唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

君はとても大きくて。

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 先日、唐沢俊一岡田斗司夫の「不仲説」について紹介したところ、関係者の方からメールを頂きました。その方が仰るには、唐沢と岡田が不仲ということはなくて、岡田が唐沢に関心が無いというのが正確なところ、とのことでした。…不仲より無関心の方がヒドいような気がするけど。
 ついでに『オタクアミーゴス』(ソフトバンク)の中から岡田斗司夫の発言のうち気になったものを紹介しておく。P.8より。

 英米SF界の頂点に立つA・アシモフ、A・C・クラーク、R・A・ハインラインは、そんな僕にとっての三大ヒーローだった。「単なる観賞用SF」に堕したニューウェーブ以降のSFなんぞに興味はない。そんなのはオンナコドモの読むSFなのだ。

 「単なる観賞用SF」という言い回しが面白い。意味はよくわからないけどね。しかし、ニューウェーブ以降のSFが「オンナコドモ」にウケているとも思えないので、やっぱり岡田が何を言っているのかよくわからない。…っていうか、Isaac Asimovだから「I・アシモフだな。ヒーローの名前を間違えるのはいかがなものか。

P.9より。

そんなわけでSF映画の撮影用に使われるミニチュアがこの世界での最高最大の美である、と信じきっとったワケであります。
 え?なんで過去形かって?
 え〜まあ、そりゃ僕にもトラウマというもんがあって、「さよならジュピター」という映画見せられたら、そりゃ誰だってSF映画ミニチュアを心底信じられなくなっちゃったんだよな。

 『さよならジュピター』は「オタク第一世代」の間では本当に評判の悪い映画だ。山本弘会長は『底抜け超大作』(洋泉社)で厳しく批判していたし、唐沢俊一も『あえて「ガンダム嫌い」の汚名を着て』(別冊宝島『投稿する人々』収録)で次のように書いている。

それまでの四月十日号(三月二十七日発売)、五月二十二日号(五月八日発売)、六月十九日号(六月五日発売)の三号にわたって、日本SF映画に希望はある、いやない論争が続いた。僕は少なくとも、これに参加したことで、その後の『さよならジュピター』、そして平成版『ゴジラ』の出来に、日本で三十七番目くらいには、
「だから、言わないこっちゃない」
と叫ぶ権利があると思っている。

 イチャモンをつけて権利が生まれるとしたら、そんな楽な話もないんだけどね。ガンダム論争」でひとつくらい建設的なことを言っていれば権利が認められたんだろうけど…。
 それにしても、『ジュピター』のストーリーへの批判はわりとよく見かけるが、岡田斗司夫みたいに「ミニチュアを信じられなくなった」というのは珍しいような。特撮にも問題があったのだろうか。
 氷川竜介さんの文章を読む限りだと、期待が大きすぎたがゆえの反動のようなのだが、この辺はリアルタイムで体験していないとわからにくいことなのかもしれない。それとも無重力SEXシーン」がいけなかったのか。こないだ野田昌宏の本を読んでいたら、『ジュピター』を褒めているくだりがあったので「『ジュピター』を褒めているのを初めて見たかも」と少しビックリした(個人的には野田昌宏高島俊男が何回か手紙のやりとりをしていたことの方がビックリだったけど)。

※追記 ひまじんさんのご指摘に基づき追記しておきました。

さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)

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底抜け超大作 (映画秘宝コレクション)

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投稿する人々―いま投稿欄は、こんな「スゴイこと」になっている! (別冊宝島 (406))

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