唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

「日本トンデモ本大賞2010」レポート。

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・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。

karasawagasepakuri@yahoo.co.jp


 というわけで今年も行ってきました。去年のレポートも紹介。

 今年の会場は日本橋公会堂だったのだが、エレベーターに乗って4階の会場に着くと、入口近くの物販コーナーに唐沢俊一がいたのでビックリする
「しまった! そうとわかっていれば冬コミで渡せなかった『検証本』を持ってきたのに!」
 といきなり後悔する羽目に。去年は物販コーナーにいなかったから今年も出てこないと思っていたのだ。…まあ、どうせすぐに夏コミで渡せるからいいか、と思い直して今回はスルーすることにした。もし万が一コミケに出てこないのであれば、来年の「トンデモ本大賞」でまとめて渡せばいいしね。自分はあの会場では目立つ格好(白のワイシャツ・オールバック・イケメン)だったから、唐沢俊一に見つかっちゃったかもなあ。「挨拶が無かった」とお怒りかもしれませんが、8月のコミケでちゃんとお話をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。

 稗田おんまゆらの面白いのかどうかよくわからない前説のあとで、初音ミクが登場するオープニングムービーが流れ、イベントがスタート。今年の司会は瀧川鯉朝と声(キケロのジョーのコスプレ)。

 最初のコーナーは志水一夫の追悼。唐沢俊一皆神龍太郎山本弘会長が故人の思い出を語っていたのだが、唐沢俊一のしゃべりが相変わらず聞き取りづらい。山本会長も声が聞き取りづらいのだが、会長は唐沢と違って「俺はしゃべりが上手い」アピールをしていないからいいんだけど。…というわけで、この3人の中でしゃべりが一番上手いのは実は皆神龍太郎だったりする。「唐沢俊一は「と学会」の中では話が上手い」という人がよくいるんだけど、イベントで実際に聴いてみた限りでは、自分にはそうは思えない。「自分の言いたいことを詰め込もうとするあまり早口になる」っていうのは、オタクの典型的な失敗パターンなんじゃないかなあ(自分も経験があるのでよくわかる)。
 それはともかく、皆神龍太郎が撮影した志水一夫邸の映像が凄まじかった。家中本で埋め尽くされてまともに身動きが取れないのだ。血祭摩利の自宅を観た時以来の衝撃。
「こまめに部屋を片付けるようにしよう」
と強く決意してしまった。映像の中には唐沢俊一も登場していたのだが、いまいち清潔感が感じられない格好(黒の半袖シャツはお気に入りなのか?)だったので、
「身だしなみには気をつけよう」
とやはり強く決意してしまったのであった。
 志水氏の蔵書は明治大学に寄贈されるらしいのだが、あんなに量があるのでは整理が大変だと思う。ちゃんと価値のわかる人にやってほしいものだ(森川嘉一郎先生が引き受けたとのこと)。
 最後に唐沢俊一「生前迷惑をかけられた人間ほど思い出は深い」と言っていたので、「またものすごいブーメランを投げたなあ」としみじみしてしまった。ブーメランがなるべく遠くまで飛んでくれるように祈ろう。


 次いで「と学会エクストラ」と題した発表。
・なかちん氏による『エンゾ・早川ロードバイク解體新書』(エイ出版社)の紹介。自転車の乗り方の細かすぎる解説が筒井康隆『歩くとき』を連想させる。全裸にハイヒールだけを履いた著者自身の写真がとにかくインパクトあり。意味も無く自転車に乗って登場するあたり好感が持てた。
光デパート氏による「安藤百福チキンラーメンパクリ疑惑」の発表。話自体は面白いのだけど、イベント向きの内容なのか少々疑問。それに、と学会でパクリがネタにされると「なのになんで唐沢俊一をスルーするの?」と思ってしまうしなあ。しかも、光デパート氏がチキンラーメンのモトネタのひとつとして挙げていた伊府麺の話を、唐沢俊一はよそのブログから盗用しているのだ(詳しくは2009年5月20日の記事を参照)。なんて間の悪い。
開田裕治・あや夫妻によるJ-PARC探訪記。映像が流れるのはいいし、陽子加速器施設と鎮守さまというミスマッチも面白い。
・梅田かずお氏による紙芝居『怪人ゴルダア』(加太こうじ作)。あからさまに黄金バットのパチモンである「どくろX」やロボットガールが人気を博していたのだが、個人的にはあまりにも適当すぎる螺旋階段に笑いが止まらなくなってしまった。ぶっちゃけ今回の№1作品。…去年は『ザザザさん』が一番面白かったし、「トンデモ本大賞」よ、これでいいのか?と思わないでもない。
 ちなみに、梅田かずお氏は梅田佳声の息子さんで、会場を訪れていた佳声さんの挨拶を聞いていると唐沢俊一は一刻も早く佳声さんの本を出さなきゃダメだよ」と思わざるを得なかった(詳しくは5月13日の記事を参照)。
※追記 川田さんからご指摘がありましたが、明木茂夫先生の発表について触れるのを忘れていました。内容自体は去年とあまり変わりがなかったのだけど、話自体は興味深いのでいろんなところでもっと取り上げられるべきだと思う。文科省にまで話が行ったらしいけど。


 休憩の後、「トンデモ本大賞」の候補作の紹介が始まった。せり上がりで登場した山本弘会長は「はやぶさ」の地球帰還を気にされていた。

サイボーグ009』というかレイ・ブラッドベリの『万華鏡』を思い出した。

 今回の審査員は、藤倉珊・きだてたく・桐生祐狩・多田克己・近衛秀一・原田実。…あれ、去年は審査に参加していた唐沢俊一がいないや。
 
 今回の候補作。
・赤司洋子『ネコの心がわかる本』(PHP
 「真鳴気功」の真鳴触手法を用いてネコと会話などをしてみよう!という内容。何かというとマイナスエネルギーを宇宙に放出しちゃうのがおかしい。…でも、桐生氏も言ってたけど、この本をネコを飼っている人が読んだら一度は試してしまいそうだな。
リチャード・コシミズ『小説911
 この本は自費出版。イベントが終わってから猫遊軒猫八さんと話をしたところ、「リチャード・コシミズがトンデモなのはわかりきっているじゃないか」と苦言を呈されていた。著者を見ただけで本の内容がわかってしまう類なのだろうか。ただ、この『小説911』では有名人がバレバレの仮名で登場しているのだが、「山本五十六」が「山本六十五」となっているのはさすがにどうかと思った。川尻徹(藤倉珊氏の文章をどうぞ!)といい、トンデモと山本五十六は相性がいいのかもしれない。
・杉山徹宗『平和宇宙戦艦が世界を変える』(芙蓉書房出版)
 なんでもかんでもレーザービームで解決しようとするのが面白い。宇宙戦艦のイラストがもう少しカッコよければ…。なお、この本のトンデモさについては「週刊オブイェクト」さんが見事に解説されている(その1その2)ので、そちらを参照していただきたい。ぶっちゃけ「トンデモ本大賞」での紹介より優れています。
・丸山修寛『500年の時を経てついに明かされたダ・ヴィンチの秘密 』(幻冬舎ルネッサンス
 ダヴィンチの絵の上に(適当に)鏡を立てたら奇妙な絵が浮かび出てきたYO! モナリザを背景にしたら白ゴマがよく成長するようになったYO! といった内容(「久安つれづれ日誌」も参照されたい)。自分にとっては、こんなことを思いつく丸山博士の方がダヴィンチよりもよっぽど謎だ。

 …自分は門外漢なのでそれなりに楽しめたのだけど、山本会長が付箋が大量についた本をパラパラめくりながら話を進めるのは、あまりいい段取りとは思えない、と去年と同様に感じた。「トンデモ本大賞」の構成・演出を担当しているのは唐沢俊一なので、もう少し考えた方がいいとやはり去年と同様に思った。
 
 
 再び休憩になって、近くのジョナサンで揚げ物を急いで食べて口の中に全治5日のヤケドを負った後、会場に戻ると、いきなりかなり独特なアニメが流れ始めた。

「ははあ。今回は伊勢田勝行監督特集か」
 だが、会場の皆さんは事態についていけてないらしく、『ラブコメッサー』の2度目のアイキャッチでやっと笑い声があがったのが面白かった。わざわざ「トンデモ本大賞」にやってくる濃いみなさんをも置いてけぼりにする伊勢田作品、恐るべし。
 続いて、眠田直と声優の女の子による『聖ジェルノン』シリーズの紹介。

阪神大震災の被災地でロケをしているのが凄すぎる(喜国雅彦傷だらけの天使たち』のネタを本当にやっちゃうんだもんな)。

 そして、聖ジェルノンのコスプレをした伊勢田監督ご本人が登場し、『聖ジェルノン』『浅瀬でランデブー』の主題歌を熱唱。電車の中でセルを描いていたのは本当だったのか。最近『マーガレット』で奨励賞を取られたとのこと。

 そんな感じで伊勢田監督の情熱にすっかり圧倒されていたのだが、その直後に登場した唐沢俊一が伊勢田監督を揶揄するようなことを言ったのは残念だった。「トンデモを笑う」というのは「バカにする」「揶揄する」のとは違うはずだし(眠田直は伊勢田監督に対して敬意があったと思う)、せっかく会場まで来てくれた伊勢田監督に対して失礼だろう。果たして唐沢俊一に伊勢田監督を笑う資格があるのかどうか。


 そして、いよいよ「トンデモ本大賞」の発表。今年は『平和宇宙戦艦が世界を変える』が見事(?)受賞。予想を的中させた「週刊オブイェクト」さんすげぇ。
 …だが、それで話は終わらない。「トンデモ本大賞」は候補作以外の本にも投票することが出来るので、自分は唐沢俊一の『博覧強記の仕事術』(アスペクト)に入れていたのだ。ちゃんと読まれるかどうかドキドキしていると…、
「唐沢さんの『博覧強記の仕事術』に一票」
と山本会長の声が。心の中でこっそりデストラーデのガッツポーズ(我ながら古い)。…いや、ちゃんと集計してもらったことに感謝しなければならない。山本会長をはじめとした「と学会」の公正さに敬意を表します。…しかし、唐沢俊一もそろそろ著書を出してくれないと来年投票できなくなってしまうな。…いやいや! トンデモ本とは限らないって。うん、きっとそうだよ。
 ただ、気になるのは、去年の票数今年の票数を比べると100票近く減っていること。会場が小さくなった影響なのだろうか。
 来年の会場は銀座ブロッサムになるとのことで、「どちらかというと銀座マリンの方がよかった」などとハートキャッチなことを考えもしたが、堪忍袋の緒が切れたらマズいので自重。まあ、「銀座バブルス」でもよかったかな。
 それから、『MM9』の予告編が会場で特別に放映されたのだけど、かなり面白そうだった。BS-TBSでもやるらしいけど、うちはBS入ってないからなあ。どうしよう。


●イベント終了後、猫遊軒猫八さんとお話して「検証イベント」の大まかな予定が決まりました。

・8月15日(コミケ3日目)17時〜19時
・会場は新宿
・観客は10人〜20人
・入場料は1000円くらい

 …といった感じです。当初の予定より少数精鋭になったので、内容をどうしようか考え中。猫八さんの苦労話だけで2時間使い切るような気もする。参加したい人は「唐沢俊一検証イベント準備ブログ」をごらんになってください。


●「トンデモ本大賞」のプログラムの中に「shimokita five-5」なるアイドルの公演のチラシがあったのでナンジャラホイと思っていたら「協賛」のメンバーの中に唐沢俊一がいた。…これも唐沢俊一一流のプロデュースということなのだろうか。それにしても、一人だけ男の子がいるのがヘンな感じ。


唐沢俊一スレッド@2ちゃんねるの方で「検証班がと学会に入った」というデマを一生懸命書いている人がいるので一応断っておくと、そういう事実は一切ありません。っていうか、どうやったら「と学会」に入れるのかわからないし、別に入りたくないし。向こうも俺とあんまり絡みたくないんじゃないかなあ。…とはいえ、唐沢俊一を介したつきあいは今後も続いていくんだろうけどね。
 なお、「と学会」に対する個人的な意見をいずれ簡単にまとめてブログか「検証本」の中で発表しようと思っています。

※一部追記しました。

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