唐沢なをき検証blog4。
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松沢呉一さんが唐沢俊一について書かれています。…名刺の肩書きが「サブカルチャー」になったのはいつからなんだろう。
唐沢なをき『マンガのゲンバ』取材拒否事件は、かなり大ごとになってしまったが、少し補足しておく。
「からまんブログ」でもネタバレしているので書いてしまうが、唐沢なをき『まんが極道』第42回「いや、そうじゃなくて」のラスト近くでディレクターと漫画家は次のようなやりとりをする。
「先生は特撮ヒーロー番組や映画がお好きなんですよねぇ」
「……はいっ 好きですねぇ」
「舞台裏にも興味がおありだ」
「はい」
「そんなにお好きならどうして特撮番組を作る仕事じゃなくて漫画家になんかなったんですかぁー?」
「いや……漫画の方が好きだから漫画家に」
(スタッフ一同「あちゃ〜」)
「いや そうじゃなくてぇー」
このくだりを読んだ時にはあまりのことに頭がクラクラしてしまった。唐沢なをきもショックを受けたからオチにしたのだと思う。どうしてディレクターがこのような発言をしたのか考えてみる。
唐沢なをきが取材拒否するに至ったのは、ディレクターが自分の意見を押し付けたことが最大の理由なのだが、おそらくディレクターの頭の中には「唐沢なをきが遂に本当に描きたかった作品を手掛けた!」というストーリーが出来上がっていたのだと思う。つまり、出発点から大間違いなわけだが、思い込みがあったからこそ、唐沢なをきが子供の頃から特撮の舞台裏に興味があったという答えを誘導しようとしたり、スーツアクターと話をすることで作品のクオリティが上がるという筋立てにしたかったわけだ。で、自分の考えたストーリーに固執するあまり(しかも唐沢なをきは自分の思うように動いてくれない)、「漫画家になんかなったんですかぁー?」という発言になったのではないだろうか。「唐沢なをきは特撮の舞台裏に興味があったはずだ」という決めつけが頭の隅にあって、そこから「じゃあ、漫画はどうなるんだ?」という疑問が導き出され、それをそのまま口走ってしまったのではないかと。…たぶん、ディレクターは自分でも何を言っているのかわかっていないと思う。普通の人間なら、自分の言ったことが漫画家を愚弄したものであることに気づくはずだもの(それ以前に口に出さない)。
…とはいえ、これはあくまで推測でしかない。いかに論理的に考えようとしたところで、人間の愚かさについて完全に説明することはできない、というのは「唐沢俊一検証blog」を1年以上続けている間にしばしば痛感させられているのだ。
もうひとつ。
とり・みき 唐沢なをき『とりから往復書簡』(徳間書店)2巻「愛の27通目」の唐沢なをきのパートは、殺人的なスケジュールに追い立てられる話なのだが(これに比べるとお兄さんの「忙しい」アピールはだいぶヌルい)、その中で唐沢なをきが呉智英、みなもと太郎の両氏と共に「杉浦茂101年祭」に参加する話が出てくる。そこでつい
「…なんでお兄さんはこういうイベントに出ないのかねえ」
と思ってしまった。いや、ガセをしゃべられても困るんだけど(自分も杉浦茂は好きだし)、なんだか気の毒になってしまった。もしかすると、自分の検証も0.000000001%くらいは関係しているかもしれないが。
…ここはひとつ「ガセぱくりのすけ」として再起をはかるというのはどうか。「唐沢俊一がペンネームを変えて別名で小説を書く」という噂を聞いたので候補としておすすめしておこう。
※追記 もしかするとマンガの原作だったかも。いずれにしても別名で活動しようとしているらしい。
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