唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

ガン!ガン!ガン!ガン!

・お知らせ。
 来月中旬まで更新を週1ペースにします。基本的には唐沢俊一の最新の行動に限定して検証することになります。…しかし、いざそうしようと思うと、まだ検証していない本がたくさん残っていることに気づいてしまった。…今年中に終わらないかもorz
 ただ、そうは言うものの、唐沢俊一が連載している雑誌の発売日が下旬に集中しているので、そのあたりになったら頻繁に更新する可能性もあります。そういえば『社会派くん』ももうすぐ更新だし。ちなみにペースダウンの理由は「左利きのベースの娘に夢中だから」「『帝王後醍醐』が面白いから」「『sakusaku』にちょっとだけ木村カエラが帰ってきたから」「三日月蹴りの練習をしているから」といったところです。正月に実家に帰ったときに父親に見せてもらったんだよね、三日月蹴り。中学のときに無空波を練習したこともあったなあ(馬鹿だ)。

額田久徳氏が「唐沢俊一まとめwiki」の管理人にメールを出して、記述が訂正されたとのこと。…唐沢俊一の関係者が唐沢検証サイトにアクセスしてきたのは初めてじゃないか?そうか、関係者も見てるんだなあ唐沢俊一はうちのブログを見てないようなので(詳しくは1月2日の記事を参照)ごらんになっている関係者の方がいらっしゃったら、唐沢俊一にそれとなく忠告しておいてください。彼のやっていることは本当にひどいので。あと、額田氏は古巣の『フィギュア王』で唐沢がやらかしている件についてどう思っているんだろうか?(詳しくは3月27日の記事を参照)

・では本題。「パチスロ必勝ガイドNEO」2008年10月号に掲載されている『エンサイスロペディア』第17回で、唐沢俊一は『ゲッターロボ』を取り上げている。

 宮崎アニメやポケモン、そしてドラえもんなどといった作品は、アメリカやフランスをはじめとする欧米各国で大人気であり、日本製アニメはすでに世界を席巻していると言っていい。質も、面白さも世界のトップ水準を行く日本のアニメ作品は、各国において賞賛の的となっている。いまや日本の各種伝統的風俗や生活習慣、つまり畳敷きの部屋であるとかちゃぶ台での食事、正月や受験シーズンの神社への参拝などというものは、アニメを通じて世界の常識になりつつある。つまり、日本人の生活への知識を、世界の人々はアニメから得ているのである。

…かつて「ぴあ」での「ガンダム論争」で海外のアニメを賞賛して日本のアニメを批判していた唐沢俊一が逆に日本のアニメを賞賛していることになかなか考えさせられてしまう(詳しくは2008年11月19日の記事を参照)。評価を変えるのは構わないけどここまで極端なのは凄いな。

 だが、日本アニメは最初からこのように世界にすんなりと受け入れられたわけではない。そこには、未踏の道を開拓しレールを敷いた先達がいた。まだ、日本においても本当のアニメブームが到来する以前、つまり70年代前半から中盤において、欧米諸国に日本のロボット・アニメたちが大量に輸出されたのである。『マジンガーZ』、『大空魔竜ガイキング』、『超電磁マシーンボルテスⅤ』などといった作品は、アメリカで“ショーグン・ウォリアーズ”と呼ばれ、子供向けアニメの時間帯である土曜の朝に放映された。いくぶんの蔑視を込めて“サタデー・モーニング”と呼ばれるこれらの日本アニメは、評論家たちには全く評価されなかったが、子供たちには深い印象を残し、視聴率でも凄まじい数字をとった。

 さあ、ややこしいことになっているのでひとつひとつ説明していく。まず、「ショーグン・ウォリアーズ」(Shogun Warriors )はアニメ番組ではなく、アメリカで発売されていた日本のアニメに登場するロボットのおもちゃ・コミックのことである。コミックにはコンバトラーVとファンタスティック・フォーが一緒に出ていたりする。…あまりにカオスなので最初に見たとき5分くらい笑いが止まりませんでした。なお「ショーグン・ウォリアーズ」にはゴジラのおもちゃも含まれているのだが、そのラインナップがまた衝撃的。ノコギリンとは。…どうせならアントラーの方が良くない?
 しかし、日本のロボット・アニメが実際に1980年代にアメリカで放送されていたことは確かである。「フォース・ファイブ」(Force Five)というタイトルで『大空魔竜ガイキング』(月)『惑星ロボダンガードA』(火)『ゲッターロボG』(水)『UFOロボ・グレンダイザー』(木)『SF西遊記スタージンガー』(金)がそれぞれ月曜から金曜まで放送されていたのである。…「サタデー・モーニング」じゃないじゃん。

 あとマジンガーZ』と『ボルテスⅤ』は『フォース・ファイブ』には入ってない。『ボルテスⅤ』について触れるならフィリピンでヒットしすぎて放送中止になってしまった話をした方がいいような。そして、アメリカで人気を得た日本のロボット・アニメの例として挙げるなら『ロボテック』(『超時空要塞マクロス』『機甲創世記モスピーダ』『超時空騎団サザンクロス』を再構成したもの)や『ボルトロン』(『百獣王ゴライオン』『機甲艦隊ダイラガーXV』を再構成したもの)の方が適切。…しかし、ものすごいものを混ぜたものだ。俺も適当にアニメを混ぜてどこかよその国に売ってみたいなあ。明らかにかけ離れた話をつないでみたら楽しそうだ。それにしてもエンジンオーを観てるとダイラガーを思い出すね。…おっと、オタク話になってしまった。話を戻すと『ロボテック』と『ボルトロン』はハリウッドで映画化されるらしいから、人気はあったのだろう。…つまり、唐沢俊一は『ショーグン・ウォリアーズ』、『フォース・ファイブ』、『ロボテック』『ボルトロン』という別々の事柄をいっしょくたにしてしまっているのである。こういった適当というか雑なまとめ方は続きの文章でも現れている。

ことにヨーロッパではフランスとイタリアが日本のロボットアニメに対する抜群の許容度を示し、フランスでは『UFOロボ・グレンダイザー』が、イタリアでは『ゲッターロボ』がそれぞれ、70年代当時に子供時代を過ごした者なら、知らない者はいないというほどの人気を博した。個人主義の国・フランスでは単体で戦うグレンダイザーが、大家族主義のイタリアは三体のメカが協力・合体して戦うゲッターロボが人気であったというのは、何か国民性がほの見えて興味深い。

…この数回後の『エンサイスロペディア』で唐沢は「楽しみに理屈での評論は不要なものだ」とか書いているのだが(詳しくは4月4日の記事を参照)。それなのに妙な文化論を語っているし、おまけにそれが間違っている。まず、『グレンダイザー』はイタリアでもヒットしている(タイトルは“Atlas Ufo Robot”)。「個人主義」「大家族主義」うんぬんが間違いなのはこの時点で確定。次にグレンダイザーもダブルスペイザー・ドリルスペイザー・マリンスペイザーと「協力・合体」する。これは本編を見てなくても『スーパーロボット大戦』をやってればわかるけど…いや、まさか『グレンダイザー』まで観てないってことはないよね?そもそも「大家族主義」というのもよくわからないけど。

 全く形の違う三体のメカ(ゲットマシン)が合体してロボットとなり、しかも合体の順番を変えることにより、ゲッター1号から3号までの、それぞれの特色と得意技を使うロボットに変化する。

 イーグル・ジャガー・ベアーのゲットマシンは「全く形の違う」というほど違ってはいない「未完成組曲・趣味編」の画像を参照)。あと「ゲッター1号」というのもなあ。「ゲッター1(ワン)」でしょう。

 このあと、『ゲッターロボ』誕生のいきさつが書いてあるがウィキペディアを読めばわかることしか書いてないので省略。

 人間が掛け声と共にスーパーヒーローに変身する『仮面ライダー』は永井の師匠にあたる石ノ森章太郎の生み出した作品である。永井にしてみれば、挑戦相手にとって不足はなかったろう。また、自分の師匠に対抗するヒーローを創るにあたり、自分の弟子筋である石川賢をコンビに起用したというのは、日本におけるヒーロー創造の世代受けつぎとして興味深い。

 永井豪は1945年生まれ、石川賢は1948年生まれで同世代である。それに永井は石川賢のことを「戦友」と呼んでいるので、石川賢永井豪の弟子だと考えるのはかなりズレている

 とにかく、この作品はその合体変身のカッコよさと、石川賢のデザインした三体のロボットのカッコよさ、そしてささきいさおの唄う主題歌(作曲・菊池俊輔)のダイナミックさで大人気を博し、後の合体ロボット・ブームのさきがけとしてアニメ史にその名を残した。

 ゲッターロボのデザインは永井豪石川賢2人で共同して担当している

 キャプションにもおかしなところがある。

メカのそれぞれの操縦者流竜馬、神隼人、巴武蔵。メカに比べ人間のキャラがあまり描き込まれていない。その点石川賢版の漫画が凄いが。

 というよりアニメとマンガでは3人のキャラがだいぶ違う。リョウは凶暴な空手家だし、ハヤトは学生運動のリーダーである。…アニメじゃ無理だわ。それにアニメの脚本を担当した上原正三はムサシのことを気に入ってると語っているのだが(アニメの最終回は衝撃的だったなあ)。アニメとマンガ、どちらが優れているという問題でもないと思う。まあ、石川賢のマンガが凄いのは確かなんだが…どのように凄いのか説明されていないのは気になるし、例によって『ゲッターロボ』の内容についてちっとも触れられてないのも気になる。…いやいや、さすがに有り得ないって。『ゲッターロボ』を観てないなんてことは有り得ないって。・・・でも、メカザウルス・ガセならばあるいは。

…個人的に『ゲッター』と『グレンダイザー』は幼稚園のころに見た大事な作品なので、ちゃんと語ってほしかったと思う。つくづく残念である。…しかし、本当に『ゲッター』を観てないんじゃないか?と思ってしまったよ。どれだけ底が浅いのか、怖くなってきた。


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