唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

唐沢なをき検証blog10.

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 唐沢なをき『まんが極道』6巻エンターブレイン)が本日発売された。オビには富野由悠季監督の推薦文つき。今回のおすすめは第68話『紛失』唐沢なをきが出版社に預けていた原稿を失くされてしまった経験がベースになった話で、読んでいて胃が痛くなる(巻末の「実録まんが極道」も必読)。

 
 『実録・唐沢商会として興味深いのは第63話『僕は文化人』だが、2011年6月11日の記事で紹介済みなのでそちらを参照してほしい。
 個人的に面白かったのは、第69話『僕はミステリアス』である。この話は、ある漫画賞を受賞することになった新人漫画家があえて自分の正体を隠す戦略、「自分ミステリアス計画」をとって周囲の興味を惹こうとするという実にイタい話である(オチもかなりイタい)。
 で、自分が電車の中で読んでいてリアルに噴いてしまったのはP.178で、漫画家が受賞式でのコメントを考えているくだりである。

「真に恐惶謹言頓首再拝益々持って畏くも相構えまして」


こういう古風な言いまわしで
謎めいた感じと僕のインテリジェンスを同時にアピールしてやるという塩梅


 …いや、だって、これって、大学時代の唐沢俊一そのまんまなんだもの。唐沢俊一『カルトな本棚』(同文書院)P.148、152より。

唐2 古風な文体のことに戻るけど、大学時代、明治文学オタクになって、三遊亭円朝集とか、黒岩涙香集とか、むやみに読んだよな。



唐1 読み過ぎたあまり候文に凝って、ラブレターを候文で書いたりしていた。



唐3 そうそう、原田順子ちゃん…………。



唐2 わっ、名前を出すな、恥ずかしい。



唐3 もう時効だろう。あれは見事にフラれた。



唐1 そりゃフラれらあ。19の女の子に「拝啓陳者盛夏の砌時候あたりなどいたされおられずやと日々案じおり候」なんて書いて出しゃ(笑)。



唐2 まだ、自分の世界の変さに気がついてなかったのかね。



唐3 そこらあたり、世間が見えてなかった。



唐2 見えてないどころか、まるで知らなかった。田舎から後輩とか、親戚の子とかが出てくるだろう。それで、東京を案内してやってくれと頼まれるんだけど、六本木も原宿もまるで知らない。神田の古書街ばかり案内して(笑)。


 要は唐沢俊一が大学時代にラブレターを候文で書いてフラれた、という話である。「拝啓陳者盛夏の砌時候あたりなどいたされおられずやと日々案じおり候」って、こんな手紙が来たら誰だってビックリするよ。「謎めいた感じと僕のインテリジェンスを同時にアピール」してやろうとしたのだろうか。唐沢が女の子と映画を観に行くたびにフラれていたのも、もしかするとこの辺に問題があるのかもしれない。なお、唐沢俊一は大学時代に彼女がいたというモテ話を過去に語っているので(2010年2月5日の記事を参照)、ラブレターを出したら二股になってしまうのでは、という疑惑もあるが、そもそもそのモテ話のリアリティーのなさもかなりのものなので、なんとも言えない。
 ちなみに、「唐1」「唐2」「唐3」というのは唐沢俊一の多重人格という設定。鶴岡法斎氏も『新世紀の迷路』(アスペクト)で「鶴岡」と「法斎」に対談させていたから、「自分内対談」がある時期流行っていたのかもしれない。


 もちろん、唐沢なをきがお兄さんのラブレターの一件を知らなかった可能性はある。しかし、『僕はミステリアス』の中で描かれているような、あえて正体を伏せたり、難解な文章を書いたり、知りもしない海外の作家に影響を受けたと語るなどして、自らを演出するバカバカしさをこのすぐれた漫画家が知っていることは間違いない。お兄さんは自己演出激しいからなあ。演技が上手いかどうかは疑問だが、弟のマンガに活かされていると考えればまだ救いはあるだろうか。



 次回から唐沢俊一の新刊『トンデモ非常時デマ情報レスキュー』(発売:コスミック出版、発行:ブリックス株式会社)を紹介していきます。今のところ全4回の予定ですが、「またかよ!」と思うこともあったりして、開始前から困り中。


まんが極道 6 (ビームコミックス)

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カルトな本棚

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