少女王国の崩壊。 - 唐沢俊一検証blog

　オーケンが昔「『少女の王国』は加山雄三を意識して作った曲だ」と言っていたけど、どう考えても似てないよ…。

　川本喜八郎の「追討」について「トンデモない一行知識の世界2」が突っ込んでいる。自分も「追討」を読んだ時に「ああ、『トンデモ創世記』に出ていた話か」と気付いたのだけど、比較してみるとだいぶ違うのでビックリする。…他人の体験談までパクっていたとなると、いよいよ俺の手には負えなくなってしまうな。他にも他人の体験談をパクっていた疑惑もあるしなあ（2009年6月3日の記事を参照）。

　今回は『平成極楽オタク談義』第5回「ロリコン事情」の感想を書く。ゲストは立川談之助師匠。…本気（マジ）だ。

　この回を見ていて一番に感じたのが「ロリコン」という言葉の意味がかなり広がっていること。番組の最初の方で「ロリコン」についてこのような解説文が出てくる。

ロリータコンプレックスの略称。
少女愛好癖を持った男性。
男性おたく、萌えの必要条件とも言われている。

　…いや、少女好きじゃないオタクなんていくらでもいるんじゃないかなあ。いわゆる「アニメ絵」が好き＝ロリコン、とでも言うのだろうか。加えて、ロリコンとペドフィリアの区別をつけないでしゃべっているので混乱してしまう。
　とはいえ、この回はなかなか面白い話が出てきて、「デブとロリコンは己の肉体を嫌悪している点では共通している」というのは岡田斗司夫ならではの話だ、と思った。それと、談之助師匠が「本当のロリコンは女の子に手を出さない」という話をしたときに、「バードウォッチャーと狩猟をする人は別」と言っていたのだが、どこかで聞いたことがある話だな…。談之助師匠はロリコン関係の知識が豊富で感心させられるのだが（沖縄の「十三祝」にも言及していた）、「ロリコンは娘ほしさに結婚する」という話はちょっとなあ…。吾妻ひでおを持ち出して「SFファン＝ロリコンだった時代があった」と論じていたが、このテーマならなおのこと山本弘会長がいればよかったかも。
　あと、「ゲイの人権は守られているのにロリコンの人権は守られないのか？」というよくある話題が出てきたのだが、差別はされているかもしれないけど、人権は守られているのではないだろうか。岡田斗司夫は「ロリコンの人は女の子を見ているだけで捕まる」と言っていたが、どうして捕まるんだろう。迷惑防止条例かなあ。

　さて、唐沢俊一だが、「師匠」である杉本五郎がロリコンだったという話をした後、司馬遼太郎が「日本人の性欲は覗きである」と言っていた話（出典不明）を語った後で、「最近の雑誌は女の子のグラビアばかりで色気にあふれすぎている」という話題になった時にこんな発言をしている。

なんでマンガ雑誌なのに表紙がマンガじゃないんだろうってわれわれの世代は思っちゃいますよね。

　この件に関してはdiscussaoさんのブログを参照していただきたい。岡田斗司夫の話とはだいぶ違うなあ。
　それから、最近のアニメキャラについて語ろうとして「童顔なのに胸が大きくてつるぺた」と言っていたが、「つるぺた」の意味がちょっと違うような。「陰毛が生えていない」と言いたかったんだろうけど。そういえば、うるし原智志という人もいるな。
　あと、「女性の社会進出が進むと男性はロリコンにならざるを得ない」という話になったときに、岡田斗司夫が「われわれって実は恋愛能力ないじゃないですか」と言ったのに、唐沢が「あんまりね」と呟いたのには笑った。唐沢俊一には「恋愛能力」はあるのでしょうね、ええ。最後に「児童ポルノ法」改正反対派への揶揄をまたやっていたが、もはや持ちネタと言っていいな。
　最後の締めで岡田は「男のロリコンやマザコンと同じように女にもショタとかやおいとか反社会的なにおいのする傾向があるんだから」と女性に理解を求めようとしていたが、ショタややおいを理解しない女の人の方が断然多いと思う。つまり、岡田の言い分は「正常」な人には通じない論法でしかない。

　…興味深い部分もあったものの、これは岡田・唐沢の手に余る問題のように思った。『週刊わたしのおにいちゃん』を茶化すくらいが合っているね。

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