唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

ある意味ニュースの天才。

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「ウツロメブログ」に「岡田斗司夫のひとり夜話in大阪第5回」の感想があるのだが、その中にこんな記述が。

これまでは岡田氏が観客に向かってひたすら話すという形式だったのが、
今回は観客の質問を受け、岡田氏と観客との対話形式で進めていこうという趣向。

(中略)

今回大阪で出てきた話題としては、

・「フレーム」という思考方法
唐沢俊一の検証ブログに対する所感
みうらじゅんという作家の不思議
・ジャンルの衰退について
サイバーパンクが現在流行らないのはなぜ?
・セネラルプロダクツ時代に書いた記事のネタの意味は?
ツィッターはノート代わりにならないのか?
・日本のアニメのこれから
・どうすれば効率良くモテるのか?男と女の「モテ」の違いは?

 あー、質問した人がいたんだ。やっぱり気になるもんねー。唐沢俊一と関わってきた人はどこかで一度は「今の唐沢俊一、どうよ?」と聞かれてそうだけど、答えるのに困るだろうなあ。山本弘会長も「長文」を書けないくらいだし。
 「ウツロメブログ」には岡田斗司夫の「所感」については書かれていないけど、今の岡田斗司夫唐沢俊一に対して関心が無いと関係者の方から聞いているから、関心の無い人間を検証するブログにはもっと関心がないんじゃないか?と思う。まあ、「あのブログはけしからん!」とボロクソに言われてるかもしれないけど。
 なお、当ブログでは『オタクはすでに死んでいる』の検証を必ずやるつもりだが、どういうわけか知らず知らずのうちに岡田斗司夫の本が手元に集まってきてしまっているので、いずれ岡田斗司夫の検証を本格的にやる可能性が少しだけある。それがいつになるのかはわからないけれど。


・では本題。「社会派くんがゆく!」最新号より。

唐沢 女性男性に限らず、メンヘル系っていうのは自傷も自殺未遂も、要は“自分がここにいることに気がついて”というシグナルだから、はっきり言って本当に死ぬ気じゃない場合が多いらしいよ。リストカットなんかで死ねる率は非常に低いしね。要は、生活の危機、もっと有り体に言えば金の危機に直面しているのが男性に多いというだけのことだと思うがね。人間、芥川龍之介くらいエラくならんと、なかなか漠然たる不安なんていうヒョウタナマズ的な理由では死ねないものでね。やはり自殺の最も直裁な原因は生活苦、金回りだろう。

 『自殺対策白書』によれば、自殺の原因として一番多いのは「健康問題」である。あと、「直裁」(ちょくさい)じゃなくて「直截」(ちょくせつ)なのでは?と思うが、「直截」でも少し違和感がある。もしかすると、「直接」と「直截」と「直裁」がゴッチャになっているのかもしれない。

唐沢 清掃業務とか、国家がそういう仕事を与えてやることも大事だと思うんだけど、日本人男性って戦後からこっちの右肩上がりに慣れすぎてしまって、ちょっとでも生活ランクが落ちるとすぐ、「オレはもうダメだ」って思い込んじゃう病を抱えているからね。でも、変な話、アメリカ人なんかは道路掃除をやっているような人でも「オレたちのおかげで街が清潔でいられるんだ」みたいな誇りを持ってやってる。要は気の持ちようなんだよね。日本人は儒教や武士道なんてものをバックボーンとして持っている関係上、職業に貴賎を求めてしまうのがとにかく悪い国民性なんだな。オレも高校時代、教師が窓から道路工事やっている人を指さして、“勉強しないとああいう仕事につくことになる”と言っていたのを聞いて以来、そのクラスのクラス会とかに出席していないもの。

 「高校時代」に「聞いて以来」ということは、要するに1度もクラス会に出てないってことなのでは。教師が気に食わないからってクラス会に出ないというのもおかしな話だが。友達はいないの? それに「アメリカの道路掃除人が自分の仕事に誇りを持っている」話と「日本の教師が道路工事をやっている人を差別している」話では対比になってないアメリカでも道路掃除人は差別されているかもしれないのだし。
 まあ、唐沢俊一が「職業に貴賎はない」と考えるのはまことに結構な話だが、どうして『熱写ボーイ』でコラムを連載していることを一度も公表していないのだろうか? よもやエロ投稿雑誌で連載を持っているのが恥ずかしい、とか考えているわけはないと思うけど。

唐沢 だから外国人の存在は必要だってんで、鳩山が外国人参政権みたいなことを言い出すわけでしょう。それをエサにして外国から労働力を入れようって魂胆だよな。確かに外国人参政権なんてもの、認めてしまったらもう日本は終りだと思うんだが、しかし現在の日本人の“低レベル仕事嫌い”の現状を見ると、致し方ないことだという考え方にも一利あるんじゃねえかとは思う。参政権をやるかどうかは別にして、今後の日本は東南アジアとか、北朝鮮崩壊後の人民の大量受け入れとか考えていかないと、本当にやっていけないでしょう。

唐沢 働かない奴がいるから、外国人を入れないといけないんだもんね。だったらニートを鞭打ってでも働かせて、日本人だけで自給自足できる道を考えなきゃいけないんだが、ニートどもは“働いたら負け”なんてスカしやがっているから、まず無理だろうなあ。ネットで外国人参政権論者を口を極めて罵っている奴らの大半が働いてもいねえんじゃねえか、と邪推してるんだがね。だとしたらテメエらが原因じゃん(笑)。

 外国人参政権外国人労働者の受け入れは別個の問題なのでは。永住外国人地方参政権を与えるべきか否かが問題になっているわけだからね。普通にニュースを見ていたらわかることだよ。だいたい参政権が外国からの労働力の呼び水になるのかどうか。「日本は終りだと思う」のに「考え方に一利ある」というのもどうなんだろう。

唐沢 みんな政権交代が最後の希望だったはずなのに、それが不正献金だの普天間基地問題だので自民党時代とたいして変わらない迷走ぶりを見せてしまったとなると、万事休すって感じなんだろうね。そもそも、何があのメンツでいい方向に変わると思ったのか、と民主支持者には問い詰めたいくらいだ。

 普天間基地の移設問題は自民党政権下でアメリカと合意していたことを見直そうとしているから問題になっているわけだが。外国人参政権の件といい、何が問題になっているのか理解していないのではないか。新聞でもテレビでもいいからちゃんとニュースを見ようよ。

唐沢 ところが、改革の手綱を握っているのは浮世離れどころか、浮世の裏の裏まで知り尽くして、その中にどっぷり漬かっている小沢だからなあ。オレ、日本の現代カルトの特長として、カルト的教祖の顔が不細工である、というポイントが上げられると思うんだ。麻原をはじめとして、大川隆法もそうだし、アニメ界の押井守とかもそうだし(笑)、政治の世界じゃこの小沢なんて、どんな素人の人相見に見せてもぜーーーったい悪いことやっていると言われる顔のヤツに、どうして人は吸い寄せられてしまうのか。

 唐沢は他人の顔をあれこれ言えるほどのイケメンなのかなあ。麻原彰晃大川隆法押井守をいっしょくたに論じるのも乱暴すぎる。

村崎 あと、何でこんなことにみんな怒っているのかよくわからなかったのが、中国副主席が天皇陛下に会いに来た一件(★6)。これも小沢が絡んでるだの何だので問題になってるけど、“日没する処”の国の二番目に偉いだけの奴が“日出る処”の国の天子様に御機嫌伺いのご挨拶に来たってことで、一応は礼儀に適ってる行為だと思うから、寛大な気持ちで許してやったらどうだ(笑)? 確かいまの主席も副主席時代に陛下に会いに来てるんだよ。あそこの国は天子を自分たちの手で殺しちゃったもんだから、わざわざ日本までやって来て、世界最古の天子様に拝謁しないことには主席にもなれないという暗黙のルールができあがったんだな、たぶん(笑)。そう思うと、会いに来た奴が哀れすぎて、大目に見てやれやという気になるんだが。


唐沢 資本主義ってのは、購買力のある民衆が多い国がエラいというシステムなんだ。アメリカが世界の王様だったのは、金のある国民が世界一多い国だったからなわけでね。で、これからはそれが中国になる。日本という国はどんなに頑張ったって人口がそんなに多くないから、資本主義下では絶対世界一になれない。資本主義というシステムをよしとするならば、あきらめて向後半世紀くらいは中国に対しておべっかを使わないといけないのは動かしがたい事実なんだよね。モノを売るにしろ買うにしろ、これからは中国に頼っていかないといけない。いま、嫌中ウヨたちがネットにわらわらいるのは、この事実を認めたくないが故の反発なわけで、政治判断として中国の機嫌取りに皇室にご苦労を願うというのは、やむを得ない事情でもある。……ただ、これでいちばんムカつくのは、会見をセッティングしたのが小沢だということだよね(笑)。鳩山が勧めるのならわかるけど、一幹事長に過ぎない小沢が言うというのが筋違いなんだ。

唐沢 「陛下のご健康を害する」みたいなこと言ってたけど、そんなに大した重労働じゃないし、何も副主席と二人して皇居の周りをジョギングするってわけじゃないんだから。どう考えたって、今後の国益を考えたら、中国のことはないがしろにできないはず。

村崎 あの屈辱の“小沢ツアー”も国力の無い今の日本には仕方のないことなんだろうな。中国側もメンツが立って満足だろうよ。むかつくけど、勝利のためには目先の屈辱も甘んじて受け流せなくてどうするよって話だから、今は親しげにして油断させときゃいいんだよ。でも、それだって「最終的に勝つのは日本」って、我々日本人全員が口に出さずに胸の内に目標を持ってないとダメなんだぞ。小沢だって、その腹づもりがあるから、今は無理に笑顔つくって屈辱のサービス外交してるんだろ? これは奴等に油断させるための方便だと信じたいね。


唐沢 それをネット右翼みたいな連中がネチネチと攻撃する。そんなことカキコしてる暇があったら畑でも耕して、中国に頼らず日本だけで自給自足でやっていけるような状況にするように、努力してみろっての。よその国に頭下げるのがそんなにイヤなら、頭下げなくても済むような世の中にすることを考えないといけないよね。ネットでギャアギャア言ってるだけじゃ、何の役にも立たないんだよ。


村崎 起こったことのいちいちを、その場その場で脊髄反射するんじゃなくて(ストレス解消にはそれでもいいけど)、もっと広く長い目で見てからモノを言えってことだよな。たとえば普天間問題で「米軍の機嫌を損ねた。どうしてくれる。だから鳩山はダメなんだ」みたいなことを、にわか右翼みたいな連中が言い出すのを見ると、逆にオレ、むかつくんだよね。お前らは、いつから心までアメリカの犬になっちまったんだって。


唐沢 今まで「アメリカと手を切れ」とか言ってたのはオマエらだろうって(笑)。軍隊持ってない国が威張れるわけなんだから、表向きはヘコヘコしながらも実は地下にマジンガーZばりの超兵器を準備しておくとか(笑)、戦略を考えなさいって。

 習近平天皇の会見が問題になったのは、慣例に反してセッティングが行われたうえに、天皇の政治利用にあたる疑いがあるからである。会見の相手が中国の要人でなくても問題であることに変わりはない。唐沢俊一は「中国のご機嫌取り」をするのも仕方ないと言っているが、今回の件で「ご機嫌取り」が有効なのか考えていないのがヘン。「とにかく中国の言うことを聞いておけばいい」って、それは「戦略」じゃないよ。そして、村崎百郎は「長い目で見てからモノを言え」と言っているが、まさに「長い目で見」ると悪しき前例になる可能性があるからこそ問題視されているのであって、唐沢も村崎も何が問題なのか理解しないまま、「ネット右翼」をバカにしているのが実に片腹痛い。唐沢は「日本だけで自給自足できるようにしてみろ」と何度も言っているが、「鎖国」を主張している「ネット右翼」がどれくらいいるのだろうか。天皇の会見問題については多くの保守系の文化人が批判していたのに、そういう人たちをスルーして「ネット上のどこかにいるのかもしれないネット右翼を攻撃する心境がよくわからない。

唐沢 外交には片手にナイフを持ちながら、もう片方の手で握手をするってのが鉄則だからね。中国はのしてきている、アメリカは滅茶苦茶になってる、北朝鮮はドン詰まってミサイル撃ってくるって状況じゃ、幕末の陸奥宗光みたいな外交の天才が、どうしても必要になってくるんじゃないかね。

 陸奥宗光が外相として条約改正を成功させたのは明治時代。

唐沢 「個」を受け止めて預かる「国家」という“思想形態”が消失してしまったんだな。これが実はいかに大事なものか、を近代的な自我中毒に冒されている現代人は認めたがらない。さっきの天皇面会問題だって、中国どころじゃない、明治時代に領土問題をめぐって一触即発、いつ戦争が起きても不思議じゃないって状態のロシアからクロパトキン陸相が来日したとき、日本人は朝野あげて大歓迎して、天皇ももちろん面会して外向的(原文ママ)お世辞を山ほど述べた。これに対し“屈辱だ”とか“天皇を政治利用するな”って声なんてあがりもしなかった。それが今の日本が生き延びるために必要なことだ、と官民共に理解していたからだよな。経済的には、今の日本は中国との関係を確立しておかないと確実に次の半世紀を生き延びることが出来ない。屈辱だというなら、それは経済でハネ返すことで晴らすべきなんだ。

 大日本帝国憲法日本国憲法とでは天皇の地位が違うし、唐沢は「天皇の政治利用」がどうして問題視されるようになったのかもよくわかっていないようだ。まあ、「縄文人が古墳を造った」と思っている人だから、近代史もダメなのかも。

唐沢 ただ、アメリカ人が気の毒なのは、離婚した場合の慰謝料がハンパない、ってことだよね、こないだもモンティ・パイソンジョン・クリーズが離婚したんだけど、イギリス人のくせにアメリカ人女性と結婚して(クリーズはアメリカ女性フェチ)アメリカに住んでたおかげで、持ってる財産のほとんどを女房に持っていかれて、今後数年間は生活のためにドサ回りしなけりゃならなくなったらしい(笑)。くわばらくわばら。

 ポール・マッカートニーがヘザー・ミルズ(イギリス人)と離婚したときも莫大な慰謝料を払っているから、「アメリカ人だから」というわけでもないような。唐沢俊一の現在の境遇(あえて詳細は伏せる)と合わせて考えるとなかなか興味深い発言。

唐沢 これはスポーツ選手に限らず、芸能人でも作家でも、世間を楽しませることのできる才能さえあれば、それ以上の人格は求めちゃいけないんだよ、そもそも。ゴルフプレイヤーなら、世間があっと驚くようなスコアを出してくれれば、それだけでもう十分じゃない。そこから先のことはプライベート、何人愛人にしようがプライベートのことなんだから。別に公人じゃないんだよ、タイガー・ウッズは。

 唐沢俊一にはある意味「世間を楽しませることのできる才能」があると思う。むしろ才能に溢れすぎているとすら思える。


 今回は唐沢が何度も何度も「アドレナリン」と口走っているのにも注目。お前はジェイソン・ステイサムか、と言いたくなる(もしくは山崎まさよし)。
 『社会派くんがゆく!』は最近のニュースをネタにしていて、わりと簡単につっこめると思うので、みなさんもどうぞやってみてください。オデノカラダハボドボドダ! それから、今回のタイトルのモトネタにした『ニュースの天才』という映画は唐沢俊一問題を考えるうえで非常に参考になる作品なのでおすすめ。



実物のスティーブン・グラス唐沢俊一にちょっと似ている。

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