唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

ガセを書いたらブラッシーに噛み付かれるぞ。

唐沢なをき唐沢俊一『物々冒険記×お怪物図鑑』(ワールドフォトプレス)P.139

先日亡くなったプロレスラー、フレッド・ブラッシー。彼はもともと、鉄人ルー・テーズと同じ師匠の元でプロレスの技を学び、テクニックよし、荒技よし、ルックスよしの、オールラウンドなレスラーとしてデビューした。

 ルー・テーズの師匠はジョージ・トラゴスというレスラー。この人はレスリングを舐めている選手の腕を折って再起不能にしてしまうようなコワい人、いわゆるシュートレスラーだったのだが、トラゴスはブラッシーの師匠ではない。ブラッシー自身が『フレッド・ブラッシー自伝』(エンターブレイン)P.23でこのように書いていることからもわかる。

当時はジョー・ステッカー、フック・ノーズ・ネルソン、ジョー・サンダーソン、そして私のアイドルであるジョージ・トラゴスというレスラーなどもいた。

セントルイス在住の靴職人であるハンガリー人の息子で、のちに20世紀を代表する関節技の使い手となり、6度の世界王座に君臨した“四角いマットのベーブ・ルース”こと、ルー・テーズを指導したのは何を隠そう、そのトラゴスであった。

 というわけで、ブラッシーはトラゴスのファンだったが指導はされていないのだ。ブラッシーは『自伝』の中でWWEを絶賛しているが、トラゴスのようなコワい師匠(彼にはいざという時に虫歯になると困るので歯を全部抜いてしまったというエピソードもある)に教わっていたら、とても有り得ない話である(実際トラゴスに教わったテーズはWWEを「本当のレスリングではない」などと言って厳しく批判している)。
 あと、「荒技よし」というのはよくわからない。「テクニックよし」とどう違うのか。

フレッド・ブラッシー自伝

フレッド・ブラッシー自伝