月号に『オーロラ抜け駆け観測記』という文章を発表している。『科学朝日』P.120より。
今年二月、今世紀最後にして最大のオーロラが見られるというウワサを耳にして、そうかそうかと嬉しがってツアーに参加したのであったが(後略)
…というわけなので、これらの旅行の理由が「幽霊屋敷」「UFO」と言われると少々疑問である。とはいえ、イギリス旅行のときにロンドン塔に行っているかもしれないし、チベットでもUFO騒ぎがあったというし(「世界の三面記事・オモロイド」より)、20世紀最後のオーロラとともにUFOが飛来するというのもロマンがあっていい。それに、もしかするとこれらの旅行とは別口で旅行しているかもしれないしね。可能性は否定できない。
あと、「アメリカのUFO発見50周年記念イベント」について、唐沢俊一は「裏モノ会議室」1997年6月25日の投稿でこのイベント(“ROSWELL UFO FESTIVAL”)について触れているが、同イベント開催中の7月4日にも「裏モノ会議室」に酒鬼薔薇聖斗関連の投稿をしていて、本当に行ったのかどうかは不明。皆神龍太郎氏は行きそびれたとのこと(マイナビニュース)。
ドキュメンタリー映画にもなっている。
『私がハマったすごい本』に戻る。
人も、不思議大好きなミュージシャンの大槻ケンヂ、アポロは月に行ってないと主張する高須クリニックの院長など、これまで有名無名合わせて300人くらい会いました。30歳の頃、仲間と「と学会」を設立したのも、不思議を信じている人を研究しようと思ったからです。研究の結果、どうやら、人は人生に退屈したり絶望したときに、不思議を信じる気がしますね。また、信じている人にはどんな科学的根拠を示しても、信じることをやめない……。人間って奥が深く、面白い。研究はまだまだ続きそうです。
唐沢俊一にとって高須院長はやはり「鳥」なのか。山本弘会長はオーケンのUFOに対する姿勢に大いに影響を受けているらしいので(山本弘のSF秘密基地)、オーケンはウォッチャー側の人ということになるのだろう。とはいえ、会長とオーケンの「トンデモ」への姿勢にはズレがあるように感じるので、この点はいずれ考えてみようかとも思う。それ以前に、「と学会」の会員の「トンデモ」観も同じわけではなくて、そのあたりに問題があるような気もする。
それにしても、「不思議を信じている人」を研究していた人が研究されている現状は興味深い。唐沢俊一は「不思議を信じている人」ではなくて「不思議」そのものなのだけど。どうしてこんなに発言がブレるのだろう。個人的には「世界の七不思議」を超えている。
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