唐沢なをき検証blog3。
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というわけで、唐沢なをき『マンガのゲンバ』取材拒否事件である。まずは事実関係について下のリンクから参照していただきたい。
ロケットニュース24
からまんブログ『マンガのゲンバ』取材中止しました
からまんブログ『マンガのゲンバ』の件
最初にこのニュースを聞いたときは「あれ?」と思った。何故かというと、とり・みき 唐沢なをき『とりから往復書簡』2巻(徳間書店)P.25で、唐沢なをきはこのようなことを言っているのだ。
実はけっこう好きなんですよ
ヤラセの入った取材とかそーいうの
こっちが見下されてなければね
で、『怪奇版画男』が日本漫画家協会賞優秀賞を取ったときに棟方志功のコスプレをして版木を彫っている写真を撮ったことがあると描いてあるのだ(しかし何故かボツになってしまったという)。
つまり、唐沢なをきは「ヤラセ」を絶対拒否する姿勢をとる人ではないし、マスコミの取材がどのようなものかもちゃんとわかっているのである。だから、「マスコミというものを唐沢なをきはわかっていない」などと冷笑的な態度をとるのは、はっきり言って大間違いである。唐沢なをきを馬鹿にできるほどマスコミに詳しい人って一体どういう身分なんだろうか?と疑問に感じるけど。業界人?
あと、『とりから往復書簡』の中には、唐沢なをきが過去に受けたヘンな取材の話も載っていて、「唐沢さんはオタクだからガンプラにほおずりしながらカメラに向かってにっこりしてくれませんか?」とディレクターに要求され、唐沢なをきが「ガンプラを買ったことがない」と断ると、ものすごい心外そうな表情をされたという。…テレビのディレクターにはアレな人が多いのか、テレビ業界にはオタク知識が伝わっていないのか。
実は『マンガのゲンバ』取材拒否事件は『コミックビーム』10月号掲載の『まんが極道』第42話「いや、そうじゃなくて」で漫画化されている。しかも、この内容が「からまんブログ」で紹介されている事実とほぼ同じなのだ。当日にいきなり進行表を渡されたこと、ネーム作りでヤラセをさせられそうになったこと、スーツアクターと対談させられそうになったことなどのトンデモない事件がみんな出てくるのだ(しかも、よく読むと取材を受けている漫画家がヤラセを否定していないこともわかる)。…『まんが極道』はノンフィクションだったのか。そもそもこの回のタイトル「いや、そうじゃなくて」は『マンガのゲンバ』のディレクターの口癖だし。このディレクターも当ブログの検証対象と同じく「自分が求める結論のために平気で事実を曲げる人」なんだろうね。弓削哲矢ディレクターは同業者としてなんとかしてほしい。
…しかし、ということは『まんが極道』のラストでディレクターが漫画家に最後に質問したのも本当にあったことなのか。…頭が痛くなる。とりあえず、現在発売中の『コミックビーム』を読んでみてほしい。事実関係は「からまんブログ」と同じなんだけど、唐沢なをきのマンガで読むとさらに破壊力があるので。
…唐沢なをきには心から同情するけど、それでもマンガできっちりネタにするあたりはさすがだ。「盗作シリーズ」第3弾も期待してます(過去の盗作シリーズについては4月27日の記事を参照)。
さて、『とりから往復書簡』2巻はとても面白かったのだけど、唐沢なをきのお兄さんは一切登場しません。唐沢(偽)ウォッチャーとして注目すべきポイントを挙げておくと、「赤塚不二夫追悼」「シンクロニシティ」とお兄さんと同じネタをやっているのに、弟さんの方が断然よくできているといったところだろうか。おすすめである。
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