唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

唐沢俊一がラジオ番組に出演していた。

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 前回のエントリーで書いたように、唐沢俊一が昨晩20時からSHIBUYA-FMで放送された居島一平の“Violent Saturday”〜歯軋り番外地〜』にゲスト出演していたので、その模様を紹介しておく。なお、当方はUstream配信を聴き(見)ながらメモを取っていたため、文中の発言は一字一句正確なわけではないことを前もってお断りしておく。いずれ番組のUstreamで今回の放送も公開されるとは思うけれど。


 まず、オープニングトークジョン・カーペンター新作はもうすぐ日本公開!)について熱く語る居島氏に好感を持つ。その後、唐沢俊一が登場。トークの要旨は以下の通り。


●チャチな特撮を「あえて」観ていた昔のオタクは凄い

 つまり、チャチな特撮を「あえて」見ていたオタクは想像力が発達していて、オタクの中でもとりわけ「濃い」存在である、という話で、「特撮三倍段」にも触れていた。これについては唐沢と同じ「オタク第一世代」である岡田斗司夫山本弘の発言も参考になるだろうか。『回収』(音楽専科社)P.34より。

岡田 うん、なんせね、特撮モンなんてね、まともに見たら頭疲れますからね(笑)。薄目開けるてあるやないですか。脳みそを薄目開けたような感じにして(笑)。前頭葉あんまり使わんようにして見へんかったら、つらいやないですか。


山本 岡田さんはさっき卒業するみたいな事言ったけど、僕子供の頃からね、覚えているのは、ウルトラマンでもよくピアノ線見えるやん。僕にはかなり歳の離れた兄貴いるんやけど、バカにするわけよ、「ピアノ線見えとるやないけ!」とか。でもな、子供もちゃんと見えてんねん。見えてるんやけども、優しいから見えへんふりしてるだけなのね。「これは見えない事にしてあげないと、作ってる人たちがかわいそうやな」と思うから、見えない事にする。


岡田 心を薄目開けるわけですね。


山本 そうそう。

 だから、唐沢の主張は個人的なものではなく彼の世代に共通したものなのかもしれない。まあ、唐沢はその後で「チャチ」な特撮の例として何故か電人ザボーガーを挙げ、「バイクがロボットになるような…」などとクサす物言いをしていたのだが。「バイクがロボットになる」から最高なのにねえ。『ザボーガー』をネタにするのは大昔に『スーパージョッキー』が既にやっているし。

大門豊もザボーガーもカッコいいなあ。YouTubeのコメント欄が大変なことに。


 ちなみに、この話題の中で唐沢俊一が、かつて『魔人ハンターミツルギ』の上映会に女の子を連れて行ったものの芳しい反応が得られなかった、というエピソードを披露していたのだが…、何度目だよ、ドンファン とモニターに向かって突っ込んでしまった。


●昔の特撮の制作秘話は凄い

 唐沢俊一が紹介していたのは、円谷英二が『妖星ゴラス』で青い光を出すためにスタッフが履いていたスニーカーの青い部分を使った、という話で、唐沢は「最近のCGを使った特撮ではこういう苦労はない」などと言っていたが、…いや、CGを使おうが使うまいが作品を撮るために現場が苦心しているのはいつの時代も変わらないことだろう。一例として、『仮面ライダー電王』の苦労話を紹介しておこう。以前、唐沢は『円谷英二』(河出書房新社)の中で『透明人間』の墨を使った撮影にやたら感心していたから、ローテクを好む部分があるのかもしれない。


●最近はそういう設定になっているみたい

 居島氏が唐沢俊一のプロフィールを紹介した際に「高校在学中にサークルを作って『宇宙戦艦ヤマト』の再放送嘆願をした」という話が出ていたのだが…、あれ? サークル活動は浪人時代にしていたんじゃ(2008年10月28日の記事を参照)。そのほか、「西崎義展が札幌に市場調査に来た」(「呼んだ」わけじゃないよね?)というおなじみの話もしていたが、「当時は10人〜15人のサークルがいくつもあって、500人くらいの署名が集まれば再放送できた」と結構具体的な話が出ていたのは興味深かった。


●「オタク評論家」になった理由

 唐沢俊一はそもそも「オタク評論家」になるつもりはなかったのだが、宮崎勤の事件の影響でオタクがバッシングされた時に「オタクを守ろう」と思い「オタク評論家」になったのだという。…しかし、それにしては、唐沢が初の単行本を出したのは宮崎が逮捕された翌年(1990年)であるにもかかわらず、「オタクアミーゴス」の結成によって「オタク評論家」として本格的に活動しだしたのが1995年と5年も間が空いているのがいささか奇妙である。居島氏は唐沢が「苦労して荒野を切り開いた」と発言していたが、自分には唐沢俊一がいかなる分野を開拓したのか、そしてオタクを守るためにどのような行動をしたのか、さっぱりわからなくて困っている。


 このほか、


「『エヴァンゲリオン』TV版最終2話は“アニメ=子供向け”を否定する戦略で、自分(唐沢)たちが『エヴァ』のずっと前からやってきたのと同じこと」
「アニソンは“自分はここにいる!”と主張する究極の俺様ソング」


とも語っていた。…そうなの? 居島氏は「オタク=ユダヤ人」説を唱えていたが。

 あと、持ちネタとして、アカデミズムがオタクというジャンルを扱う難しさ(現代思想の人はクールじゃない」らしい)や潮健児の遺骨を3人の女性が取り合ったエピソードなども話していた。「デキゴトロジー」のネタ元はやはりこの人か(2月26日の記事を参照)。


 トーク以外で気になったことも書いておく。


●新刊の告知は?

 番組の最後で、唐沢俊一は近況を告知していたのだが、何故か12月に行われる「劇団あぁルナティックシアター」の公演の告知しかしなかった。…えーと、どうして新刊の告知をしないんだ? 震災デマ本も「追討」本も出るんでしょ? 『スコ怖』もそうだったんだけど、最近の唐沢さんって自分の本に対して非常に素っ気ないよね。
 演劇の話題が出たついでに書いておくと、川口友万氏が2ちゃんねる唐沢スレ@一般書籍板で唐沢が演劇にのめりこむことについて苦言を呈していたのだが(川口氏の書き込みは「トンデモない一行知識の世界2」にまとめられている)、だいぶ前から唐沢は演劇に関して周囲から注意されていると自分も聞いている。本人はやりたいんだろうけどね。あと、12月の公演について唐沢が「役者を借りて公演する」という言い方をしていたのも気になる。演劇業界では良くある言い回しなのかもしれないが。


●お体には気をつけて

 唐沢俊一が知っていたのかどうかは知らないが、Ustreamではラジオで放送が流れない間も動画が流れ続けていて、オフの声も拾ってしまっている。
 まず、曲が流れている間に、居島氏が「唐沢さんは役者として舞台に立たれるんですよね?」と質問したところ、唐沢は「最初は上がらないつもりだったんだけど鬱にいいから」と答えていた。…あら、本当に鬱なのか(2月10日の記事を参照)。しかし、舞台に上がると鬱に効果があるのだろうか。
 もうひとつ、放送終了後に「久しぶりにしゃべったなあ。2年前に忙しすぎて体を壊したから」とも言っていた。…そうなると、現在の状況は「身体を壊して仕事をしたくてもできない」のか「健康のために仕事をセーブしている」のか、どちらかなのか。今は無理でも、10年後か20年後なら唐沢さんとお話することもできるかもしれない、と思っているので、どうか長生きしてください。



 いくつか情報が拾えたので、唐沢ウォッチャーとして有意義な放送だった。個人的には居島氏の話をもっと聞いてみたいと思った。

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