無常。
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『フィギュア王』№118(2007年11月発売)では実相寺昭雄監督の一周忌特別企画が行われているのだが、その号に掲載された『唐沢俊一のトンデモクロペディア』第31回「早死にの人たち〜異聞・実相寺昭雄」を今回は紹介する。タイトルからもわかるように実相寺監督を偲ぶ文章なのだが…。『フィギュア王』№118、P.114より。
実相寺昭雄という人が亡くなったときの年齢は69歳。老け顔だったので、亡くなったときにまだそんな歳か、と驚いた人が多かったようだが、確かに69歳という年齢は昨今では若死にのうちに入るだろう。
しかし、何故か実相寺監督の周囲には早死にの人が集るような気がする。(後略)
として、実相寺監督の関係者で若くして亡くなった人たちを列挙していっている。以下は文中で名前の挙がっている人たち(カッコ内の数字は亡くなったときの満年齢)。
・岸田森(43)
・金城哲夫(37)
・円谷英二(68)
・円谷一(39)
・円谷皐(60)
・円谷浩(37)
・成田三樹夫(55)
・菅貫太郎(59)
・東野英心(58)
・内田良平(60)
・小林昭二(65)
・中曽根雅夫(58)
・阿知波信介(67)
・モーツァルト(35)
※追記 内田良平は60歳で亡くなっているが、唐沢俊一は『トンデモクロペディア』の中で「53歳」で亡くなったと書いている。また、円谷英二は68歳で亡くなっているが「69歳」と書かれ、東野英心も58歳で亡くなっているが「59歳」と書かれている。粗忽亭主人さんのご指摘を受けて訂正しておきました。
『歌麿・夢と知りせば』の出演者で若くして亡くなっている人が多いのは確かなのだが、やっぱり最後のモーツァルトでズッコケてしまう。実相寺監督が『魔笛』の演出をしていたから関係はある、とのことらしいが…。あと、69歳を「早死に」と考えるかについては各人によって基準が異なるところなのだろうが、基準となる年齢を引き上げれば「早死に」した人はいくらでも増やせてしまうわけで、唐沢俊一の匙加減ひとつで「早死に」になってしまうのでは?という感は否めない。佐々木守(2006年2月に69歳で死去)を「早死に」に含めなかったのは何か理由があるのだろうか。
それから、「この書き方はどうなの?」と思う部分もある。P.114より。
……作家の広瀬隆は『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』という本で、ネバダの原爆実験施設の側で映画を撮影していたために西部劇俳優たちが次々にガンになって死んだと唱えていた(ちょっとトンデモ臭い)が、こう若死にが続くと、まるで実相寺昭雄という監督自体が放射性物質みたいに見えてくるではないか。そうそう、ジョン・ウェインの吹き替えはウルトラマンのムラマツ隊長役の小林昭二が持ち役だったが、小林昭二も『歌麿・夢と知りせば』に出演、『風』や『怪奇大作戦』ではレギュラーで出演している。持ち役ジョン・ウェインと同じく肺ガンで、65歳で亡くなった。
福島第一原発の事故以降に読むとまた別の味わいのあるくだりである。はたして、広瀬隆を「トンデモ」と言えるのかどうか。小林昭二の死についてもなんだかはしゃいだ書き方に見えてきて(「そうそう」って…)、これは「集団追討」なのでは?という気になってくる。なお、ジョン・ウェインの死因は胃癌とされている。
この文章の締め括り。P.114より。
……もちろん、彼らは、その短い命をおぎなってあまりある、大きな仕事を成し遂げた。彼らの死があまりに早いもののように思えるのは、その仕事の素晴らしさの反作用である。彼らから、その素晴らしさを引き出すことに徹底した実相寺監督だからこそ、その周囲に早世する人物が集っているかのようなイメージがわくのだろう。願わくば、あちらの世界で、彼らと組んでまた、素晴らしい作品を作っていてくれることを。そうであれば、私など、早死にしても観に行きたいと思ってるのだ。
いや、唐沢さんは長生きするんじゃないですか? お体には気を付けてほしいものです。
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