唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

文章がヘタでR2。

 9月20日の記事でも取り上げたところだが。

『薬局通』P.221

ちょっと前まで、子供というのは必ずやヒザ小僧にこの赤チンがテカテカ光っていたものだ。

 
 どうもおかしな文章である。普通は「ちょっと前まで、子供のヒザ小僧には必ずこの赤チンがテカテカ光っていたものだ」と書くだろう(「子供というのはヒザ小僧に必ずこの赤チンをテカテカ光らせていたものだ」もありかな)。
 それに「必ずや」の使い方もどうだろう。完全に間違いとは言い切れないが(「必ず」と同じ意味もある、としている辞書もあるので)、「必ず」で十分意味は通るのだから、わざわざ「や」をつける必要があるだろうか。そういえば、『コードギアス反逆のルルーシュR2』第24話「ダモクレスの空」で、黎 星刻がアヴァロンを奇襲するときに「必ずやわれらの手で!」と言ってたっけ(いや、来週最終回なのでつい…)。

 ついでに書いておくと、『薬局通』の文庫版あとがきにこのようなくだりがある。

 彼は、最初のぼくの原稿を見て、こう言った。「唐沢さん、あなた、この本を頭からシッポまでおもしろいものにしようと思っているでしょう。それじゃダメです。本というものには緩急が必要です。おもしろいところがあって、まじめなところがあって、読者に“ここはちょっと退屈だけど、大事なところらしいから読み通そう”と背筋を正させるところがあって、はじめて本というのはしっかりしたものになるんです」
 ぼくはこの指摘に感動した。なるほど、それでなくては書物というものは重みが出ない。さすがはプロの言葉だと思い、いくつか真面目なデータも入れて、ちょっと重みのあるものにした。見違えるようなものになったと思う。本の書き方というものについて開眼した気分だった。

 「彼」というのは、『薬局通』のもとになった『ようこそ、カラサワ薬局へ』(徳間書店)の担当編集者であった志儀保博氏のことだが、本の書き方をアドバイスする前に文章の書き方をアドバイスすべきだったと思う(よく読むと志儀氏はけっこう難しいことを言っている)。そうすれば、『血で描く』の文章ももう少しマシになっていたかも知れないし(9月23日の記事のコメント欄で金平糖さんがチェックしているが大変なことになっている)。なお、志儀氏は現在幻冬舎に在籍しているらしいが、『新・UFO入門』盗作事件に関係しているかどうかは不明である(『新・UFO入門』の担当編集者は額田久徳氏。詳しくは唐沢俊一まとめwikiを参照)。

※追記 落ち着いて(^_^) さんのご指摘を受けて記事を一部修正しました。

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