唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

万年残念なフットボール。

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・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方、唐沢俊一に関連したイベントに興味のある方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。

karasawagasepakuri@yahoo


・2月24日にTBSラジオで放送された『小島慶子キラ☆キラ』吉田豪さんが例の騒動についてほんの少しだけ触れてます。小島さんもご存知なのだろうか。


・本日2月25日は、唐沢なをき『まんが極道』(エンターブレイン)5巻の発売日です。唐沢俊一ウォッチャー必読の第52話「いばりんぼ」と第58話「うそつきくん」も収録されてます。『電脳なをさん愛憎版』(エンターブレイン)全2巻と一緒に買おう!
 しかし、『コミックビーム』で読んだ時にも感じたのだが、第50話「蛇の穴」唐沢俊一を連想させる。これは若いアシスタントのネタやタッチを盗んで我が物にしてしまう女流漫画家の話なのだが、その漫画家はこんなことを言っている。

このネタだって
こんな小娘が描くより
私が使ってやった方が
10倍も20倍も輝くわけだから

お礼を言ってほしいくらいだわ むしろ

 まあ、この漫画家はアシスタントにおいしい食事を出したりいい給料を払っているんだけど。
 それから、奥さんのよしこさんが書いている巻末コラム「実録まんが極道」では、『ガラダマ天国』の原作がいつまで経っても届かなくて困った唐沢なをきがギリギリで一人で漫画を仕上げたものの、それがトラブルになって…、という話が出てくる。唐沢なをきには今でもトラウマになっている事件だという。 …まったく許せんな、いったい誰なんだ、この原作者というのは?!
 このコラムを読むと、唐沢商会のリユニオンはないな、と感じる(よしこさんの書き方もどことなく冷たい)。唐沢俊一は本当に追いつめられたら弟さんに「一緒に仕事をやろう」と持ちかけるんじゃないか?とひそかに危惧しているのだけどね。それはプロデビュー前の状況まで戻ることでもあって、P・K・ディックもビックリな「逆まわりの世界」っぷりである。もしくはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムに「ゼロ」に戻されているというか。まさか札幌には帰らないだろうけど。


 本題。今回は『FRIDAY臨時増刊号』2005年9月1日号の特集「75年の歴史は「へえ〜」の宝庫 FIFAも知らない!? 永久保存版サッカーW杯トリビア41」を取り上げる。唐沢俊一はこの特集の監修をしているのである。
 まず、疑問のあるトリビアを取り上げる。

「大学の試験」を理由に試合を欠場した選手がいる


第1回ウルグアイ大会(1930年)でアルゼンチンのヌマエル・フェレイラが「大学の試験」を理由にメキシコ戦を欠場。試合はアルゼンチンが6-3で勝った

 正しくはマヌエル・フェレイラ(Manuel Ferreira)。

サッカーボールが白黒なのはイギリスの気候のせい


サッカー発祥の地・イギリスは霧が多く、濃霧の中でもボールが見えるように白黒で目立たせた

 白黒のサッカーボールを開発したのは日本のモルテン公式サイトでは次のように説明されている。

1960年代以前、サッカーボールと言えば、茶一色のものだった。ところが、日本はヨーロッパと違い、グラウンドのほとんどが芝ではなく、土である。そのため茶色のボールでは視認性が悪く、練習に不都合がでることも多かった。
しかし1966年、そのような日本独特の練習環境にふさわしいサッカーボールが発売された。それこそがモルテンの「白黒亀甲デザインボール」だった。


 この特集で紹介されているトリビアにはガセが少ないのだが(説明不足な部分はあるものの)、これとは別に書かれた唐沢俊一の文章にはおかしな点がいくつかある。

 ‘06年のFIFAワールドカップドイツ大会の出場権を、日本は北朝鮮を2-0で下して勝ち取った。北朝鮮における国民と、金正日総書記の落胆ぶりは大きかったろう。なにしろ北朝鮮は“東アジアのブラジル”と呼ばれるほどサッカー熱の強い国なのである。もちろん国技はサッカーである(以下略)

 鄭大世は「アジアのルーニー」と呼ばれているけど、北朝鮮が「東アジアのブラジル」なんて呼ばれてるかなあ。それから、北朝鮮の国技はテコンドーである、とする説もあるようだ。

実際、サッカー熱の高い国には貧しい国が多い。開発途上国、内戦など戦乱の続く国、さらにはフセイン政権時代のイラクや前述の北朝鮮など、独裁国家でもサッカーはたいてい人気が高い。そう言えばチャウシェスク独裁下のルーマニアもまた、サッカーの盛んな国だった。『ディナモ・ブカレスト』というチームがチャウシェスクのお気に入りで、往時はかなり八百長試合が組まれたそうである(旧共産主義国家では、『ディナモ〜』という名称は、秘密警察がスポンサーとなっているチームに多く見られた)。

 「ステアウア・ブカレスト」チャウシェスクお気に入りのチームだったと思われる。チャウシェスクの息子ヴァレンティンがオーナーをつとめ、チャウシェスク政権下では国内リーグ104戦無敗という記録を達成しているのだ。どんな強いクラブでもそれほど負けずにいられるだろうか?と思うところだが、「赤黒」ではその記録の背後にあった疑惑が取り上げられている。ちなみに、「ディナモ・ブカレスト」のスポンサーが秘密警察であったのに対し、「ステアウア・ブカレスト」のスポンサーはルーマニア国防省であったとされ、スポーツの影には権力闘争も絡んでいたようである。

 貧しかったり、自由が抑圧されている国家でサッカーが人気なのは、サッカーが大いに脳内麻薬を分泌させて、国民の日常生活に対する不満を忘れさせてくれるスポーツであるからかも知れない。実際、サッカーによる興奮物質の分泌パターンを見ると、他のスポーツに比べて、性的興奮による分泌に近いものがあるらしい。
 脳内麻薬は、肉体や精神がストレスにさらされると分泌されるものである。セックスの際に脳内麻薬が分泌されるのは、肉体的に言えばあの行為が、人間に無理な姿勢をとらせ、射精を我慢したり血圧を無理に高めてボッキ時間を長続きさせたりという、非常にくたびれるものであるからだ。おまけに相手の様子も常に気にしていなければならない。精神的に辛い行為だからこそ、脳内麻薬が分泌されて快感を感じるのである。
 一方のサッカー観戦はどうか。まずワールドカップともなればチケットを入手し、その開催される会場に足を運ぶだけでも一苦労だ。ワールドカップ観戦ツアーなども、中には大変にハードなスケジュールの組まれているものもあり、0泊3日、ホテルに泊まらずにバス内で寝る、などという格安ツアーまである。そんなことをしていれば、何試合も見るうちに肉体的疲労は極限に達する。
 さらに言えば、サッカー観戦とは会場で固い椅子に座り、自由を束縛されたような状態で、なかなか決まらないゴールに会場全体で一喜一憂する行為、という一面もある。試合が佳境を迎えるころには、観客たちは一個に人間としての自我を忘れ、ほかの観客、また選手たちとの一体感に浸っているのである。ゴールが決まる。満場の観客が歓喜を一致させたあの興奮状態は、セックスで相手の異性とオーガズムが一致したときの興奮と同種のものである。脳内にアドレナリンが噴出しまくるエクスタシーなのである。

 わかった。


 唐沢俊一『ホンマでっか!?TV』に出ればいいんだ。「一緒にサッカー観戦に行けば女の子を落とせますよ!」とか金子哲雄が言いそうだもの。ブラックマヨネーズ小杉竜一の「ヒーハー!」に対抗できる「パオーッ!」という持ちネタもあるし、考えてみれば『トリビアの泉』と同じ時間帯だし。オノさん、どうっスか? …とはいえ、唐沢がマツコ・デラックスお笑い怪獣との絡みに耐えられるかどうかはかなり危ういところだと思うけど。
 …まあ、そんな風に考えなければやってられない与太話である。「セックスは肉体と精神にキツい行為」と言われても。「唐沢さんはどんな体位でしてるんだろ?」とか「性感帯はどうなってんだ?」とかいろいろ考えてしまったよ。あと、「テレビ観戦だと気持ちよくなれないのか?」と思ったし、ゴールが決まって「満場の観客が歓喜を一致」って、どうして一方のチームのサポーターしかいないんだ?とか思っちゃったり。結局、どうしてサッカーを観ると他のスポーツを観た時よりも快感をおぼえるのかはよくわからないままだ。俺はついこないだノニト・ドネアvsフェルナンド・モンティエル(左フックSUGEEEE!)を観て震えたばっかりだけど、スポーツに興味があるかないか、ただそれだけで深い断絶があるのかもなあ、としみじみとしてしまった。



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