唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

『禁盗作コピペ病』で唐沢俊一の盗作事件が検証されていた。

 唐沢俊一スレッド@2ちゃんねる一般書籍板にこのような書き込みがあった。

228 名前:無名草子さん[] 投稿日:2008/09/10(水) 22:01:13
>>206
いま唐沢を批判している伊藤剛氏、安岡先生、藤岡氏、トンデモ一行ブログ、検証ブログ、等等も
10年前には唐沢の「バカな取り巻き」の構成要員だったのだろうか?

 唐沢スレではなぜか「唐沢を批判する人は元唐沢ファンだ」という説を唱える人がいて、この書き込みには「トンデモない一行知識の世界」さんも「勘弁してくれ」と仰っている。もちろん、当ブログも過去に唐沢の取り巻きだったことは全く無い。10年前といったら、自分は唐沢俊一について一応名前くらいは知っている程度の認識しかなかったのだ。「一行知識掲示板」は1回のぞいたことがあるかな(何がなんだかよくわからなかった)。そんなありさまなので、申し訳ないが自分はとても元ファンと言えるものではない。実は唐沢の本も検証を始めてから揃えだしたくらいなのだ(もちろん何冊かは持っていたが)。正直、どうしてブログまで始めてしまったのか自分でもよくわからないが、一度興味を持つとどんどん凝っていってしまうのがオタクというものなのだから仕方が無い。…というわけで、自分と唐沢の関係は無きに等しいので、穿鑿するだけムダだと思いますよ。

 それはさておき。『禁盗作コピペ病』(茜新社)というコンビニ本(定価500円)が9月12日に発売される(自分は神保町の本屋で入手した。神保町では発売日前に本が売られることがある)。これは、日本にはびこる盗用事件・疑惑を取り上げた本だが、その中で唐沢俊一の盗作事件も4ページにわたって検証されている。「ネタを盗んだ雑学王・唐沢俊一」「知識人がブログ丸写しで披露した知識!!」という見出しがついている(唐沢は「雑学王」でも「知識人」でもないと思うが)。内容は『新・UFO入門』盗作事件の概要を客観的にわかりやすくまとめており、決して一方的に唐沢を断罪するものではない(たとえば唐沢と漫棚通信さんの間のやりとりについては判断を保留している)。とは言うものの、最終的には「語尾は多少変えているが、ほとんどそのまま」「素直に謝罪しておけば、ここまでこじれて両者に禍根を残すこともなかったと思うのだが…」とコメントしたうえで、「コピペ率98%」と判定されている。盗作した事実だけでなく、盗作が発覚した後の対応のマズさを指摘しているのがナイス。
 全体的にいい文章だと思うが、若干補足する必要がある。『禁盗作コピペ病』P.183には、

ちなみに、引用もとの2作品(引用者註、平野威馬雄『空飛ぶ円盤のすべて』、山川惣治『太陽の子サンナイン』)は、いずれも古本市場では入手が困難な作品だそうである。

と書かれていて、これは確かにその通りだが、唐沢は藤岡真さんからの質問に「私が漫棚通信サイトの文章を自分の文章として盗んで引用したと断定するのなら、その犯行動機があまりに弱くありませんか (あの漫画作品は国会図書館などで いくらでも手に取ることが可能な本で、稀書というものでもありません )。 」と答えている(詳しくは唐沢俊一まとめwikiを参照)。つまり、古本が入手困難であるということは盗作についての言い訳にはならないのである。それから、『新・UFO入門』の他の部分でも盗作しているし、他の著作でも盗作をしている。盗作常習犯なのだということを忘れてはいけない(詳しくはまとめwikiを参照)。
 また、『禁盗作コピペ病』の中に出てくる文芸誌の編集者の話も興味深い(P.198)。

「ネットの存在は大きいよね、やっぱり。素人の中にも、文章が巧いのはたくさんいる。文章が下手な作家が資料としてそういうホームページを参照すると、どうやってもその素人の文より巧く書けないから、結局そのまま使っちゃうんだよ」
「一旦『コピペ』で作った本が売れちゃった人は、次の小説を書く際に、一部にしろ全部にしろ『コピペ』を繰り返しちゃう傾向にあるんだよ。『クセ』になっちゃうんだろうね。だって、『コピペ』を使えば、楽に小説が書けちゃうんだから、ある意味『麻薬』みたいなもんだよ」

まるで誰かさんのことをそのまま言ってるかのようだね
 『禁盗作コピペ病』では、インターネットの普及によってコピー&ペーストが簡単に行えるようになり、その弊害として盗作が蔓延するようになったと指摘されているが(同時に盗作の質が変化しているとも指摘されている)、確かにこれからも盗作事件が無くなることはないのだろう。そして、新たな盗作が発覚するたびに、過去の盗作についても再び光が当てられることになる。ちょうど、『禁盗作コピペ病』が唐沢俊一の盗作事件を取り上げたのと同じように。唐沢俊一はおのれの盗作について、なんとかやりすごしたつもりでいるのだろうが、それは全くの間違いであって、盗作事件は現在も続いているのである。結果がどう転ぶかはまだ決まってないし、少なくとも自分はまだ終わらせるつもりは無い。そのことを忘れずに注意深く生活してほしいものだと思う。
[rakuten:book:13040486:detail]