唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

『非実在青少年読本』での唐沢俊一のコメント。

タコシェにて『唐沢俊一検証本VOL.1』『唐沢俊一検証本VOL.2』『トンデモない「昭和ニッポン怪人伝」の世界』、通販受付中です。タコシェの店頭でも販売しています。
・初めての方は「唐沢俊一まとめwiki」「唐沢俊一P&G博覧会」をごらんになることをおすすめします。
・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。

karasawagasepakuri@yahoo.co.jp


 唐沢俊一の新刊『本を捨てる!』(朝日新聞出版)、今月も出ない模様。出なければ3ヶ月延期ということになる。なお、最近すっかり進行がゆるやかになった唐沢俊一スレッド@2ちゃんねる一般書籍板では、オンライン書店から「発売が7月以降になった」というメールをもらったとの報告もあった。毎月「発売マダー?」と書くのはめんどいのでそろそろハッキリさせてほしい。


 本題。
 COMICリュウ編集部編『非実在青少年読本』徳間書店)で唐沢俊一がアンケートに答えていたので紹介してみる。
 唐沢俊一は東京都青少年健全育成条例改正案に「反対」の立場をとることを表明したうえで、その理由について次のように答えている。

 今回のあまりに急・かつ拙劣な法案提出に関しては、海外からの圧力の存在が想像できる(取締運動のトップに立つタレントが何かというと海外の事例を引いたり、総務大臣が“アメリカ”からネット規制の意志を発表したりというあたりから)。そこらへんに反捕鯨と同根のものを強く感じざるを得ない。国家のアイデンティティの問題として、文化の根幹である出版事業を、外圧に屈して制限することは独立国家のなすべきことではない。
 もちろん、国際社会から孤立することは避けねばならない。そのためには、ある種のゾーニング、また自主規制という形は(これまでもあったように)必要なのかもしれない。しかし、それらはあくまで、“自主”の形で行なうべきだろう。今は、性的表現者たちもあまりに自らの描くものの影響を、過小評価している気もする。

 …うーん、ナショナリストとして規制に反対する」という考え方もあるのか。こういうあたりで唐沢俊一は「保守派」とカンチガイされるのかもしれない。それにしても「性的表現者というのはどうかなあ。今回の問題は表現者全体に影響が出かねないからこそ問題になっているわけなのに。
 あと、『社会派くんがゆく!』でのコメントと比較するとなかなか興味深い。『社会派くん』の方が表現はキツいんだけど「どっちもどっち」みたいに言っている点は同じだろうか。ついでに8年前に児童ポルノ規制について書かれたコラムも参照されたい。


 続けて「ご自身の創作・表現・評論活動で気をつけていることは?」という問いに対して唐沢は次のように答えている。

かつて同分野をサブカル研究のフィールドにしていた身としては、はしゃぐだけの取り上げ方はしないようにしている。

 「同分野」というのはポルノのことだろうか。「かつて」というと足を洗ってしまったようだけど。…でも、現在連載中の『世界ヘンタイ人列伝』『トンデモ都市伝説探偵団』でも無神経な書き方が散見されて、「はしゃぐ」ように見えてしまっているのだが。


 最後に「(改正案が)成立した場合、ご自身の活動にどんな影響が生じると思いますか?」という問いへの回答。

すでに自分の主要分野であるサブカルが死滅状態なので、すぐにはないと思うが明確でない線引きに従うのは非常に面倒くさいことになると思う。

 オタクだけでなくサブカルもすでに死んでいたのか。かつて「職業:サブカルチャー」だった唐沢俊一の心中やいかに。


 …まあ、『非実在青少年読本』は唐沢俊一以外の人(永山薫さんや山本弘会長も登場)の回答が面白いのでぜひとも読んでいただきたいと思う。吾妻ひでお山本直樹とり・みきの対談なんていかにも面白そうでしょ?
 そして、アンケートでは唐沢なをきも自らの経験談を語っていてなかなか考えさせられた。…そういえば、今回の『まんが極道』も実は盗作ネタだったような。


非実在青少年◆読本 (ロマンアルバム)

非実在青少年◆読本 (ロマンアルバム)

コミックビーム 2010年 06月号 [雑誌]

コミックビーム 2010年 06月号 [雑誌]