唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

世界でいちばんNGな授業。

『ホワルバ2』をやるためにも早く検証を終わらせよう。



コスミック出版の今月の新刊リストに、唐沢俊一の新刊『トンデモ非常時デマ情報レスキュー』の名前が。もう来週出るのかあ。ネット書店では今のところ取り扱いをしていないようだが、『スコ怖』も発売直前まで取り扱われていなかったので、まだ慌てるような時間じゃない。




今週金曜19時から日本テレビ系列で『ガキの使いやあらへんで』年末スペシャルの未公開シーンが放映されるのだが、日曜に放映された『ガキの使い』本放送のラストに流れた予告に唐沢俊一らしき人物が一瞬映っていたので、「あ、本当に撮影してたんだ」と驚いた。…まあ、唐沢検証をやりすぎたせいで幻影が見えた可能性も否定できないが、とりあえず金曜日の放送はチェックしておきます。




●本題。世界一受けたい授業 VOL.2』(日本テレビ唐沢俊一の「授業」、『脳のおやつになる雑学』が収録されている。世界一受けたい授業』2004年11月20日の放送分をベースにした内容のようだ(『世界一受けたい授業』番組公式サイト)。今回はこれを紹介していく。
 まず、目を引いたのは、プロフィール欄に

これまでに集めた雑学は実に40万8000件。

とあったこと。それくらいネタがあればまだまだ雑学の本を書けそうなものだ、と思うのは素人考えなのだろうか。それから、

雑学ブームの火付け役として知られる唐沢先生。博学なだけでなく、ミステリアスな風貌も会った人の心をつかんで離さない。


というキャプションには思わず笑ってしまった。



 唐沢俊一は「雑学」と「ウンチク」は似て非なるものだと説明している。P.21より。

いわゆるウンチクと雑学は似ているようでまったく違います。ウンチクは「異性にモテたい」とか「好感度を上げたい」といった動機から、知識をひけらかすものだと私は理解しています。それに対して雑学は、人との会話を広げるのが主な役割です。「聞いて楽しい」「会話が弾む」、雑学にとっては、それがなによりも大切なこと。雑学によって会話がスムーズに進めば自然と人脈も広がり、結果的に人生が豊かになるのです。


 つまり、動機が不純かそうでないかで「雑学」と「ウンチク」は区別される、ということなのだろうか。もっとも、唐沢俊一は別の場所で「雑学で相手より上位に立つ」という不純な話をしている(2011年2月16日の記事を参照)。

雑学も学校の授業も、基本は知識の収集です。しかし、たいていの人にとって授業は楽しいものではなかったはず。なぜかというと、学んだ知識をテストや社会生活で役立てないといけない、という拘束観念があるからです。一方、雑学は、生きていくうえで役に立たない無駄知識で、いわば脳のおやつなのです。栄養価を考えておやつを食べる人は少ないですよね。だけど、おやつが嫌いな人も少ないはずです。


 脳味噌もおやつだけじゃなく主食も食べないとダメになっちゃうんだろうなあ。「拘束観念」というのは「固定観念」のことなんだろうけど。



 この後、唐沢はあいさつ代わりに2つの雑学を披露しているのだが、困ったことに両方とも怪しい内容である。まずひとつめ。

新札に描かれた偉人たちは浪費家だった


2004年11月に発行された新札には『樋口一葉』と『野口英世』の肖像が描かれていますが、実はこのふたり、そろって浪費家でした。これは「消費を増やしてほしい」という願望でしょうか?

 一葉が貧窮に苦しんだことはよく知られているが、彼女が「浪費家」だったかというと疑問である。一体どこから仕入れた情報なんだろう。「活字中毒R」を誤読したとか? ちなみに、唐沢は『世界一受けたい授業』放送後にこのネタについてコンビニの店員の女の子から質問されている(「裏モノ日記」2004年11月28日)。どんな説明をしたんだろう。
 続いてふたつめ。

「OK」は間違いから生まれた言葉


「NG」は「NO GOOD」の略です。一方の「OK」は間違いから発生したもの。正しくは「ALL CLEAR」と言ったのを、アルファベットで「OK」と書き留めたのが始まりと言われています。


 「OK」の由来には諸説あるようだが、「つづり間違い」説で紹介されるのは“All Correct”を“Oll Korrect”と間違えたとする話が多い(「ふざけて書いた」という説もあるようだ)。


 出だしからこんなんで大丈夫か、と思っていると、唐沢俊一は交叉点の写真(上にリンクを貼った番組公式サイトを参照)から7つの雑学を披露している。なお、P.24には唐沢の似顔絵付きで

ここでは7項目を紹介しますが、私なら100個ほど言えます

というキャプションがついている。カッコいい!!


 では、唐沢が披露した雑学を紹介しよう。P.24〜26より。


・信号はもともと赤・緑・黄色だったが、「赤・緑・黄」と呼びにくかったため、マスコミで「赤・青・黄」と表現され、それが普及した結果、青色に変更された。
・法律で国旗を縦に掲揚してはいけない国があり、それはブラジル、パキスタンサウジアラビアである。
・横断歩道は最近デザインが変更され、横の線が無くなった。それは雨の水が溜るのを防ぐ為である。ちなみに昔は市松模様だったが、ペンキ代がかかるため廃止された。
・北海道にはウシ柄のタクシーがある。
・3ツ星の「ミシュラン」ガイドはタイヤ会社がタイヤを売るために作った。
・宝くじ売り場の人の正式名は「宝くじ売りさばき人」である。また、収入証紙の販売所は「証紙売りさばき所」である。
・マンホールの語源は、人(man)が一人入れる穴(hole)ということからきている。


 「マンホール」なんかそのまんまじゃん、と思うがそれはさておき。「宝くじ売りさばき人」については、そもそも「宝くじ」の正式名称が「当籤金付証票」なのだから、「当籤金付証票売りさばき人」にならないとおかしくないか?と思うし、「正式」というのがどこで定められたものなのかもわからない。


 さらに唐沢は食べ物の雑学を披露している(P.28〜30)。以下に紹介する。


・ちくわを漢字一文字で表すと「魚◎」である。
・キムチをバケツ1杯分食べるとカプサイシンが分解されて、覚醒剤反応物質と同じ成分ができてしまう。
・納豆は戦国時代にある武将が馬の鞍にくくりつけてあった藁包みの大豆が偶然発酵したことから生まれた。
・オーストラリアには、甲殻類を苦しませながら調理すると、「動物虐待防止法」違反で罰せられる州がある。
かつお節は世界で一番固い食べ物である。2位は中国のアワビの干物。
・ふりかけを最初につくったのは熊本の薬剤師である。
・割り箸は江戸時代にウナギ屋によって考案された。
・茶碗1杯のごはんのカロリーは切手120枚分のカロリーと同じ。


 納豆のトリビアには呆れた。これは八幡太郎義家の話だよ(あきたファンドッとコム)。「戦国時代」って…。俺は小学生の頃に何かの本で読んで知ってたから、雑学初級編のネタだと思うんだけど。唐沢俊一の文章の乱れを見て、「あそこでパクっているに違いない」とコピペを見破ったこともあったっけ(義家ジョーク)
 ごはんのカロリーのトリビアは、ごはん1杯=240キロカロリー、切手1枚=2キロカロリーと計算しているが、これは誤り(「トンデモない一行知識の世界」を参照)。まあ、誰がキムチをバケツ1杯も食べるのか、と思うが。


 唐沢俊一は、番組公式サイトで次のような発言をしている。

こういう場合など雑学は、必ずしも正しくなくても面白くて印象に残るものを覚えればいいのです。
今の日本人というのは、不景気であるからといって無駄なものを排除していく方向に動きがちですが、それは自分を閉ざしてしまうことになりかねません。
こういう不景気な時にこそ雑学で脳をリフレッシュし、人生を楽しくしていきたいものです。


 唐沢俊一の雑学は「間違っているうえに面白くない」から困るのだ。 間違いにしたって下調べを普通にしていれば防げた初歩的なものが多いしね。「こーゆーウケを狙う姿勢がよくなかったんだよなあ」と検証終了間際にあらためて感じてしまった。


タコシェで既刊『唐沢俊一検証本VOL.1』『唐沢俊一検証本VOL.2』『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』『唐沢俊一検証本VOL.3』『唐沢俊一検証本VOL.0』「唐沢俊一検証本VOL.4」の通販を受け付けています。タコシェの店頭でも販売しています。
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