NO,Thank You!
・タコシェにて『唐沢俊一検証本VOL.1』、『唐沢俊一検証本VOL.2』、『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、通販受付中です。タコシェの店頭でも販売しています。
・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」、「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。
karasawagasepakuri@yahoo.co.jp
・唐沢俊一、7月27日の「芸協VSゲイ狂頂上決戦の会」に出演していた模様。
やっぱり元気なんですね。
・東京三世社の廃業が正式決定された模様。『熱写ボーイ』はいつまで出るのだろう。
・梅棹忠夫の「追討」で気になったところ。
ご他聞に漏れず(原文ママ)『文明の生態史観』を、基礎教養として、脂汗を
流しながら読んだクチである。
そう? 俺は20歳そこそこでサクサク読んだけどなあ。文庫本なんだから大して難しくもないと思うのだけど、あれが難しいというなら人文系は向いてないとしか。「ご多分に漏れず」ね。
あと、『知的生産の技術』がないのも気になる。読んでいれば『博覧強記の仕事術』にも生かせたのかもしれないのに。福田和也と坪内祐三は『SPA!』の対談で「あの整理法はやりづらい」と言ってたけど(梅棹忠夫にしろつかこうへいにしろ、福田・坪内コンビの対談の方がずっと中身が濃かった)。…っていうか、『文明の生態史観』と「ローマ字論」だけで梅棹忠夫について語ろうとするなんて毎度のことながら蛮勇にもほどがある。しかもどっちもちゃんと理解できていないし。
本題。久々に『社会派くんがゆく!』について取り上げる。ずっとサボっていたけれど、村崎百郎が亡くなったこともあるので、しっかりやっておいた方がいいだろう。今回はVOL.100。
村崎 今度、アメリカで最後の銃殺刑があるらしいんだけど、毒殺が銃殺かどっちか死刑囚が選べるらしいんだな。オレも銃殺のほうが「いかにも死刑」って感じがして派手でいいと思う(笑)。あと中国っていえば、上海万博、始まったよな。もうすでにパクリネタがじゃんじゃん見つかっていて、いかにもあの国らしくて賑やかだね。
唐沢 あの上海万博ソングの一件は、すごかったよね(★4)。パクリというより、単に曲だけ流用したって感じだよね。
村崎 あれは替え歌だろ? だれがどう聴いたってそのまんまだもん。要するに国民性だと思うんだ。大陸的な気質で、よく言えば“おおらか”、悪く言えば“やったもん勝ち”。開幕のときの報道見ていても、パビリオンに入場するのに、みんなちゃんと並ばずに突進するもんだからパニックになっちゃったとか、ああいうのに国民性がよく出てるんだよ。知り合いが言ってたよ、「アジア各国をくまなく回ったけど、中国の、それも上海が最低だった。上海に行くとホント〜に心が荒む」って。
唐沢俊一にあえて「パクリ」の話題を振った村崎百郎の意図を知ることはもはや不可能になってしまったのが残念でならない。唐沢は相変わらず他人事のような態度をしているが、それで終わってくれればいいんだけどね。
唐沢 最初の報道のうちは、若い女性アナウンサーが、意味を知ってか知らずか“へのこ、へのこ”と連発するのを秘かにほくそ笑んで聞いていたんだが(笑)、もう飽きたな。ああいう地名、本土にも昔はたくさんあったが、戦後になって野暮な為政者によってみんな改名されてしまった。ああいうのが残っているということ自体、沖縄にまだ戦後は訪れていないって証明だよな。
村崎 “漫湖”とか“いんぶビーチ”なんて名前を、いまだに平然と残している土地なんだぜ?こりゃもう、完全に本土とは別思考で動いている別な国だと思ったほうがいいよ。
小林信彦と石堂淑朗が食事をしていた時に、石堂が「オマンコ」「オマンコ」と何度も口走っていたので、小林が「オメコ」と一言呟いたら、石堂は真っ赤になって黙ってしまった、という話を思い出した(石堂淑朗は広島出身)。女性器の呼び方は地方によって異なる(ちなみに沖縄では「ホーミ」と呼ぶ)というだけの話でよくそこまで盛りあがれるものだと感心する。あんたらは中学生か。ちなみに「伊武部ビーチ」な。
唐沢 沖縄の居酒屋で最も人気のある話題が独立論なんだそうだ(笑)。もちろん、居酒屋政談に過ぎなくて、沖縄には独自の産業もなければ自活できる資源もない。ましてや中国にあっという間に侵略されちまう。誇り高きウチナンチューにはまことに気の毒だが、実は沖縄の価値ってのは泡盛や旨い豚肉をのぞけば、米軍基地があること、というのが一番なんだよ。
唐沢俊一の出身地である北海道も国防上重要な地域のはずなので、他人事のように言っているのは気になるし、唐沢の友人である沖縄出身の神野オキナ氏(『あそびにいくヨ!』現在放送中)がこの意見を聞いたらどう思うのかも気になるところである。
自分は「沖縄にはうるさい」男なのだが、沖縄の人間が「独立論」について話しているところに居合わせたことがない(「基地問題」についてもあまり話をしない)ので、唐沢の話も「本当か?」と思う。だいぶ左翼的な『琉球新報』や『沖縄タイムス』でもめったに見かけない話だ(新川明くらいか?)。なお、余談だが、とある沖縄出身の美女が東京の飲み屋で店の主人から「沖縄独立論」を振られて激怒したという話を聞いているので、沖縄出身の美女の気を引こうとして「沖縄独立論」を持ち出すのはやめておいた方がいいと思う。沖縄の人間だからといって戦争や基地のことばかり考えているわけじゃないんだから。
唐沢 日本みたいに段階を経てそういうものを知ったんじゃなく、いきなり天から降ってでもきたようにパソコン時代が到来したからね。免疫がねえんだな。でも、こないだテレビで見た、中国のネット長者、ホントに肩で風切ってる感じである種うらやましかったな。ああいうのがいま、マカオで豪遊していたりするんだろうけど、日本人はなんだかんだ言っても、一度戦争で負けたという意識があるから、卑屈な成金趣味になるんだな。向こうの連中は札びら切っても堂々としている、という感じでね。
中国だって阿片戦争で負けてるけどね。…っていうか、なんだその理由。
唐沢 『三国志』なんか読んでも、曹操に追われて劉備玄徳が逃げ込んだ家の主人が、食べさせてあげるものがないからって、自分の妻を殺してその肉を劉備に献上して、劉備はその行いに感動してその男の息子を取り立てたという話が美談として残ってる。
「トンデモない一行知識の世界2」を参照してほしいが、『三国志』と『三国志演義』の区別がつかないのかと。小説と現実をゴッチャにするのも相変わらず。
唐沢 ネット中毒の心理は実際にネット中毒になってみないとわからんのだよね。
頻繁にMixiにログインしていることから「裏亭(5分前)」と呼ばれた唐沢俊一ならではの発言。
唐沢 こういう事件が起こるたびに思うんだけど、引きこもりってどうして家族関係のなかで“強い位置”にいられるんだろうね? 結局、家族の中でいちばん強い王様の立場にいられるから、その家族間から反発されると、すなわち自分の世界を否定されたような気になっちゃうんでしょ
札幌時代の唐沢俊一をなんとなく連想。そういえば、唐沢俊一が「母親に溺愛されて育ってきた」と語っていた記事を発見したので、いずれ取り上げよう。予想通りではあったけど。
唐沢 でも、コミケだって、同じジャンルのもの扱っている(原文ママ)ブース同士でもいがみあったりとか、出店すればするで、「集団の中の孤独」みたいなのを感じちゃったりするからね。趣味にハマっている奴らって、どこか少しの差異を相手との比較で見つけて、“だからあいつはダメだ”って嬉しそうに言ったりするじゃない(笑)。同じ者が好きだってだけで繋がりあえると思ったら、そうとは限らないんだ。
それは唐沢俊一の性格の問題なんじゃないかと。「だからあいつはダメだ」で「オタク第一世代」という概念まで作っちゃうのは凄いけど(じゃあ、岡田斗司夫もそうか)。
唐沢 エネルギーというのは、拡散させてしまうと何の役にも立たない。有効利用するためには、集中性と方向性を持たせないといけないんだな。日本中のブロガーたちのパワーは凄いと思うが、てんでんばらばらで統一性がないから言論としては力を持たないんだ。思えばネトウヨという連中が、馬鹿でこそあれ現在あなどれないパワーを持ち始めているというのは、この集中性と方向性を持っている、数少ないネトラーの集団だからじゃないかな。
「ネトラー」ってどこかのやかん怪人みたいだな。唐沢俊一を検証している人々は実は一枚岩じゃないし、方向性がバラけているのがいいところだと思うけど。
村崎 そういえば最近『けいおん!』ってアニメが流行ってるみたいで、女の子たちが主人公だから、普通に女の子向けのアニメなのかと思ったら全然違うのな(笑)。俺は若い娘に興味ないせいか、なんであんなにウケるのかさっぱりわからないんだけど、あれも妹萌えみたいなもんでウケてるわけ? たしかあのアニメ、別にお兄ちゃんキャラなんか一人も出てこないだろ?
唐沢 だから観ている視聴者が「お兄ちゃん」ってことなんだよ。
村崎 うわーカユー(笑)! カユすぎるわー!
唐沢 あと、こういうクラブ活動ものってのは、コンスタントに人気があるものなんだよ。
この妄言に対するツッコミは夏コミで出す本でやっちゃったので省略。…しかし、よくもまあこんな愚劣なことを言えるなあ。「たまごまごごはん」さんとレベルが違いすぎて泣けてくる。
唐沢 そういや、死んじゃったね、シリトー(★12)。オレはトニー・リチャードソンの映画の『長距離走者』観た程度だけど。
つまり全然知らないってことですね。村崎百郎はもっと相手に見合った話題を振ってあげるべきだった。
唐沢 あの茫然とした顔見て、「あ、若ぶっていたけど、この人やっぱりオッサンなんだ」って初めて思った(笑)。年食ってからの恋に失敗すると、男ってああいう情けない顔になるんだね。
おぐりゆかとは…あ、あれは「恋」じゃなくて「プロデュース」ですね。失礼しました。
唐沢 あの辺のグループはライバル同士切磋琢磨しながら、一緒にヨーロッパ旅行に行ったりとか、仲良く刺激しあってああいう作品を生み続けてきたわけだからね。ああいう思弁的な作品を描いて、それがちゃんと漫画家商売として成立する、本当に稀有な時代だったんだと思う。アメリカなんかだとアート系漫画とエンターテインメント系漫画ははっきり分けられていて、一応アート系でもビジネスとして成り立つ処置がとられているんだけど、日本は相変わらず「売れれば勝ち」の世界だからね。こないだ『NARUTO』が一億部突破したって話題になっていたけど、あれは単に商品として売れたってだけの話であって、あれで日本がマンガ先進国である証明にはならないよね。少なくともクオリティの面では、アメリカや、日本マンガの真似をして育ってきたベルギーなんかに抜かれちゃってるんじゃないのって気がする。
村崎 『ワンピース』も初版三百万部とかだっけ? でもそれって結局、相変わらず「ジャンプ」のひとり勝ち状態ってだけで、その後ろで、いいマンガが全然売れてないっていう現実があるだけだもんな。
唐沢 あれだけマンガ評論がブームになったくせに、評論家どもは何してんだか。
「気がする」と言われてもなあ。ベルギーの漫画と言われると『タンタン』を連想してしまうけど、本当にそうなんでしょうか。にしても、この人は結局「売れている=悪」という発想から卒業できないのだろうか。唐沢俊一だって『週刊現代』でマンガ批評をやっていたんだから(そういえば最近は見かけないな)「評論家ども」への批判はブーメランになってしまうんだけどね。
唐沢 本だって、いまは普通に書籍として出せるレベルの質の高い文章が、ブログでいくらでも読めるもんね。
わーい、褒められた。…それは冗談だとしても、質の低い文章が書籍になって流通している方が問題なのではないかと。誰のことなのかは言わないが。
唐沢 要するにハンティングみたいなもんなんだけど、そこに狩猟民しての本能(原文ママ)を刺激される快感もあるわけで(笑)。データ化されて管理しやすく探しやすくなるのもいいけど、ファジー的な部分で「予期せぬ出会い」にぶつかる楽しみも残してほしいよね。
そうですね。地道に古書市に通った方がいいと思いますよ。ところで、最近は通われているのでしょうか。
…時間が経っていても、沖縄と『けいおん!』のくだりは頭に来るなあ。マジで遠慮したい。
Pakuruyo!! Gaseneta(それはOP)
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